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質問いただいたので、回答です!
司法書士の先生であるyasuさんから、いつもするどいコメントをいただいています。
昨日noteに投稿した、ハワイの登記システムで実際にあった話の記事についてご質問とコメントがあったので、とてもテクニカルで専門的になりますが、今日はこのご質問とコメントについての回答を記事にしてみたいと思います。
すごく「内輪な話」でもりあがりそうです。
昨日の記事:
yasuさんからのコメントは。。。
”これって、登記されてないだけで、権利はトラストに移転してないですか。
移転していたら、ご夫婦からサインをいただいても、無権利者からの移転になってしまいそうですが。
トラストを解約してから、ご夫婦のサインをいただいた方が、無難じゃないかと思うのですが。”
という、実にするどいコメントでした。
さすが、司法書士の先生です!
ここまで読み込んでいただける人がいらっしゃるとは、正直予想していませんでした。
記事には書きませんでしたが、yasuさんのおっしゃる通り、権利はトラストに移転していました。でも、その移転は「ランドコート」ではなく、「レギュラーシステム」で手続きされていたのです。
ここでせっかくなので、その実物を公開しちゃいます。
下記が例の「タイトルレポート」と呼ばれる調査書の一部です。
黄色のハイライトの部分に、「ハワイ州ランドコート」ではファイルされていません、と記載されています。
では、このランドコートでファイルされなかった譲渡証書であるドキュメントを見てみると、表紙にこんなスタンプが押されています。
ふむふむ。
右の REGULAR SYSTEM の欄には正式な政府のスタンプが押してあり、ドキュメント番号やら、バーコードやらがちゃんと入力されています。
でも、左の LAND COURT SYSTEM の欄は空欄です!
つまり、ランドコートシステムでは受け付けられないから、「仕方ないな〜、レギュラーシステムで手続きしとくか。」ってことだったのでしょう。
やれやれ。。。
なので、厳密に言うと、レギュラーシステムでは権利がトラストに移っていることになりますが、問題は、この不動産はもともと「ランドコートシステム」を使って登記がされているため、その後もずっと「ランドコートシステム」を使わないといけないのです。
そういう規則になっているのです。(あ〜あ。面倒くさい。)
(注:ちなみに、ランドコートシステムからレギュラーシステムへ変更することは案外簡単にできます。開発会社の中には、開発事業を始める前に、開発予定の土地を、面倒なランドコートシステムから、レギュラーシステムに変更する会社もあります。)
いくらレギュラーシステムで権利を移したことになっていたとしても、その不動産に付帯するシステムである「ランドコートシステム」で手続きが行われていない限り、全く手続きは行われていないことになります。
なので、現状としては、まだ夫婦名義、と言うことになります。
でも、yasuさんのコメントでよく考えてみると、不動産の譲渡と言うことであれば必ず「ランドコートシステム」を使わなければなりませんが、もしかしたら相続手続きの場合は、このレギュラーシステムで手続きされた名義の移転を認めてくれるかもしれませんね。
機会があったら弁護士に聞いてみたいと思います。
yasuさん、すごくいいコメントとご質問、本当にありがとうございました!
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