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(やっと)改名しました

著者: 六甲もこ

改名…なんて言うと大袈裟ですが、先日公式に私の名前を変更して来ました。因みに六甲もことは、主に短歌等でのペンネームでして、ここで言う名前とは、私の本名のことです。

私が結婚したのはもう随分と前のことになりますが、結婚した時に夫の姓を名乗り旧姓をミドルネームにすることにしました。結婚証明書にはそのように記載されているので、それが私の新しい名前となったのです。

名前が変わったのですから、各所に変更届を出さないいけませんよね。会社や銀行、日本国総領事館などには即座に変更を報告したのですが、私ときたら、いちばん大切な変更をすっかり失念していたのです。

それは…ソーシャル・セキュリティ(社会保障)カードの名義変更です。戸籍のないアメリカでは、ソーシャル・セキュリティ番号が個人の基本番号として、仕事をするにも、年金を受け取るにも、確定申告をするにも必要なのです。つまり、日本で言えばマイナンバーのようなID番号なのですね。

私がソーシャル・セキュリティ番号を取得したのは学生の時。当時は学生ビザでも簡単に申請できたのです。一度日本に帰り再びハワイに来た時も、ハワイで働き始めた時も、この番号でスムーズに事が運びました。番号はしっかり記憶に刻んでいたのですが、名義にまでは考えが及びませんでした。

加えて私の結婚後の姓は日本人にとってちょっと珍妙に聞こえるものなので、日本語の顧客も多い仕事を始めほとんどのシーンでは旧姓を使っていました。旧姓のままでも特に不自由は無かったんですよね。

が、ある時、何かの拍子にふと気付き、慌てて社会保障局に電話したのです。でも既に電話だけで名義変更できる期間が過ぎており、オフィス出向かなければならなくりました。

社会保障局のオフィスは平日のみオープンで、午後3時過ぎには閉まってしまいます。半休を取りようやく出向いたのですが…

名義変更の証拠書類として結婚証明書を持参したのですが、それだけではダメでした。旧姓でハワイに住んでいた事を証明する公式の書類が必要と言うのです。その時は銀行や電気会社からの郵便物も持参していたのですが、不十分だという事でした。

過去の免許証を持参してくださいとの事だったのですが、過去の免許証は多分、免許更新の際に返納してしまったように思います… 「どうしよう、どうしよう」と思っているうちに、またまた随分と時間が経ってしまいました。

過去の公式書類がない限り名義変更ができないのなら、この際全て旧姓に戻すか、さらに力技として、米国市民権を取得して、その際に名前を変更するか…と考えあぐねていたのです。

全く馬鹿ですよね。さっさと社会保障局に連絡して、他に何か方法があるか聞けば良いのに、その時応対してくれた係員が鬼のように怖かったため(今まで会った人々の中でもトップクラス)、すっかり腰がひけていたのです。

とある日、こんな膠着状態が一気に解決へと向かう出来事が…。こんまりさんに影響され、クローゼットの大掃除を行なっていたのですが、そこで見つけたのが懐かしいバッグ。

「ああ、ここにあったんだ」なんて感慨に耽りつつバッグを開けたところ、中には古いパスケースが。そうです、そこには昔の免許証が入っていたんです!!!!!!

当然ですが写真の私はめちゃ若く、当時の思い出が走馬灯のように… どうやら返納したと言うのは記憶違いだったらしく、免許証が失効した印としてパンチで穴が開けられていたのでした。

と、長々と書いてしまいましたが、その後の改名手続きは驚くほど簡単で、さらに社会保障局で対応してくれた係員の方も驚くほど優しく(あの鬼のような方とは真逆でした)、肩透かしのように易々と名義変更できたのでした。やれやれ。

まあ元はと言えば自分が蒔いた種。今回学んだことは、「 何においても早め早めの対応が必要」と言うことと、「断捨離の重要さ」でしょうか。自分のだらしなさと気の弱さを心から反省したのでした。

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