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新しいコインが教えてくれたこと

著:御手洗ケール

最近になって、ピカピカのクォーター(25セント硬貨)が目につくようになりました。クォーターコインは、洗濯やパーキング(普通はパーキングが先にくるはずですが)などに欠かせない、生活していく上でかなり必要度の高いコインだと思います。

クォーターコインは、数年かけてデザインが変わるのも特徴。1999年から2008年にかけて、アメリカ50州がデザインされた硬貨が発行された時は、50州全部集めるのを目標にしたものです。たしかどこかにしまってあるはずですが、今となっては、手元に硬貨がない時に使いたいくらい。

コインには各州を代表するモチーフがデザインされていますが、中にはなんでこれ?と思うものの…。幸いにも2008年発行のハワイ州は、カメハメハ大王とハワイ諸島、そしてハワイ王国のモットー「UA MAU KE EA O KA AINA I KA PONO」が描かれており、誰もが納得のデザインと言えるでしょう。

調べてみると、この50州プログラムは、各州がアメリカ合衆国に加わった順番に、毎年5種類(5州分)の硬貨が発行されたそう。その後、2009年にワシントンD.C.および5つの準州(プエルトリコ、グアム、アメリカ領サモア、アメリカ領バージン諸島、北マリアナ諸島)の硬貨が追加発行されました。

その後、国立公園シリーズ(アメリカ・ザ・ビューティフル・プログラム)とか、名所旧跡シリーズとかが出ましたが、ハワイ島のボルケーノ以外は、これは何?どこ?とちょっとした興味はそそられるものの、集めるまでには至らず。最近まで新しいデザインが出ても、あまり気にしたことはなかったのですが、これだけはなぜか手にした時にしげしげと見てしまいました。というのも、ゲームセンターのコインではないか?と疑うほどピカピカで、しかもちょっと軽いような感じがしたからですが、今になってなぜいつもと違う感があったのかようやくわかりました。それは、表のジョージ・ワシントン様の向きにあったのです。

通常25セントのジョージ・ワシントンは左向きですが、今回から1932年に硬貨のデザインを変える際に候補に上がったけれど採用されなかった、右向きの肖像が選ばれたとのこと。この度のプログラムは、アメリカン・ウーマンシリーズで、様々な分野で影響力のあった女性たちを幅広くフィーチャーしたコインに最初に描かれたのは、マヤ・アンジェロウさん。黒人作家、詩人、そして公民権運動家として、アメリカで最も尊敬されている女性の一人で、そんな重要な方が描かれたコインを一瞬でも偽物?と思った自分が本当に恥ずかしい…。


そしてよく見たら、家の本棚にこんな本を発見し、またまたびっくりでした。(もちろん未読です。はい、これから読んでみたいと思います。)


2025年まで続くというこのプログラムは、今年サリー・ライド(女性初の宇宙飛行士)、ウィルマ・マンキラー(ネイティブ・アメリカンのチェロキー族初の女性首長)、ニーナ・オテロ・ウォーレン(ニューメキシコ州の女性参権運動のリーダー)、アンナ・メイ・ウォン(ハリウッドで初めて認められた中国系アメリカ人女優)が登場。なんと2023年のラインナップの中には、ハワイを代表する女性として、フラの最高峰メリー・モナーク・フラ・フェスティバルの会場にもその名が残されているエディス・カナカオレさんの名前も!これは楽しみです。

今回は、私の無知をきっかけに、いつもなにげに使っている25セント硬貨について色々知ることができました。ハワイにまつわるコインは、お守りとしてお財布に入れておくことにしましょう。


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