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「時間・場所・人」の人とは

新郎新婦にかかわる「人」は、それぞれの会場でどれだけ新郎新婦とゲストに影響するものなのかお話したいと思います。
私の経験値と独特な主観が入りますのであしからず…

結婚式は機械ではなく人間が創るものです。
ひとつ一つの項目が、人と人の掛け算方式で進んでいくようなイメージです。
「時間」のコラムで伝えたそれぞれの時間にかかわる人がいて
「場所」のコラムで伝えたそれぞれの場所を担当する人がいて
その「人」たちが、限られた貴重な時間を協力しあってすすめていきます。


それでは、1組のウェディングを記憶に残る特別な時間に導くためにかかわる「人」を紹介します。
結婚式当日の時間軸順に。

ヘアメイク
主に花嫁のヘア、メイク、フィッティングを担当します。支度中のドキドキの気持ちを和ませ穏やかな空気を創ってくれて、二人に何かあると連絡をくれます。当日は二人の一番近くにいてくれて、良き相談相手になってくれます。

アテンド
介添えさんです。ホテルではこの介添えさんが挙式までの流れをご案内してくれたりします。花嫁が歩きやすく手を添えてくれたり、きちんと身なり等が整っているかどうか常にチェックしてくれたりします。ヘアメイクとアテンドを兼任している方もいらっしゃいます。

着付師
和装の着付けを担当します。新郎新婦だけでなく、お母様などの着物をお召しになるゲストも着付けてくれる方です。当たり前かもですけど着物とブライダルの知識にスーパー優れています。ご親族様とのコミュニケーションも大事にしてくれます。

チャペルキャプテン
ゲストハウス・ハウスですと支度が整ってから披露宴が始まるまでの流れを担当してくれるサービスマンです。お仕度が整うと新郎新婦のお控室にご挨拶にいき、挙式までの流れを説明してくれます。親族紹介を担当してくれたりする会場もあります。ブーケトスの説明とかしてくれる方です。

カメラマン
フォト、記録ビデオ、当日撮影エンドロールそれぞれのカメラマンさんです。4本柱の内、①~③の会場ですと当日初めて会うカメラマンさんもいます。新郎新婦の緊張を和ませ、撮影する時にカメラマンさんが話かける言葉は新郎新婦にとても影響します。本当に短い時間で素敵な写真、映像を撮影してくれます。挙式が始まるまではほとんどの時間は一緒に過ごしています。

牧師・聖歌隊・演奏者
キリスト挙式を担当してくれる方々です(人前式でも演奏のみ担当するケースもあります)挙式前に、当日リハーサルをしてくれる会場もあります。牧師さんの笑顔に救われる新郎新婦を何人みてきたでしょう。朝でも夜でも素敵な歌声や演奏を奏でてくれます。

フラワー制作
会場の装飾を担当します。机上で打合せした事をビジュアルにしてくれます。短時間でよくぞここまで、という装飾に圧巻することもしばしば。ブーケを花嫁に直接手渡してくれる方もいます。

司会者/MC
当日を進行をマイクでご案内してくれます。①ホテル②ゲストハウスでは、披露宴会場から入るのが基本(人前式の場合は挙式から担当します) ②ハウスでは挙式後のセレモニー(例えばフラワーシャワー等)から入るところもあります。③レストランは会場によります。MCさんの声は、ゲストへ大きく影響します。MCさんのお人柄、経験、センス、察知能力、コミュニケーション能力、判断力、様々な事が掛け合わされて空気が大きく変わります。

先導/キャプテン
披露宴の進行を担当します。全ての進行の合図をキャプテンが行います。キャプテンの合図でMCは話始めますし、スクリーンもおりますし、音楽もスタートします。新郎新婦が入場する前に、歩き方の説明をしたり、歩く順をご案内してくれたりします。お料理の時間や歓談の時間と進行を絶妙のタイミングで調整し、会場の温度を上げていくキーマン。臨機応変さと、頭の回転、ゲストへの配慮、言葉遣い、身なり、笑顔、その方の人柄全てが1日に影響します。会場によっては受付担当者に受付をする説明をしてくれたりもします。③レストランや④アウトドアではウェディングプランナーが担当したりします。

サービススタッフ
主にお料理を運びます。①ホテル ②ゲストハウス ②ハウスなどの人数が多くかかわる会場は、学生のアルバイトさんもよくお手伝いしてくれています。③レストランはレストランに勤めている方が多いです。④アウトドアは箱貸しする会場のスタッフの方もお手伝いしてくれるケースもあります。親御様専用のテーブルを担当するスタッフは ②ハウスではお酌廻りのお手伝いや親御様のアテンド役を務めたりしてくれるところもあります。また、大きな会場ですと、ロビーやエントランスに常に立っていてくれたり、門番と言ってゲストのお出迎えをしてくれたりしてます。クローク対応や挙式前のドリンクケア等も全てサービススタッフが担当します。新郎新婦の扉を開けたりするのもサービススタッフです。

バンケキャプテン
お料理の出しタイミングや、お皿をさげるタイミングをつかさどる重要なポジションを担当します。サービススタッフやシェフはバンケキャプテンの合図で時間通りにすすめていきます。ゲストのお召し物が汚れてしまったりした時のフォローやお子様へのケアなど、ゲストのあらゆるところに目が届き、ゲストに何かあった時ほとんど対応してくれます。裏話ですと、披露宴が終わった後のお片付けからセッティングまでの指揮も全てこちらの方。きびきびしていて、時に大きな声を出しながら皆をまとめていきます。先導とのタッグは見事。

PA/音響・照明/DJ
映像や音楽を流したり、照明調整を担当します。MCの掛け声に合わせてタイミングよく音出ししたり、音量調節、照明の落とし方全てが空気へと変わります。ナイスタイミングでサビにもってくるという神業をする方もいます。ほとんどの会場で新郎新婦に見えない場所で担当してくれています。④アウトドアですとDJとして様子をみながら対応してくれる時もあります。

映像編集スタッフ
当日撮影エンドロールの映像編集を担当します。PAと同じく裏方担当。PCとにらめっこしながらお客様が選んだ音楽を永遠と聞きながらずっと編集しています。にやにやしながら「おぉ、いいな。」「いいシーンだ。」とかつぶやくのがかわいかったりします。エンドロールの時間に披露宴会場に入って一緒に観る方もいます。

シェフ・キッチンスタッフ
お料理を担当しています。裏側のドンといっても過言ではないと思います。いくら進行が素晴らしくても、お料理との時間の兼ね合いや召し上がれる時間をご用意しなければおもてなしとして機能しません。キッチン内では、時間通りに迅速に料理のクオリティをキープしながら戦場のようになっています

パティシエ
ケーキやスイーツを担当します。①ホテル ②ゲストハウスではお料理とは別の場所でスイーツを常につくっています。このケーキどうなってるの?と、驚く事も。クオリティは経験とセンス。運んでいる間に苺がコロンなんてなった時にはすぐ直してくれます。

洗い場
下がってきたお皿やグラスを常に洗ってくれています。経験にと思って何度か洗い場に入ったことがありますが、ほんと手と足と腰がやばいことになります笑

そしてウェディングプランナー
当日はあらゆる場所へ行き来できるオールマイティ。特に②ハウス ③レストラン  ④アウトドア では先導と共に(ウェディングプランナーが兼任する時もあります)進行を進めていく役になります。大事なところは絶対にベストポジションで観るって決めてます♡。打合せとイメージと違う場合は鬼のように急変して、インカムで修正を依頼する事も 笑 それぞれの「人」たちが担当してくれているところをチェッカーとして見守ります。特に新郎新婦に何かあった時絶対的な存在になります。約半年間ずっとそばでお二人を見守ってきた集大成。

今、それぞれの「人」を紹介しながら、いろんな思い出がよぎりました。あ、、涙が、、、笑
この「人」に支えられて成功へと導いていくのです。

例えば、
ヘアメイクさんが、支度が整ったら終わり挙式のリハーサルには立ち会わない、とか
カメラマンさんが、“これが決まりです ここではこの枚数のみです“とか
司会者さんが、ゲストや会場の空気を見定めずに身勝手に進めていくとか
全体的に“雑”な風景を当日目の当たりにすると、本当にがっかりします。新人でもないのに、自分の仕事はこれだけだからというスタンスの仕事の仕方を見ると本当にがっかりします。

でもその裏には、人員不足で少人数のカメラマンさんで何百組という新郎新婦さんを撮影していて疲労していたり
余計な事をして怒られてしまうのを避けるために、行動する勇気がなかったり
ルールだから仕事の境界線を決めて仕事をする主義で、首を突っ込んでなんでも屋になるしまうが嫌で、自分を守っていたり
そもそも教わっていないから知らない、という方がいたり
いろんな背景があります。

目の前も新郎新婦とゲストを見るのではなくて ルールを見ている「人」
おそらくブライダル業界だけでなくて、皆様の周りでもある悩みではないかと思います。

これまでのコラムで説明してきた“一般的”。それは「場所」の制限が強い順にルールも強い事を意味しています。

さらに、皆様の列席経験が一番多い①ホテル ②ゲストハウスではウェディングプランナーでさえ、分業制となっている為、先程申し上げたような当日関わる事はほとんどなく、③ハウスでも分業制のところは、担当の結婚式でお客様をお迎えした後、あとはキャプテンに全て任せて、他のお客様の打ち合わせを重ねたりしているところもあるので、上記のような動きを全くしないところが大半です。それがその会場のルールなので、結婚式を見に行きたくてもいかない、もしくは、行こうとも思わない人も多いのです。

分業制がメインの会場では、ルールが多く存在しますから覚えておくと良いと思います。

私が思うに、会場見学時に少しでもその「人」を見てほしいなぁと思います。
会場見学の中身は以前コラム(結婚式会場選びどうしていいかわからないあなたへ を読んでね)で紹介した通りの流れですから、現時点でお客様が「人」を見極めるのは難しいシステムになっています。
ただ、パンフレットの説明だけでは、本当「人」はわからないと思います。目の前のウェディングプランナーさんに聞いてみてください。「この写真の結婚式はどのような想いで創られたのでしょうか?」その方は当日、リアルタイムでその様子を見た事を説明してくれているのでしょうか。

インスタの普及で、フリーランスのヘアメイクやフォトカメラマンが人気になっているのも、
それが 今の時代の新郎新婦の素直な答えかもしれません。
想いを込めて自分たちの事を見てくれているのかどうか。ヘアメイクやカメラは一番見た目でわかりやすいので、皆様飛びつきますけれど、それ以外にもこんなにも「人」が新郎新婦に関わってます。

ルールで人の心は動かず、相手を思いやる気持ち(真心)で動くものだと思います。


「時間・場所・人」
知っていることで、結婚式を創る事に対しての心構えが変わると思います。

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