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こじんまりとした人生
梅原さんの人生相談動画を見た。
相談内容は、仕事がしんどいみたいで、給料は安くてもいいからもっとゆっくりのんびり働きたいというものだった。梅原さんも、アドバイスというよりは強く共感したようで、「なんでこんなに働くのがキツいんだったらもっと早くに言ってくれなかったんだ、ちゃんと教育の時に言ってくれ」とおっしゃっていた。その後、梅原さんはパーフェクトデイズという役所広司演じる公衆トイレ清掃員が慎ましくも幸せな人生を生きる映画を例に挙げ、お金をたくさん稼ぐ働き方よりも、スローライフで全然いいんじゃないかという説を展開して、相談コーナーを終えた。
僕は、この相談者と梅原さんにとても強く共感した。思うに、他の人も共感したのではないだろうか。生きるために働くという行為があまりにもしんどすぎる。拘束時間が長すぎる労働時間、行き帰りの満員電車、同僚や上司に気を使う精神的疲労などなど。こんな苦渋を味わうんだったら、給料は少なくてもいいから短時間のバイトをしてのらりくらり暮らしていたい。僕たちがほしいのは、他人に自慢する大金ではなく、幸せに暮らすための自由と精神的充足感なのだ。
過剰な労働はお金は得られても精神をすり減らすだけで全く幸せになれない。こじんまりとした人生は、人に自慢できるものではないかもしれないが、確かな自由と精神的充足感がある。質素でこじんまりとしただけど自由で穏やかな人生が再評価される日が来るといいなと思っている。