初参加だけどボカコレが好きになった理由
高校生の時、ニコニコ動画で「メルト」が公開されて、友人と衝撃を受けました。
何じゃこの神曲は!? あの人が歌ってみたを出してるぞ、あの曲もいいし、このボカロPさんも…
あっという間にボカロの沼にハマっていきました。
時は流れて、私はいつの間にか32歳になっていました。
何か作りたい、生み出す側になってみたい。
そう思うものの、書いてみた脚本もラノベもどきも動画制作も、全部中途半端でした。
そんななか、友人に作曲をしている人がいたので、その影響で2ヶ月前に作曲というものを始めました。
音楽経験は小学校でやったピアニカとリコーダーのみ。
音楽の授業で指揮者を割り振られた時は、4分の4拍子がいつの間にか4分の3拍子になって友達に笑われていました。
それでも現代の音楽制作ソフトは、リズムも機械がとってくれるし、演奏も機械がしてくれるので、そこまで困りませんでした。
コミュしょうだった私でも、合成音声ソフトが歌ってくれるので作業は全て一人で完結しました。
私はどんどんボカロ作曲にハマっていきました。
ボカコレというイベントを知りました。
ルーキーは2年以内にデビューしたボカロPのみ参加。
これなら、自分にもランキングに載るチャンスがあるかもしれない!
そんな夢を抱いて、せっせと曲を作り、ボカコレ投稿期間に合わせて予約投稿をしました。
ボカコレ当日になって。せっせとランキングのページを更新しますが…
一向に乗る気配がありません。
それもそのはず。100位にランクインしている方で、すでに1000回再生。私の動画というと、まだ100いくか行かないかというところでした。
ルーキーでもランキング入りできないなんて…
自分才能ないのかな…
周りの人はめちゃくちゃ良い曲ばっかりだし…
そんなことをボカロ界隈とは無関係の友達に話したところ
「なんか勘違いしてない?」
と言われました。
「そのルーキーランキングっていうのは、投稿が2年以内ってだけで、チャンネル登録者とか、フォロワーとか、作曲経験とかの縛りはないんでしょ?」
「うん」
「じゃあ、上位にいる人たちは、アマチュアでもプロにずっと近い人達なんじゃないの?始めてちょっとしか経ってないのに、その人たちと比べても仕方なくない?」
「うーん…でも、同じイベントに参加してるんだから、比較しちゃうじゃん」
「じゃあさ…G3にこれから出ようとしてる馬がG1の馬と一緒のレースに出たとします。『G1の馬に勝てなくて悔しい!』って言ってたらどう思う?」
「確かに…」
「草野球のチームの人がさ、大谷みたいにホームラン打てない!なんでだ!って言ってたら、どう?おかしくない?」
「確かに…」
そうなんです。ルーキーはあくまで「ニコニコ動画への初投稿が2年以内」というだけ。
そこに作曲や音楽の経験の制限はないし、なんなら他プラットフォームから移動してきても扱いはルーキーです。
私は、ルーキーのランキングに載ることの難しさというか、難易度をそもそもすごく勘違いしていたなと思いました。
「もっと、本当に初心者とか、始めたての人と競えたらいいのになあ」
「でも、それは考え方次第じゃない?草野球やってる人が大谷選手と同じ大会に出てるって、なんだか夢があるよね」
「確かに…」
ボカコレには誰もが知るような有名なボカロPの方も参加されることがありますが、このイベントのなかでは、私も、超有名ボカロPも、同じボカコレのいち参加者です。
これってすごいことですよね。
同じ時期に投稿をして、同じランキングに載ることをめざしてるんですよ。憧れのあのボカロPと。
それに、ボカコレだからこそ聴く層というのも、絶対どこかにいると思います。私のつくった曲も、ボカコレだから聴いてみようと思った人に、届いたのではないかと思います。
自分の動画を見て、感想を書いてくださった方。自分の伝えたいと思ったことが、少しでも伝わった感じがして、すごく嬉しかったです。この出会いが、嬉しさが、ボカコレではない期間だったら、なかったかもしれないんです。
ボカコレに出る理由は人それぞれ、様々だと思います。
それでも私は、ボカコレに参加してよかったです。
ありがとう、ボカコレ。
ありがとう、聴いてくれた方。
まだの方も、よかったら聴いていってください。ボカコレ期間が終わってからでも構いません。
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