Disturbing(心を掻き乱すような) news

先日 数ヶ月ぶりに 黙らない図書館員ベラが やってきた。
その日も 早めにきてくれたのはいいが どかっと座るなり いきなり
どうでもいい 近所の話しになり しまいには 脳みそに焼き付くぐらいの
衝撃的事件の話になり 時計を見ると すでにセッションの時間から25分が
過ぎようとしていた。通常 次の 予約まで 30分の準備時間を 儲けているがなぜか その日は 予約と予約の間の時間を 1時間にしていた。きっと 熱の後で ゆっくりしか動けないから 多めに時間を取ったのだろうと思う。
が だからと言って その時間は 誰かの どーでもいい話しに耳を傾ける時間ではなく、準備が終われば 水分補給して休憩するべき時間なのだ。
この場合 25分 遅れて始めることになるが 次の予約までは 一応 35分の 準備時間があるから とりあえず ギリギリセーフ。
が、そろそろ 話しを止めないとと 思っているところで 自ら ベラベラ喋り始めた 黙らない図書館員ベラは「ということで、 今日ここに来たのは 他でもない ボディワークが目的で」と 当たり前のことを解説し始める。
私は 席から立ち上がり 彼女に セッションルームに行くように促して 準備が済むまで デスクで待っていた。
準備ができたというので 中に入ると 説明したにも関わらず セッション台の頭の方に足があり 逆ですよと注意をして 再び準備が済むまで デスクに戻った。今度こそ準備ができたというので 中に入り直す。
手を洗っている最中も 黙らずに 話しかけ続ける。それで 一言「今日は 仕事に 集中させていただきます。」それには 黙らない図書館員ベラも 流石に
黙った。
ベラは ベラベラ喋るからベラ。本当の名前より ベラがピッタリだ。
最近 生涯勤めてきた図書館を 晴れて退職したそうだ。
組織に属する人にはつきものの 相当のストレスと闘いながら 退職金を 
逃したくないから ここまで頑張ってきた。
退職金のために 今という時間が不幸でも 未来という時間に 解放されることを願った結果 彼女はそれを手に入れたのだった。
そこには おめでとうと言いたい。
黙らない図書館員だったベラは 退職したから 今は 黙らないベラとなった。
そのベラの話しの中で 数日 頭から離れなかった話しを書こう。

今から 1ヶ月ぐらい前のこと、消防車やパトカーのけたたましいサイレンが
近所中に響き渡ったのだという。
多分私は また誰かが 例の副作用を 起こしたのだろうと思い そのサイレンを 別のものとは 気にかけなかったのだろう。
また 私は 身近にいる人たちのほとんどが アカウントをもっている FとBの
つく ネットワークには不参加なので さらに情報が入ってこない。
犬と朝の散歩をしていた女性が 少し離れた空き地の一本の木に 女性がぶら下がっているのに気づき 911(アメリカではこの番号で電話交換手につながり
ケースによって 消防か警察かに連絡がいくようになっている)したらしい。
思うに 第一発見者というか 報告者はそのシーンが しばらく脳裏から
離れないのではないかと思う。
ビリー ホリデーの ストレンジフルーツを ふと思った。
ベラ曰く のちにFとBのコミュニティーの参加者たちが あれは他殺でとか 
コメント欄でたくさんの人がやりとりしていたが 誤情報を シェアするなんて問題だよと言った。私はすかさず じゃあ あなたが打つことになった 例のアレや アレを打たせる元になったあれは 誤情報じゃなかったの?と言いそうになる自分を制した。
ベラはあくまで その女性は自殺したのだという。
私が気にする事件でもないが その空き地の隣りにある コンドミニアムに 
知り合いが住んでいるので 会った機会に なんとなく聞いて見た。
すると 知り合いは その女性は ホームレスで まだ かなり若く 片足が 潰されていたという。何人かの男たちが 彼女をレイプした挙句の 出来事だったのだと 話してくれた。
その話しの出どころは聞かなかったが 仮に片足にダメージを受けていたのが 本当なら それは 逃げられないように 潰されたのだ。
そして レイプは 数日に渡って 続いたのかも知れないし 男たちが 客を
連れてきて 彼女の体を使って 金を作っていたかも知れない。
片足を潰された 若い女が 首を吊るためのロープを 持っていたとは思えないし それを どうやって 高さのある木の枝に結んで どうやって 自分で 首を吊るのだろう? 自殺にしては 無理がありすぎる。
それにしても 彼女を虐待した 人の欲にも呆れるが そこまでできてしまう 魔性が人の中に 住み着いていることもまた 恐ろしい。
そして その男たちは 今日も近所で 何もなかったように のうのうと生きているのだろう。
そして もっと 驚くのは このことが ニュースにならなかったことだ。
幾人かの近所の人に聞いてみたが 知らなかったいう。

こんな時 私は いつも 銃の訓練を受けていたらと思う。
どうするのって? そりゃ 彼女を虐待した 全ての男たちのあそこをぶち抜いてやるに 決まってる。
“連続銃撃事件発生中!被害者は同様に股間を撃たれるも命に別状なし“
別に 正義の味方を夢見ているのじゃない。
彼らにとって アレは 二度と使えない方がいい。
人生 穏やかになって 他人を虐めることなど 思いもつかなくなるだろう。

その女性に どうか安らかに眠りについてくださいと願うばかりだ。
生まれ変わったら 空手の黒帯でも 目指してください。



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