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延期されていたICE GOLD CUPが男女各8チームの参加で開幕!

当初は3月21〜24日に開催が予定されていたが、参加希望チームが大会開催チーム数に達しなかったため延期されていた第7回 ICE GOLD CUPが、男女各8チームが集まったことで、無事6月7〜9日の日程で行われることになった。
ICE GOLD CUPは、帯広市のカールプレックスおびひろカーリングホールを会場に行われている大会で、World Curling Tour JAPAN(WCT.J)の大会の1つ。

大会の歴史

当初はAPCT大会(アジアパシフィックカーリングツアー)の1つとなり、帯広初の賞金大会として2017年にスタートした。第1回のこの年は11月に行われ、道内から8チームが参加した。
チームの4人の編成が男子・女子・混合どれでもOKというユルい大会で、たとえば晩成カーリングクラブは竹田夫妻に男性2人というメンバーだった。
8チームが4チームずつに分かれて予選リーグを戦
い、その順位でA1位✕B4位、A2位✕B3位⋯⋯というようにたすきがけで決勝トーナメント1回戦の組み合わせを作った。
勝ち進んだCP帯広と晩成カーリングクラブで決勝戦を行い、5-3で勝った晩成カーリングクラブが優勝、CP帯広が準優勝となった。なお、3位は帯広市役所、4位は北見工業大学だった。
2018年から9月に移り、この年も男子・女子・混合いずれもOKで合わせて12チームが参加した。道外からHard Nuts、チーム青葉(ともに東京)、Maple Leafs(神奈川)が遠征し、全国規模の大会となった。
2つに分かれて6チームずつの予選リーグが行われ、その結果、それぞれの1位がストレートで準決勝進出、A2位×B3位とB2位×A3位の勝者が準決勝進出という変則的な決勝トーナメントを戦った。
決勝はKiT CURING CLUBとチーム青葉の対決となり、9-3でKiT CURING CLUBが勝ち、優勝。チーム青葉が準優勝となり、3位に北見工業大学、4位にMaple Leafs、5位に北海道大学、6位にチーム帯広が入った。
2019年からは、男女別の大会となり、参加チームは男子12チーム、女子10チームと増え、日程も女子4日間、男子4日間に分かれて開催となった。
まず女子が5チームずつ2つのブロックに分かれて予選を戦い、AブロックからSC軽井沢クラブJr.a、STRAHL、Team  Tanakaの3チームが、Bブロックからはチーム札幌、チーム桜人、帯広畜産大学の3チームが勝ち上がった。
決勝はSC軽井沢クラブJr.aが6-4でチーム札幌を破り優勝、3位決定戦はTeam  Tanakaが4-3でSTRAHLに競り勝った。
男子は6チームずつ2つのブロックで予選を行った。 AブロックからはMaple Leafs、高松製作所、KiT CURLING CLUBが、BブロックからはLOHAS、常呂ジュニア、晩成カーリングクラブが準々決勝に進んだ。
決勝はKiT CURLING CLUBが6-4でLOHASを破り優勝、3位決定戦はMaple Leafsが6-3で高松製作所に勝った。

2020年からはコロナ禍の影響を大きく受けることとなった。

第4回大会は2021年の3月26〜28日に開催となり、スポンサーの関係上、賞金大会ではなくなり、男子チーム、女子チーム混合の大会となった。
大会名称は「ICE GOLD  CUP 2020」のままで、12チームが参加しての大会となった。
密を避けるため、試合の間隔を開けるなどの工夫がされた。また、無観客のため、全試合を生配信することとなり、iPadをかき集め、YouTubeと Facebookを駆使しての配信が行われた。
準決勝にはAブロックからCheckmateと晩成カーリングクラブ、Bブロックから北見工業大学とLOHASが勝ち上がった。
決勝はLOHASが7-3で晩成カーリングクラブを破り、3位決定戦はエキストラエンドに持ち込まれた末、北見工業大学がCheckmateに5-4で勝った。
第5回大会は、2022年3月25〜27日の3日間、男女混合の大会として10チームが参加して開催された。5チームずつ2つのブロックに分かれて予選を戦い、AブロックからLOHASとJewelry Ice、BブロックからCheckmate札幌とレクスが勝ち上がった。
決勝はCheckmate札幌が9-2でLOHASを下して優勝、3位決定戦はレクスが8-6で Jewelry Iceに勝った。
そして第6回大会は、2023年5月4〜7日に、女子の申し込みチームが少なかったため、男子のみ10チーム参加の大会として実施された。
Aブロックから帯広協会、LOCO DRAGO、北見工業大学が、BブロックからはLOHAS、Cyclops、チーム石村が決勝トーナメントに勝ち進んだ。
優勝決定戦は、LOCO DRAGO(Team Maeda)が帯広協会(Team Ohno)を10-3で破り優勝、3位決定戦は北見工業大学(Team HONDA)がLOHAS(Team KAWANO)に6-5で勝った。

今年は久しぶりに男女別で、同時開催で行われることとなった。賞金総額は30万円。それでは、参加チームを紹介しよう。

男子はKiT CURLING CLUBなど8チーム

☆Aブロック

🥌Gandhi Pierrot (東京)
橋本 健太郎
松岡 和輝
京 貴士郎
沙魚川 拓生
田辺 拓海

🥌いしざんまい (帯広)
柴谷 隆次
松田 俊哉
大野 福公
酒井 駿

🥌栄光の会 (名寄、妹背牛、札幌、帯広)
竹田 直将
似里 浩志
山本 友稀
川平 晴信

🥌北見工業大学 (北見)
山田 尊大
小穴 一詠
水内 隼也
本田 裕之
秋田 智広

☆Bブロック

🥌Log book (札幌)
畑 良太
大原 玄嗣
笠井 隼稀
西澤 圭太

🥌帯広畜産大学 (帯広)
長野 辰徳
大川 侑己
柴崎 智也
林 慶太
吉田 英史郎

🥌KIT CURLING CLUB (北見)
三浦 善也
目黒 良太
臼井 慎吾
平田 洸介
コーチ/小林 博文

🥌Noxes (稚内)
西田 健人
稲葉 滉人
布施 悠太
飯田 俊哉

女子は北海道銀行など8チーム

★Cブロック

🥌Jewelry Ice (帯広)
石田 陽子
加藤 風羽
中川 萌香
吉野 光花里
コーチ/橋本 孝広

🥌札幌国際大学 (札幌)
中村 碧音
瀬川 琴佳
鈴木 凛
森 夢香
敦賀 心羽子
コーチ/荻原 功暉

🥌MAKIYON。(帯広)
岩本 彩花
鎌田 彩音
飯塚 結万
山下 咲音
コーチ/柴崎 智也、木村 大紀

🥌Loco Stella (北見)
松澤 弥子
林 未来
佐々木 穂香
荻原 詠理

★Dブロック

🥌CP帯広 (帯広)
鈴木 悠莉
今野 千尋
結城 千紘
朝川 陽香
高橋 希望
コーチ/川平 操子

🥌帯広畜産大学 (帯広)
長谷部 偲乃
金高 陶子
田中 萌々子
川村 和香羽

🥌北海道銀行 (札幌)
田畑 百葉
仁平 美来
山本 冴
中島 美琴
伊藤 彩未
コーチ/佐藤 浩

🥌北見工業大学 (北見)
加藤 佳歩
上平 晶
野口 菜奈
橋谷 優里
野本 萌絵
コーチ/目黒 良太

今年は東京からの参加もあり、シーズンオフながらなかなかの好チーム揃いだ。熱戦を期待したい。

カールプレックスおびひろカーリングホールとは

ここで、会場のカールプレックスおびひろカーリングホールについて紹介しよう。

カールプレックスおびひろカーリングホールの裏手にある建物の外壁にあった看板がこれ。「寒冷気候は宝物」なのである。カーリング場を通年稼働させるためには、多くのランニングコストが必要となる。そこでカールプレックスおびひろでは、冬季の気候を利用して製氷を行い、夏季にその冷熱を活用するアイスシェルターの技術を導入しているのだ。
建物の中に250㌧もの氷を貯蔵し、除湿・冷房・換気に利用することで環境にやさしくコストを抑えた運営を実現している。なかなか冬の寒さからエネルギーを得るとか考えにくいが、「冬の寒さは無限の資源」というコンセプトで、活用する研究や開発に努めてきたという。
これまでに雪冷熱を使った冷房はあるが、雪の場合は年によって降雪量に違いが出てきたりする悩みがある。一方、アイスシェルターは、「貯水庫」に水をはったコンテナを置いた施設である。冬季に自然の冷気で水を凍らせ、夏季には氷が解けて冷気を発することで低温を保つ。アイスシェルターは積雪量の多寡にかかわらず0度を下回る寒冷な気候であれば活用が可能なのだ。
また、ため置いた水がエネルギー源なので、雪のように運搬のためのエネルギーやコストをかける必要がないのも特長だ。とても理に適ったものであり、エコという観点からもすぐれた施設といえ、今後カーリング場にかかわらず同規模の建物をつくる時に大いに参考にしてほしいものだ。

カールプレックスおびひろカーリングホールの外観

最初は1棟2シートだったが、同じサイズのものがもう1棟建てられ、現在は4シート。2棟はシート部分は別棟だが、他の部分でつながっている。

新しいほうのシートAとシートB
最初に建てられたほうがシートCとシートDに
2階の観客席。左側がシートがある側
奥のほうが最初に建てられたシートC・D
途中の段差に要注意

タイムスケジュール

大会公式𝕏(旧Twitter)より引用

男女とも4チームずつ2つのブロックに分かれ、総当たりで予選を戦う。試合は8エンド制。
予選各ブロックの1位チームはストレートで準決勝に進出。準々決勝はA2位×B3位、A3位×B2位、C2位×D3位、C3位×D2位で行われる。勝者は準決勝で1位チームと対戦する。決勝と同時に3位決定戦も行われる。

大会会場へのアクセス

カールプレックスおびひろカーリングホールは、帯広市清流東2丁目13-7にある。帯広駅からは南に6km近く離れた場所にあり、車なら多少渋滞しても15分程度だろう。
帯広駅バスターミナルから循環線のバスに乗り、稲田2号通停留所で降りれば徒歩6分ほどで到着する。また、帯広駅西口停留所から広尾線に乗り、清流西3丁目停留所で降りればやはり徒歩5分ほどで到着できる。
かまぼこ型の建物を2つ繋げたような施設で、2階に観覧席があるが、それほど広くはない。2つの建物は行き来できる(私が訪問時に蹴つまずいた段差に一応ご注意を)。

こちらがカールプレックスおびひろカーリングホールのYouTubeチャンネル。今大会も試合を配信している。

こちらは大会公式𝕏(旧Twitter)アカウント。最新情報はこちらをチェック!

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。