29日より第14回 全日本大学対抗カーリング選手権大会がスタート!
第14回 全日本大学対抗カーリング選手権大会が、アルゴグラフィックス北見カーリングホールにて、11月29日(木) ~ 12月3日(日)の日程で開催される。
残念ながら、この大会は会場のスペースの関係で無観客開催となる。昨年の無観客開催は、コロナ禍の影響だった。試合はYouTubeで配信があるとはいえ、全国レベルの大会が無観客なのは選手の励みにもならない。
また、3シートしかないから女子の準決勝が同時に行われない不平等も発生する。来年度以降は、会場選定や日程を組む際に考慮をお願いしたい。
昨年の大会を振り返ると⋯
全日本大学対抗カーリング選手権大会は2010年に第1回大会が開催された。2020年の第11回大会がコロナ禍で中止になった時以外は予定通り開催されてきた。
ただ、昨年の大会の女子の部は、参加予定チームの辞退により、競技大会を開催するに足りるチーム数を満たさなくなったため中止に追い込まれ、男子の部のみの開催となった。
男子の部には、全国から9つの大学が参加。Aブロック1位の北海道大学とBブロック2位の北見工業大学、Bブロック1位の札幌国際大学とAブロック2位の弘前大学が準決勝で対戦した。
北見工業大学と札幌国際大学が勝ち、決勝で激突。札幌国際大学が7-3で勝ち、青木豪選手の他に宿谷涼太郎選手(現TM軽井沢)らが所属していた2018年以来4年ぶり2度目の戴冠となった。
準優勝は北見工業大学、第3位には3位決定戦で北海道大学を6-3で下した弘前大学が入った。
それでは、今年の大会に出場する男子10チーム、女子8チームを紹介しよう。開催されなかった年があるので、「◯年連続」ではなく、「◯回連続」という表記をしている。
男子は連覇を狙う札幌国際大学など10チーム
🥌Aブロック
☆A1・弘前大学(青森県)
《3回連続3回目》
4:斎藤 遥大
3:小池 建太郎
2:尾角 莉玖
1:長谷 奎弥
☆A2・育英館大学(北海道)
《5回連続5回目》
4:木村 皇太
3:良本 皇我
2:木村 建水
1:林 翔琉
A:三田村 聖也
コーチ:工藤 直樹
コーチ:侘美 俊輔
☆A3・東京農業大学(北海道)
《12回連続12回目》
4:瀬戸 大智
3:小林 宏希
2:安藤 詞音
1:秋葉 瞭
A:牧 汐雅
☆A4・北海道大学(北海道)
《10回連続11回目》
4:菊地 夏
3:笠井 隼稀
2:大原 玄嗣
1:長瀨 颯太
☆A5・長野大学(長野県)
《6年ぶり2回目》
4:浅野 尊
3:高山 毅之
2:吉田 凪
1:黒川 英晃
A:青木 一将
🥌Bブロック
☆B1・富山大学(富山県)
《2回連続2回目》
4:原田 拓真
3:五郎丸 楓太
2:八木沢 元喜
1:八木原 直樹
A:東條 太一
☆B2・秋田大学(秋田県)
《2年ぶり5回目》
4:岡本 寛陽
3:千葉 太翔
2:中家 和優
1:柴田 真杜
☆B3・帯広畜産大学(北海道)
《2年ぶり10回目》
4:川平 晴信
3:大川 侑己
2:柴崎 智也
1:小野寺 慧
A:花田 亮太
☆B4・札幌国際大学(北海道)
《2回連続4回目》
4:小林 駿汰
3:新野 和志
2:佐々木 彩斗
1:大野 勇樹
コーチ:土居 誉享
コーチ:新井 貢
☆B5・北見工業大学(北海道)
《13回連続13回目》
4:後藤 基次郎
3:秋田 智広
2:山田 快士
1:惣角 恵斗
A:石塚 拓士
コーチ:柳 等
連覇を狙う札幌国際大学は、長らくフォースを務めた青木豪選手とスキップの佐藤剣仁選手が抜けた。新たにフォースに入るのは網走南ヶ丘高校卒の小林駿汰選手。2021年の第30回日本ジュニアカーリング選手権では、高校在学中から札幌国際大学のメンバーとなり準優勝に貢献。リードの大野勇樹選手は、2月の高校カーリング選手権では準優勝の青森・岩手・北海道合同チームで小林選手とチームメイト。2人の活躍ぶりに注目。
昨年準優勝の北見工業大学は、予選で札幌国際大学と同じBブロックに。昨年出場したのは秋田智広選手と後藤基次郎選手。秋田選手は昨年と同じくサードで、リードだった後藤選手がフォースを務める。セカンドの山田快士選手は昨年の北海道選手権に出場するなど経験十分。リードの惣角恵斗選手は、ロコ・ソラーレの北京五輪へ向けた寄せ書きを書きに来たところを北見経済新聞からの取材を受けたエピソードを持つ。
昨年第3位の弘前大学は、昨年フォースだった浅利康平選手以外の4人が残っているのは強み。昨年サードだった斎藤遥大選手がフォースを務める。チームは弘前大学公認のカーリングサークル「glacies」で、学祭ではパフェの店を出し、テーブルカーリング体験も実施したそうだ。
育英館大学も、木村皇太選手と三田村誠也選手が昨年に続いての出場となる。稚内北星学園大学時代から5回連続の出場で、そろそろ予選突破を果たしたいところだ。工藤直樹コーチは長野冬季五輪の日本代表強化選手に選ばれた経験者で、昨年8月に浜頓別からコーチに就任した方。
東京農業大学は、第2回大会から出場を続けている常連校で、オホーツクキャンパスの生徒。一昨年の優勝を経験したメンバーがすべて抜けた。とはいえ、瀬戸大智選手と小林宏希選手は北海道ジュニアカーリング選手権に出場するなど経験を積んできている。
帯広畜産大学は、昨年出場しなかったので2年ぶりの登場となる。川平晴信選手と大川侑己選手はミックスカーリングでもチームメイト。川平選手はカールプレックスJr.のスキップとして第30回日本ジュニアカーリング選手権に出場した経験も持っている。
北海道大学は10回連続での出場。昨年出場して4位だった4人が残っており、チームの熟成度に期待がかかる。過去に準優勝が2回など実績ある伝統校、悲願の初優勝へ。
長野大学は2017年の第8回大会以来、6年ぶりの出場。その時は初出場で初優勝の快挙を成し遂げた。当時のメンバーは松村勇人選手ら現Ignites長野の選手たち。偉大な先輩に続きたい。
秋田大学は、2年ぶり5回目の出場。今年からはRockhawkとレーザー機を導入し、練習を行っているとのこと。その成果をこの舞台で披露したいところだ。
富山大学は、昨年の初出場時、「富山県協会として、初めての全国規模の大会だと思う」とブログに綴っていた。昨年の経験を活かし、今年は全国規模での初勝利を目指す。
女子は一昨年の覇者帯広畜産大学など8チームが出場
🥌Cブロック
★C1・藤女子大学(北海道)
《2回連続2回目》
4:川村 莉央
3:小野寺 真実
2:鈴木 七海
1:髙橋 希望
コーチ:青木 美憲
★C2・東京農業大学(北海道)
《10回連続10回目》
4:金村 菜々子
3:坂森 百々音
2:坂井 佳波
1:伊藤 あすか
A:芹沢 柚香
コーチ:海原 はるか
★C3・北海道大学(北海道)
《9回連続9回目》
4:瀬尾 愛佳
3:田村 瑞季
2:冨田 咲希
1:近藤 真歩
A:山際 佳穂
★C4・長野大学(長野県)
《初出場》
4:田村 星名
3:赤星 舞
2:山本 利彩
1:宮川 晶
🥌Dブロック
★D1・天使大学(北海道)
《初出場》
4:西永 汐里
3:北﨑 仁菜
2:笠谷 理萌
1:小田桐 芽衣
★D2・帯広畜産大学(北海道)
《4回連続10回目》
4:川村 和香羽
3:田中 萌々子
2:金髙 陶子
1:長谷部 偲乃
A:鎌田 彩音
コーチ:大野 福公
★D3・北見工業大学(北海道)
《12回連続12回目》
4:野口 菜奈
3:加藤 佳歩
2:市中 温子
1:野本 萌絵
A:橋谷 優里
コーチ:柳 等
★D4・札幌国際大学(北海道)
《5年ぶり6回目》
4:三浦 由唯菜
3:松永 愛唯
2:佐久間 優名
1:高橋 佑奈
A:山木 梨緒
コーチ:土居 誉享
コーチ:新井 貢
昨年は開催中止となった女子の部には、今年は8大学が出場にこぎつけた。
昨年はコロナ禍の影響だけでなく、部員不足で出場を見送ったところもあったということだが、久しぶりの出場となる札幌国際大学や初出場の天使大学、長野大学をはじめ、参加にこぎつけた各大学に拍手を送りたい。
一昨年優勝したのは帯広畜産大学。メンバーは、当時1年生ながらスキップを務めた川村和香羽選手以外は入れ替わった。サードの田中萌々子(ほほこ)選手は、高校まではスピードスケートの選手だった。コーチはYouTubeでもお馴染みの大野福公氏。第12回大会は完全優勝だったが、2年越しの連覇を目指す。
一昨年準優勝の北海道大学は、瀬尾愛佳選手と近藤真歩選手が今年も出場する。第12回大会は決勝で帯広畜産大学に4点差で敗れた。北大は第10回大会で優勝しており、こちらは2年越しのリベンジと2回目の優勝を狙う。
初出場だった一昨年で第3位と大健闘だった藤女子大学は、川村莉央選手、小野寺真実選手、髙橋希望選手の3人が再び出場。3選手は2021年の第30回日本ジュニアカーリング選手権でもチーム大関のメンバーで第3位に入賞している。
一昨年の第4位北見工業大学は、加藤佳歩選手、市中温子選手、野本萌絵選手が残っている。唯一の全大会出場校で、過去に準優勝が3回あり、地元開催の地の利を活かして頂点を目指す。
一昨年は第5位にとどまった東京農業大学は、交替選手の芹沢柚香選手と海原はるかコーチが当時の出場メンバーだ。部の𝕏(旧Twitter)が3月で止まっているが、いい内容の報告で新しい投稿を。
大学としては2018年の第9回大会以来の出場となる札幌国際大学だが、メンバーのうち4人はあの日本ジュニアカーリング選手権で最近3回を第3位、準優勝、準優勝と好成績の名寄協会JC。三浦由唯菜選手は2022年世界ジュニアカーリング選手権で金メダルを獲得した。交替選手の山木梨緒選手は南富良野高校卒の期待のホープ。
天使大学は初出場。普段は全員バラバラのチームでプレーしているそうだが、一昨年優勝した帯広畜産大学の当時のメンバーも普段は別々のチームに所属していた。今年も"即席チーム"に要注目。
唯一道外からの参加となる長野大学も初出場。田村星名選手はSC軽井沢クラブに所属し、2021年の第30回日本ジュニアカーリング選手権では山梨Jr.の交替選手だった。長野の力を示したい。
大会タイムテーブル
11月29日(水)開幕だが、この日は公式練習とチームミーティング、そして開会式のみで、試合は翌30日(木)から始まる。
12月2日(土)の競技11までが予選で、男子は5校ずつ、女子は4校ずつ2つのブロックに分かれて総当たりで戦う。
最終日の12月3日(日)に準決勝以降を行う。3位決定戦も行われる。詳細は以下の通り。
YouTube中継
大会のライブ配信は、YouTubeのYEPチャンネルで行われる。
YEPは、北見アルゴグラフィックスカーリング場で行われる様々な実験や活動を支援し、アシスタント業務を行う学生サークルとのこと。このチャンネルは、北見工業大学内に存在する「YEP」というサークルが運営しているそうだ。
大会ホームページからのリンクをタップするとAシートの試合に飛ばされるが、おそらく全試合配信してくれるはず。チャンネルの方をフォローしたら間違いなさそうだ。
日本カーリング協会の𝕏(旧Twitter)
日本カーリング協会のInstagram
大会の情報は、日本カーリング協会の𝕏などのSNSで更新される。
推奨ハッシュタグ
#jucc2023
大学日本一を目指す熱い戦いを、YouTubeやSNSを通じてぜひ応援を!
地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。