今週末、軽井沢で中部ミックスダブルスカーリング選手権!
3月2日と3日の2日間、軽井沢アイスパークにて第12回中部ミックスダブルスカーリング選手権が開催される。愛知県、長野県、新潟県の9つのチームが、日本選手権の出場権をかけて戦う。
精鋭9チームが出場
▼リーグA
愛知 三浦・大原ペア 三浦曜子/大原克幸
長野 クレイポルド 傳美砂子/傳直文
新潟 チーム河原 河原明美/河原崇
▼リーグB
愛知 宮川・石岡 宮川結以/石岡英二
愛知 東郷牧場 長瀬多恵/高橋聡
長野 オリオン機械 堀内珠実/冨安岳人
▼リーグC
長野 須山・土屋ペアー 須山莉都/土屋長雄
長野 チーム栁澤 栁澤実知/小泉聡
愛知 チーム三浦・與語 三浦琉奈/與語政雄
試合日程
昨年は富山県から富山県庁チームが出場して10チームで行われたが、今年は富山県からの参加がなくそのぶんの補充もないため、9チームによる大会となる。したがって、予選リーグは昨年の5チームずつ2つのリーグに分かれていた形から変わっている。
まず、上記の通り3チームずつ、3つの組に分かれて総当たりの予選リーグを行う。これを3月2日に、各チーム2試合ずつ実施。各試合の開始時刻は、10時30分、13時40分、16時40分。
この結果、翌日に行うプレーオフの組み合わせが決定する。各リーグの首位3チームのうち成績が良かった2チームが戦い(T1)、勝ったほうが優勝、負けたチームは残っていた首位チームと戦う(T2)。この試合で勝てば準優勝。
T2で負けたチームは、3つの2位チームと3位の中で成績が良かったチームの合わせて4チームによるトーナメントの勝者と対戦(T3)。この試合で勝てば3位、敗者は4位となる。
T1などのプレーオフ1は10時25分、T2などのプレーオフ2は13時35分、T3が行われるプレーオフ3は16時45分開始の予定だ。競技終了後に表彰式が行われる。
出場全チームを紹介
1月の長野県選手権の優勝チームは松村・清水(松村千秋/清水芳郎)だったが、ご存知のとおり松村選手が4人制で所属する中部電力が日本選手権を優勝。世界選手権に出場のため、中部選手権は辞退となった。
その長野県選手権決勝戦で戦った相手が須山・土屋ペアー。須山莉都選手はSC軽井沢クラブJrに所属する選手で、昨年12月のジュニア日本選手権ではSC軽井沢Jr.bで5位。土屋長雄選手は日本カーリング協会常務理事で指導普及委員長。テレビの解説も務められることもある大御所。過去にはZEARTHのメンバーとして日本選手権に出場、ミックスダブルスでも競技歴は長く、第1回大会に亀山智恵美選手(元チーム長野)と組んで出場している。昨年は4位で惜しくも日本選手権出場を逃しており、今年こそと腕を撫しているだろう。
昨年中部選手権を準優勝して日本選手権に2年連続の出場を果たしたチーム栁澤は実力十分の強豪ペア。栁澤実知(やなぎさわ・みさと)選手は2012年から4シーズン、富士急でサードとしてプレーしていたこともある。一昨年の4人制の日本選手権ではチーム東京のスキップとして出場している。小泉聡選手はカーリングエリートアカデミーのコーチを務めていて、過去に4人制の日本選手権出場の経験もある。今年は優勝で3年連続出場といきたいところだろう。
オリオン機械は、第9回、そして昨年の第11回日本選手権出場チーム。長野県須坂市に本社があるオリオン機械は、1946年創立。精密空調機、チラー、圧縮空気機器、可搬式ヒーター、真空ポンプ・ブロワ、酪農機器、除湿乾燥機など幅広い分野の製品を開発しており、北海道の千歳などに工場を持つ。カーリング部は1993年に発足、会社公認のクラブ活動だ。ペアを組んで8シーズン目で、昨年の日本選手権では松村・清水に勝っている。昨年に続いての活躍で、また会社のホームページのアクセス数を急上昇させたい。
クレイポルドは、検定試験コンサルティング、人材育成サービス業務を主な事業内容とする2008年に創立の軽井沢にあるインターネット関連企業。傳直文選手は代表取締役だ。かつてはオデッセイコミュニケーションズにいたこともあり、「Microsoft Office Specialist試験パーフェクトテキスト Word2003」などの著者もある。奥様の美砂子選手と、ご夫婦でオキザリスカーリングクラブに所属している。直文選手は昨年の日本シニア選手権でチーム千葉の一員として準決勝まで進んでいる。美砂子選手は昨年結成されたMY(エムワイ)軽井沢でバイススキップとしてプレーしている。経験に裏打ちされた戦いで上位を狙う。
昨年は4位まで長野県勢が占めただけに、今年はその壁を破りたいと意気込む愛知県、新潟県勢。なかでも愛知県ミックスダブルストライアルをDSCの差で制した三浦・大原ペアは4年前の日本選手権に出場するなど経験豊富。三浦曜子選手は、愛知県カーリング協会の強化環境委員長でもあり、毎年愛・地球博記念公園アイスアリーナで行われているモリコロカップの運営委員長でもある。大原克幸選手は、4人制では足立工務店でプレーしていて、こちらでも今年の中部選手権のメンバーになった。足立工務店は地震に強い鉄骨住宅を中心とした岐阜県各務原市の住宅建設業者だが、岐阜県にまだカーリング協会がないため、愛知県の協会に所属している。ベテランペアの粘り強い戦いは目が離せない。
また、宮川・石岡の宮川結以選手は、北見工業大学出身で、元SC軽井沢クラブで現在はKiT CURLING CLUBに所属している平田洸介選手の先輩にあたる。2011年の全日本大学カーリング選手権では北見工業大学のリードとして出場し、準優勝した経験を持つ。石岡英二選手は愛知リミックスというミックスカーリングチームでもプレーしていて、三浦・大原の大原克幸選手や、チーム三浦・與語の三浦琉奈選手とはチームメイトだ。
そのチーム三浦・與語の三浦琉奈選手は、4人制女子では長久手倶楽部のメンバーとして中部選手権に出場するなどもしている。與語政雄選手は、4人制男子の愛知皇帝ペンギンというチームでプレーしている。ともにミックスダブルスの経験も十分のペア。森真弓コーチは、ミックスカーリングの愛知4Leavesでプレーもしていて、三浦・大原ペアの三浦曜子選手らとともに戦っている。また愛知県立芸術大学の准教授でもあり、日本オブジェ展入賞の経験も持つ。
東郷牧場の長瀬多恵選手は、プレーのかたわら、愛知県カーリング協会の総務財務委員長を務めている。以前は別の選手と組んでいたが、その時のコーチだった高橋聡選手と今回は出場している。高橋聡選手は競技歴18年のベテランで、ミネベアカップ(現在はミネベアミツミカップ)に初期から出場している。「東郷牧場」で検索しても、カーリング以外ではヒットしないので、実在する牧場ということではなさそうだ。
新潟県からは、チーム河原が出場する。新潟でもカーリングは普及し始めていて、新潟市内にある通年営業型屋内施設の新潟アサヒアレックスアイスアリーナでは、サブリンクのカーリング場で毎週金曜と土曜にカーリング教室が開かれている。河原明美選手は、11月の北海道シニアカーリング大会に、京都・東京・新潟の混成チームのあさきゆめみしのメンバーとして出場していた。河原崇選手は新潟県カーリング協会の事務局長。ミックスカーリングチームの鐘木倶楽部では、奥様の明美選手とともにプレーしていて、世界選手権日本代表選考会ではチーム河原というチーム名で中部エリア代表として出場している。
この中から上位3チームが3月12日から17日にかけて同じ軽井沢アイスパークで開かれる日本選手権に駒を進めることになる。昨年優勝のチーム柏木が長野県選手権で敗退する波乱もあり、今年は混戦ムード。週末は軽井沢アイスパークで熱い戦いをご覧になってはいかがだろうか。
地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。