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どうぎんカーリングクラシック2019男子の部プレビュー

大場 礼

優勝賞金100万円のワールドカーリングツアー「どうぎんカーリングクラシック2019」は8月1日から4日間にわたって札幌市のどうぎんカーリングスタジアムで開催される。
男子は両角友佑選手が率いるチーム軽井沢の参戦、女子は国内4強が早くも揃い踏み。パシフィックアジア選手権(PACC)に出場した外国チームの参戦もあり、見どころが多い大会だ。
どうぎんカーリングクラシックは2015年から開催されていて、今年で5回目となる。2015年は男女混合の大会で、優勝は男子のチームKoreaだった。2016年から男女別の大会となり、男子は2016年チームSturmay(カナダ)、2017年チームS.Kim(韓国)、2018年チームIWAI(日本)が優勝。女子は2016年チームCarey(カナダ)、2017年チーム藤澤(ロコ・ソラーレ=日本)、2018年チームM.Kim(韓国)がそれぞれ優勝している。
今年はこの大会の直後に今年からワールドカーリングツアーに組み込まれたアドヴィックスカップが行われることになっていて、国内・国外の有力チームが参加しやすい日程となっている。それでは男子の10チームを見てみよう。なお、主な成績は大会ホームページに記載されているものを基に一部加筆している。

国内からはコンサドーレ、TM軽井沢ら4チームが登場

🥌Matsumura （コンサドーレ）WCTランキング23位
　・2019男子世界選手権4位
　・2019日本選手権優勝
　・2018パシフィックアジアカーリング選手権優勝
昨年、日本選手権で2年連続準優勝していた4REAL(チーム北海道)がサッカーJ1のクラブを運営する北海道コンサドーレ札幌にチームごと移管。SC軽井沢クラブから清水徹郎選手が移籍してレベルアップし、快進撃が続いた。スキップで松村千秋選手(中部電力)の兄であり吉田姉妹(ロコ・ソラーレ)の義兄でもある松村雄太選手、リードを務めるベテランのバイススキップ阿部晋也選手らは変わりなく、今大会も当然優勝候補だ。

🥌Kanda（Team Kanda）
　・2019日本選手権準優勝
　・2018日本選手権4位
　・2018ミネベアミツミカップ優勝
I.C.E.またはチーム東京というチーム名で知られているが、しばらく休養するという岩本晋也選手と昨シーズン所属していた元SC軽井沢クラブの両角公佑選手が抜けた。代わりにWILE(長野県協会)から伸び盛りの若手・両川築(りょうかわ・きずき)選手が加入し、4人編成となった。またスティーブ・クロケットコーチもしばらく休養するそうだ。スキップの神田順平選手を中心とした緻密な戦略は健在で、今大会も目が離せない。

🥌Morozumi（TM軽井沢）
　・2018平昌五輪8位
　・2017パシフィックアジア選手権優勝
　・2017世界選手権7位
※主な成績は両角友佑選手がスキップだったSC軽井沢クラブのもの
SC軽井沢クラブのスキップだった両角友佑選手が1年のブランクを経て強力なチームを発足。弟の公佑選手、チームIWAIや札幌国際大学でスキップだった岩井真幸選手、岩井選手のチームでセカンドを務めていた宿谷涼太郎選手が参加しての4人編成。26日の練習公開で友佑選手は「北京オリンピックのためにみんな集まった。簡単な道のりではないが、全員で目標を共有して成長したい」と語った。今大会は試金石の戦いとなる。

🥌Kamada（札幌国際大学）WCT29位※スキップ岩井選手として
　・2019日本選手権3位
　・2018日本ジュニア選手権優勝
　・2018どうぎんカーリングクラシック優勝
昨シーズンは岩井選手たちが中心となり優勝したが、岩井選手と宿谷選手が抜けて新たに新野和志選手と佐々木彩斗選手が加わり5人編成となった。大会には佐々木、新野、鎌田渓(スキップ)、青木豪(バイススキップ)の並びで臨み、荻原功暉選手はリザーブに回るようだ。"新加入"の2人は2018世界ジュニアBカーリング選手権に鎌田・青木両選手と組んで出ており連係の心配は無い。

カナダからは3チームが参加

🥌Gunnlaugson（Canada）WCT21位
　・2018カーリングワールドカップ優勝
　・2017GSOC Tour Challenge Tier2 優勝
ジェイソン・ガンラグサン選手がスキップのチーム。ガンラグサン選手はマニトバ州ウィニペグ在住で35歳。大会ホームページでは2018年のワールドカップ優勝とあるが、第2節でグループAの最下位なので間違いだろう。結成は2004-05シーズンという古豪チーム。2017-18シーズンにカナダ国内ランキング6位。グランドスラムには2007-08シーズンから出場しているが、昨季はThe Nationalでの準々決勝進出が最高。

🥌McDonald（Canada）WCT20位
　・2019World Curling Tour オンタリオ タンカード優勝
　・2018GSOC Tour Challenge Tier2 準優勝
　・2018Challenge de Curling de Gatineau 優勝
スコット・マクドナルド選手がスキップのチーム。マクドナルド選手はオンタリオ州ロンドン在住で33歳。ジュニア時代から好成績を残し、最近はミックスダブルスでも活躍している。チームはカナダの国内ランキングで2018-19シーズン9位。グランドスラムには昨シーズンから参戦していて、3大会に出たが目立った成績は残せなかった。ツイッターではかなり大会を楽しみにしている様子が伝わってくる。

🥌Muyres（Canada）WCT22位
　・2019Tim Hortons Brier 7位
　・2019GSOC Tour Challenge Tier2 優勝
カーク・マイヤーズ選手がスキップのチーム。マイヤーズ選手はサスカチュワン州サスカトゥーン在住の29歳。元カナダジュニアチャンピオンで、ミックスダブルスでは2018年の世界選手権でローラ・クロッカー選手とペアを組み銅メダルを獲得している。カナダ国内ランキングで過去最高は2014-15シーズンの4位。リードのダラン選手は3歳違いの兄。また、セカンドとサードの選手も双子の兄弟とのこと。

アジアからも3チームが出場

🥌S.Kim（Korea）WCT40位
　・2019 World Qualification Event 1位
　・2018パシフィックアジア選手権3位
　・2018韓国選手権優勝
Kim Soo hyuk(キム・スヒョク)選手がスキップのチーム。キム選手は34歳。世界選手権に4回、パシフィックアジア選手権には9回も出場している韓国を代表する選手の1人。チームS.Kimは2017年のどうぎんカーリングクラシックを優勝している。軽井沢国際カーリング選手権にも参加するなど、日本の大会に多く出場している。4月の世界選手権で日本(コンサドーレ)が対戦した時は延長の末、9-8で日本が勝っている。

🥌Park（Korea）WCT98位
　・2018韓国選手権準優勝
　・2018アドヴィックスカップ優勝
Park Jongduk(パク・ジョンドク)選手がスキップのチーム。パク選手は33歳。2015年のパシフィックアジア選手権で韓国が優勝した時はキム・スヒョク選手がスキップで、パク・ジョンドク選手がサードだった。当時のチームメイトのナム・ミンホ選手がサード、ユ・ミンヒョン選手がセカンドを務めている。昨年のアドヴィックスカップ優勝チームで、今年もアドヴィックスカップへの出場が予定されている。

🥌Zou（China）WCT19位
　・2019ワールドカップ準優勝
Zou Qiang(ゾウ・チャン＝鄒強)選手がスキップのチーム。ゾウ選手は27歳。ゾウ選手は昨シーズンからスキップに昇格したが、今シーズンはサードでスキップということになるようだ。フォースは別のチームでサードだったバー・ダーシン選手で、バイススキップも務める。ワン・チーユー選手がサードからセカンドに、シュー・チンタオ選手がセカンドからリードに移動している。この後のアドヴィックスカップにも出場を予定している。

大会は8月1日からスタート

どうぎんカーリングクラシックは、8月1日から4日までの日程で開催される。10チームが5チームずつ2つのブロックに分かれてラウンドロビンを戦い、上位2チームが決勝トーナメントに進出する。すべての試合が8エンド制で行われる。

☆Aブロック
Muyres(カナダ)、McDonald(カナダ)、Kamada(札幌国際大学)、Morozumi(TM軽井沢)、Park(韓国)

☆Bブロック
Kanda(Team Kanda)、Gunnlaugson(カナダ)、Zou(中国)、S.Kim(韓国)、Matsumura(コンサドーレ)

 ❏男子の大会日程❏

８月１日（木）
１４時〜
🅰️ Muyres対McDonald、Kamada対Morozumi
🅱️ Zou対S.Kim、Kanda対Gunnlaugson

８月２日（金）
９時〜
🅰️ Muyres対Park、McDonald対Kamada
🅱️ Gunnlaugson対Zou、Kanda対Matsumura
１６時〜
🅰️ McDonald対Park、Morozumi対Muyres
🅱️ Gunnlaugson対Matsumura、S.Kim対Kanda

８月３日（土）
９時〜
🅰️ Park対Morozumi、Kamada対Muyres
🅱️ Matsumura対S.Kim、Zou対Kanda
１６時〜
🅰️ Morozumi対McDonald、Park対Kamada
🅱️ S.Kim対Gunnlaugson、Matsumura対Zou

８月４日（日）
９時〜  準決勝
１２時３０分〜  決勝、3位決定戦

 ❏観戦費❏
8月1日（木） 観戦無料
8月2日（金） 1試合 1,000円
8月3日（土） 1試合 1,000円
8月4日（日） 1試合 2,000円
※1日、ではなく1試合なのに注意。入れ替え制です。売り切れになった日もリセールで手に入る可能性あり。

 ❏テレビ&ネット中継❏
テレ朝チャンネル2で、男子は上記の太字の3試合を中継予定。インターネットでは、札幌カーリング協会のYouTubeチャンネルで別カードの中継を予定。
CSでの中継カードはいずれもカナダのチームと日本のチームの戦いで面白い試合になりそうだ。中継されない試合でも、土曜朝には世界選手権の再戦となるMatsumura対S.Kimがあるなど注目したい試合が多い。
会場で、テレビで、またインターネットを通じて声援を送りたい。熱い戦いを期待したい。

※執筆後にいくつか情報をいただき、選手の発音など修正いたしました。他になにかお気付きの点があれば、Twitterの@hatugenchuまでご連絡をお願いします。いつもありがとうございます。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。