ヨーロッパカーリング選手権2024が開幕!
ヨーロッパカーリング選手権2024のAディビジョンが、フィンランドのロホヤにあるキサカリオ・スポーツインスティテュートで現地時間11月16日から23日までの日程で開催されている(日本との時差は−7時間)。
2025年の世界カーリング選手権は、まず女子が3月に韓国・ウィジョンブ(議政府)で、さらに男子が3〜4月にカナダ・ムースジョーで開催されるが、この大会はヨーロッパ地域の世界選手権予選も兼ねている。
ヨーロッパ以外の地域は、ひと足先に行われたパンコンチネンタルカーリング選手権で出場国が決定。日本は男子が準優勝、女子は4位で、男女とも出場権を得た。パンコンチネンタルは出場枠が5ヵ国(男子は開催国カナダ、女子は開催国韓国も含めて)だが、ヨーロッパの代表枠はこの大会の上位8ヵ国。
なお、Bディビジョンはスウェーデンのエステルスンド・カーリングクラブで同時期に開催される。また、Cディビジョンは4〜5月にスコットランドのダンフリースのダンフリース・アイスボウルで開催され、男子は🥇ブルガリア、🥈イスラエル、🥉スロベニア。女子は🥇オランダ、🥈ウェールズ、🥉ウクライナという結果だった。
Cディビジョンからは上位2ヵ国がBディビジョンに昇格となり、2024年のBディビジョンの大会に出場できる。男子はブルガリアとイスラエル、女子はオランダとウクライナが出場している(ウェールズは辞退した模様)。
昨年は男子がスコットランド、女子はスイスが優勝
ここで、昨年の大会でのAディビジョンの結果を振り返っておこう。昨年はスコットランドのアバディーンで開催された(Bディビジョンは同時期に同じスコットランドのパースで開催)。
男子は、ラウンドロビンでは9戦全勝だったイタリア(スキップ/レトルナス)が1位。2位に7勝2敗のスコットランド(ムート)、3位は6勝3敗のスイス(シュワラー)となり、同じ6勝3敗も直接対決でスイスに敗れているスウェーデン(エディン)が4位。以上4ヵ国がプレーオフに進出。
準決勝でスウェーデンとスコットランドが勝ち、決勝では6-5でスコットランドが勝ち優勝した。2位にスウェーデン、3位はスイスだった。
女子は、ラウンドロビンで9連勝のスイス(ティリンツォーニ)が1位。7勝2敗のイタリア(コンスタンティーニ)が2位。6勝3敗のスウェーデン(ヴラノー)が3位。さらに同じ6勝3敗でノルウェー(ロルヴィク)が続くが、直接対決でスウェーデンに敗れているため4位となった。
準決勝でスイスとイタリアが勝ち、決勝では6-5でイタリアが勝ち優勝。2位にスイス、3位はノルウェーだった。
それでは、Aディビジョンに出場する男女各10ヵ国を紹介しよう。国名の横の順位は国別ランキング、カッコ内はチーム別ランキング。(S)はスキップ、(V)はヴァイススキップ。
男子は3連覇を狙うスコットランドなど10ヵ国
🥌オーストリア🇦🇹 22位 【88位】
4:マティアス・ジェンナー(S)
3:ジョナス・バックフェン(V)
2:マーティン・レイチェル
1:フロリアン・マヴェック
A:ヨハン・カルグ
🥌チェコ🇨🇿 11位 【52位】
4:ルカシュ・クリーマ(S)
3:マレク・チェルノフスキー(V)
2:マーティン・ユリーク
1:ルカシュ・クリーパ
A:ラデク・ボハーチュ
🥌イングランド🏴 23位 【124位】
4:レッチレス・ロブ(S)
3:サグデン・ヨッサム(V)
2:ギブソン・スコット
1:ハバークロフト・ジョナサン
A:コリン・ムート
🥌ドイツ🇩🇪 9位 【25位※】
4:マーク・ムスカテヴィッツ(S)
3:ベンジャミン・カップ(V)
2:フェリックス・メッセンツェル
1:ヨハネス・ショエル
A:マリオ・トレヴィシオル
※⋯カップ選手がスキップのチームとしてのランキング
🥌イタリア🇮🇹 4位 【1位】
4:ジョエル・レトルナス(S)
3:アモス・モサナー
2:セバスティアーノ・アルマン
1:マッティア・ジョヴァネッラ(V)
A:アルベルト・ジサ
🥌オランダ🇳🇱 12位 【29位】
4:ウーター・ゴスゲンス(S)
3:トビアス・ヴァン・デン・ハルク
2:ローレンス・フックマン(V)
1:アレクサンダー・マガン
A:サイモン・スピッツ
🥌ノルウェー🇳🇴 8位 【17位】
4:マグナス・ラムスフィエル(S)
3:マーティン・セサケル
2:ベンディク・ラムスフィエル
1:ガウテ・ネプスタード(V)
A:ヴィルヘルム・ネス
🥌スコットランド🏴 3位 【2位】
4:ブルース・ムート(S)
3:グラント・ハーディ(V)
2:ボビー・ラミー
1:ハミー・マクミラン・ジュニア
A:カイル・ワデル
🥌スウェーデン🇸🇪 1位 【6位】
4:ニクラス・エディン(S)
3:オスカー・エリクソン(V)
2:ラスムス・ラノー
1:クリストファー・サンドグレン
A:ダニエル・マグナッソン
🥌スイス🇨🇭 5位 【7位】
4:ブノワ・シュワルツ(V)
3:ヤニック・シュワラー(S)
2:スヴェン・ミシェル
1:パブロ・ラハト
A:トム・ヴィンケルハウゼン
昨年、一昨年と連覇中のスコットランドは、この大会に過去4度出場し、すべて金メダルを獲得しているブルース・ムート選手がスキップを務める。
昨年準優勝で現在のオリンピックチャンピオンであるスウェーデンは、7度の優勝経験を持つニクラス・エディン選手が14回目の出場で今回もスキップを務める。
昨年3位のスイスは、今年もヤニック・シュワラー選手がスキップのポジション。
昨年4位だったイタリアは、これが16回目の出場となる経験豊富なジョエル・レトルナス選手がスキップ。
ノルウェーは、マグナス・ラムスフィエル選手が再びスキップで出場。昨年の5位からさらに上を狙う。
マーク・ムスカテヴィッツ選手がスキップを務めるドイツは、昨年の6位の代表チームとは別チーム。
オランダは、昨年の7位チームから若干メンバーを変更している。
昨年は8位でギリギリ残留したチェコは、同じメンバーでさらに上の順位を目指す。
イングランドは昨年Bディビジョンで優勝し、Aディビジョンに昇格を果たした。
オーストリアも、昨年Bディビジョンで準優勝し、今年はAディビジョンで戦う。
女子は昨年の覇者でチーム別世界ランキング2位のスイスなど10ヵ国
🥌デンマーク🇩🇰 9位 【26位】
4:マドレーヌ・デュポン(S)
3:マチルド・ハルス(V)
2:デニス・デュポン
1:マイ・ラーセン
A:ジャスミン・ホルターマン
🥌エストニア🇪🇪 14位 【135位】
4:エリカ・トゥビケ
3:ケルリ・ライドサル(V)
2:リーサ・トゥルマン(S)
1:ヘイリー・グロスマン
🥌ハンガリー🇭🇺 16位 【148位】
4:リンダ・ジュー(V)
3:ヴェラ・カロサイ・ヴァン・ドルプ(S)
2:オルソリア・トス-ソーズ
1:レジーナ・オーバンハンナ
A:ローラ・イルディコ・ラウシュズ
🥌イタリア🇮🇹 8位 【9位】
4:ステファニア・コンスタンティーニ(S)
3:ジュリア・ザルディーニ・ラセデリ(V)
2:エレナ・マティス
1:アンジェラ・ロメイ
A:マルタ・ロ・デゼルト
🥌リトアニア🇱🇹 20位 【176位】
4:バージニア・ポーラウスカイテ(S)
3:オルガ・ドヴォイェグラゾワ(V)
2:ミグル・キウディテ
1:ルタ・ブラジーン
🥌ノルウェー🇳🇴 10位 【18位】
4:クリスティン・スカスリエン(V)
3:マリアンヌ・ロエルヴィク(S)
2:ミル・ハスレフ・ノルドバイ
1:アイリン・ケーアーランド
A:インゲボルグ・フォーブレグ
🥌スコットランド🏴 7位 【15位】
4:レベッカ・モリソン(V)
3:ジェニファー・ドッズ
2:ソフィー・シンクレア
1:ソフィー・ジャクソン(S)
A:フェイ・ヘンダーソン
🥌スウェーデン🇸🇪 4位 【5位】
4:アンナ・ハッセルボリ(S)
3:サラ・マクマナス(V)
2:アグネス・クノッヘンハウアー
1:ソフィア・マベリス
A:ヨハンナ・ヘルディン
🥌スイス🇨🇭 1位 【2位】
4:アリーナ・ペーツ(V)
3:シルヴァーナ・ティリンツォーニ(S)
2:キャロル・ハワード
1:セリーナ・ビチョンケ
A:ステファニー・バーセット
🥌トルコ🇹🇷 11位 【47位】
4:ディルサット・ユルドゥズ(S)
3:オズヌール・ポラト(V)
2:イファイエット・サファク・チャルクシュ
1:ベルフィン・シェンギュル
A:イクラル・カラマン
昨年の覇者スイスは、過去に世界選手権で3度優勝しているシルヴァーナ・ティリンツォーニ選手が率いるチームが今年も出場する。
昨年準優勝のイタリアは、北京五輪ミックスダブルスチャンピオンのステファニア・コンスタンティーニ選手がスキップを務める。
昨年の大会で3位だったノルウェーは、北京五輪ミックスダブルス銀メダルのクリスティン・スカスリエン選手がスキップ。
昨年4位だったスウェーデンは、今年はオリンピックチャンピオンとヨーロッパチャンピオンを2度獲得したアンナ・ハッセルボリ選手が率いるチームが出場する。
スコットランドは昨年の5位からメンバーを1人変更し、フェイ・ヘンダーソン選手(2023年世界ジュニアチャンピオンスキップ)を交代要員としてメンバーに迎えた。
昨年6位のエストニアは、今年の世界選手権では12位。もっと順位を上げて自信に繋げたい。
2022年の優勝国ながら昨年は7位に甘んじたデンマークは、経験豊富なデュポン姉妹を軸に巻き返しを図る。
昨年8位だったトルコのスキップは、ヨーロッパ選手権12回目の出場となるディルサット・ユルドゥズ選手。
ハンガリーは昨年の大会のBディビジョンでラウンドロビン3位から逆転優勝し、昇格を果たした。
リトアニアも、昨年のBディビジョンで準優勝となり今年はAディビジョンでの戦いに挑む。
Aディビジョンの日程
表記は日本時間。ロホヤとの時差は一7時間。
🔹ラウンドロビン🔹️
16日16時(現地16日9時) からの女子セッション1からスタート。さらに、同日の21時30分(同14時30分) から男子セッション1がスタートしている。
ラウンドロビンは総当たりで行われ、女子は21日16時からのセッション9が最終試合。男子は同日21時からのセッション9が最後となる。
🔹プレーオフ🔹️
ラウンドロビンの上位4ヵ国によってプレーオフが行われる。準決勝は1位対4位、2位対3位の組み合わせ。3位決定戦も行われる。
★女子準決勝
22日02時
☆男子準決勝
22日16時
★女子3位決定戦
22日21時
☆男子3位決定戦
23日02時
★女子決勝
23日17時
☆男子決勝
23日22時
Bディビジョンについて
同時にBディビジョンの試合もスウェーデンのエステルスンド・カーリングクラブで進行している。Bディビジョンには男子16ヵ国、女子10ヵ国が出場する。
男子は2つのグループに分かれてラウンドロビンを戦う。
上位2ヵ国は、Aディビジョンの9、10位の国と入れ替わって来年の大会はAディビジョンに昇格となる。
☆男子グループA
ベルギー🇧🇪、ハンガリー🇭🇺、イスラエル🇮🇱、ラトビア🇱🇻、スロバキア🇸🇰、スペイン🇪🇸、トルコ🇹🇷、ウクライナ🇺🇦
☆男子グループB
ブルガリア🇧🇬、デンマーク🇩🇰、エストニア🇪🇪、フィンランド🇫🇮、フランス🇫🇷、アイルランド🇮🇪、ポーランド🇵🇱、ウェールズ🏴
★女子
オーストリア🇦🇹、チェコ🇨🇿、イングランド🏴、フィンランド🇫🇮、ドイツ🇩🇪、ラトビア🇱🇻、オランダ🇳🇱、ポーランド🇵🇱、スロベニア🇸🇮、ウクライナ🇺🇦
大会の配信や情報、関連SNS・ホームページなど
大会の配信は、curlingchannel.tv で有料で行われている。
リアルタイム速報は公式ホームページで行われている。
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◎世界カーリング連盟のInstagram
◎大会のハッシュタグ
#ECC
来年の世界選手権で日本のライバルとなるヨーロッパの国々の戦いぶりを今からチェックしておきたい。