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準決勝は男女とも‪SC軽井沢クラブが勝利!

☆男子準決勝
❸SC軽井沢クラブ(前回優勝)
11002 0031X=8
00200 2100X=5
❷LOCOSOLARE(北海道ブロック)🔨

4-4で迎えた7エンドにLOCOSOLAREが1点スチールして流れをつかんだかに見えたが、次の8エンドで相手の複数の石がTラインより奥に行ったのを見逃さず3点奪って再逆転。9エンドにも1点スチールしてダメ押しした。
3連覇を狙う‪SC軽井沢クラブは上々の内容でコンサドーレが待つ決勝に向かう。

★女子準決勝
❸SC軽井沢クラブ(前回準優勝)
00201 00102=6
01010 11010=5
❷中部電力(強化委員会推薦1)🔨

素晴らしいショットの応酬で見応えがあったが、最終エンドの‪SC軽井沢クラブ・上野美優選手のラストショットが本当に凄かった。あのピンポイントの精度は、さすがジュニア金メダルの腕前と度胸と舌を巻いてしまった。鮮やかな逆転勝利という会心の形で北海道銀行との決勝を戦う。

決勝戦の顔合わせ

☆男子決勝 4日10時〜

❶コンサドーレ(強化委員会推薦3) vs ❸‪SC軽井沢クラブ(前年準優勝)

コンサドーレと‪SC軽井沢クラブは1次予選で対戦し、8-1でコンサドーレが勝っている。点差が開いたのは、7エンドの‪SC軽井沢クラブのラストストーンにおそらく‪ホッグラインオーバーがあり、コンサドーレが3点スチールしたところでコンシードしたことも影響している。
ただ、‪SC軽井沢クラブは、1次予選の他の3試合はいずれも2桁得点で圧勝していたのに、この試合だけ1点に抑えられた。両チームの相性はどうなのだろう? と調べてみると、この大会前までは主な大会での対戦成績は‪SC軽井沢クラブ側から見て3勝1敗だった。
初対戦だった2022年10月の大会では6-0でコンサドーレが勝っているが、その後昨年の日本選手権では9-6で‪SC軽井沢クラブが勝ち、さらに稚内みどりチャレンジCでは9-3で連勝。そして11月のカナダの大会でも7-4で‪SC軽井沢クラブが勝っていた。
コンサドーレは、1次予選を4勝0敗、2次予選も3連勝と無敗で決勝まで勝ち上がってきた。特に阿部選手、清水選手が好調をキープして好ショットを連発しているのが目立つ。TM Karuizawa戦での10エンド清水選手のラストショットは本当にベストショットオブザイヤーというのがあれば候補に間違いなく選ばれそうな一投だった。

決勝直行チームは、昨日1日試合がなかった。これがどう影響するかとコメントする人がいた。ただ、昨日もシートでの練習時間が設けられていて体を動かしていたと思うし、1次予選では午後のセッションが手空きという日程だと丸一日試合がないチームもいた。経験を積んだチームだし、気が緩むことなくむしろしっかり体調を整える時間として有意義に過ごしたのではないか。それほど心配することはないと思う。
2019年から2021年まで3連覇したコンサドーレが、3年ぶり4回目の優勝を狙う。清水選手は、12回目の優勝となり、最多記録を更新する。

‪SC軽井沢クラブは、戦いぶりに隙を見せたのはコンサドーレとの試合だけで、昨日も老獪とも思える試合運びだった。おそらく、日本の男子カーリングの頂点を決めるに相応しい試合となるはずだ。決戦の時を待ちたい。

★女子決勝 4日14時30分〜

❶北海道銀行(北海道ブロック) vs ❸‪SC軽井沢クラブ(前年準優勝)

女子の決勝は、激戦地の北海道ブロックを勝ち上がり、2次予選を1位で突破して決勝に直行してきた北海道銀行と、前年に優勝まであと一歩だった‪SC軽井沢クラブの顔合わせとなった。
北海道銀行と‪SC軽井沢クラブは、2次予選で対戦し、6-4で北海道銀行が勝っている。3エンドから3回連続してブランクになるなどブランクエンドが4回あったロースコアな展開で、北海道銀行が7エンドに3点奪ったのが効いた。
過去には昨年9月にMOTHER CLUB FALL CURLING CLASSICという大会で対戦していて、その時は後攻で2度複数点を奪い、最終エンドでスチールした北海道銀行が6-3で勝っている。
あのジュニア世界選手権金メダルのメンバーが両チームにいるのも話題のひとつ。‪SC軽井沢クラブには当時フォースでバイススキップだった上野美優選手とセカンドを務めた結生選手の姉妹、‪北海道銀行には当時リードでスキップだった山本冴選手が所属している。

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上野美優選手は日本女子大学を卒業、上野結生(ゆい)選手は長野大学在学中。山本選手は日本大学在学中だ。‪SC軽井沢クラブ時代はスキップだった山本選手が、北海道銀行ではセカンドに入りスイーパーとしてプレーしているのは正直意外だったが、スイープのパワーがすごくついている感じがする。北海道銀行はフォースの田畑百葉選手がもともとはスキップだったが、今大会からサードの仁平美来選手がスキップを務めていて、一見試行錯誤な感じながらちゃんと結果が出ているのが凄い。
若い選手たちを経験豊富な西室淳子選手と西室雄二コーチ夫妻がしっかりと支えている‪SC軽井沢クラブと、佐藤浩コーチが選手の適性を見極めながらチームを進化させている北海道銀行。選手たちとともに、名伯楽の対決という視点でも注目したい頂上決戦だ。

ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪への道

五輪日本代表候補チームは(1) 24年日本選手権優勝、(2) 24年世界選手権出場、(3) 25年日本選手権優勝、(4) 25年世界選手権出場、(5) 25年日本選手権直前の世界連盟チームランキング最上位チームかつ24年、25年日本選手権のいずれかで3位以内となったチーム、の中から選考。いずれかを満たすチームが1チームしかない場合はそのチームが日本代表候補となる。複数ある場合は25年9月末までに該当チームで代表候補決定戦を行う。

決勝で勝つことは、(1)をクリアし、アクシデントによる辞退などがなければ(2)も満たすことになる。これは五輪出場争いの大きなアドバンテージとなる。決勝に進出したことで、レギュレーションに変更がなければすでに来年の日本選手権の出場権を得ており、そこでも優勝すればかなり出場権が目前となる。そのための第一歩として、絶対勝ちたいのがこの試合。そういった視点からも注目してほしい。

どうぎんカーリングスタジアムは長期休館へ

最後に、この話題にも触れておきたい。
 
道央唯一の通年型カーリング施設 「どうぎん」改修で24年2月休館:北海道新聞

今大会の会場となっているどうぎんカーリングスタジアムは、屋内天井とレーンの改修工事に伴い、大会終了後から約9カ月休館する予定。

2011年の東日本大震災で各施設の「つり天井」が落下する被害が相次ぎ、国は対策を義務づけた。これを受け札幌市は現在、所有する各施設の「つり天井」の落下防止工事を順次進めており、同スタジアムでも行う。さらに、5つあるレーンについて幅5メートルから最大4メートル75センチに縮め、現在の国際規格に合わせる。

今後を考えると必要な工事だが、道央では唯一の通年型施設であり、長期休業は道央圏の育成年代や愛好者に大きな影響が見込まれる。札幌カーリング協会は、育成世代の練習環境を確保するため、北見などへの遠征を模索。同協会の佐藤浩事務局長は「これだけ長期間の休業は経験がない。道内各施設の協力を得ながら、選手に影響が出ないようにしたい」と話しているという。

佐藤浩事務局長は、北海道銀行のコーチと同一人物である。協会の仕事もこなしつつ、チームの指導も行っている。北海道協会役員としては、男子の北見協会の小林博文コーチも理事を務めている。その他のチームのコーチや選手にも、それぞれの協会で役職についている人がいる。女子のLOCOSOLAREの藤澤五月選手は、日本カーリング協会のアスリート委員長だ。

ちょっと話がそれたが、改修が無事に行われて、リニューアルするどうぎんカーリングスタジアムを楽しみにしたいし、改修前のスタジアムも目に焼きつけておきたい。
会場に足を運ばれる方も、BSの中継をご覧になる方も、そういった視点でも観戦してみていただきたい。

それでは、素晴らしい2試合になることを祈って、Good game! Good curling!

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大場 礼
地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。