世界ミックスカーリング選手権2023に日本からチーム河野が出場!
現地時間で10月15日(日)から22日(日)までの期間で、世界ミックスカーリング選手権2023がスコットランドのアバディーンで開催される。
先日のMixed Doubles Super Seriesでチャッスーこと松村千秋/谷田康真ペアが優勝したミックスダブルスは、ここ数年、藤澤五月/山口剛史ペアや吉田知那美/清水徹郎ペアなどの活躍もあって認知度が高まっている。
しかし、ミックスフォーとも呼ばれる男女各2人の4人編成によるミックスカーリングは歴史が浅いこともあり、知名度向上はまだまだこれからといったところ。この大会で、日本代表が頑張って国内に広く知られてほしい。
ミックスカーリングは、世界選手権も2014–15シーズンまで行われていたヨーロッパミックスカーリング選手権を引き継ぐ形で2015-2016シーズンから始まったばかり。
世界選手権はコロナ禍の影響もあり、昨年10月に今年と同じくアバディーンで開催された大会が3年ぶりの第6回大会だった。日本からは東京都協会が出場し、グループBを6勝2敗で2位通過、最終成績は5位だった。
日本選手権は2020年に第1回大会が開催されていて、今年の第4回大会は青森市のみちぎんドリームスタジアムで8月下旬に開かれた。
大会には12チームが参加し、6チームずつ2つのブロックに分かれて予選を戦い、各上位2チームずつが決勝トーナメントに進んだ。
決勝にはAブロック1位のチーム河野(北海道)とAブロック2位のチーム愛知(中部)が進出し、8-4でチーム河野が勝ち初優勝を遂げた。
チーム愛知が準優勝、3位決定戦で岩手県協会(東北・Bブロック1位)を11-3で破ったShinetec(中部・Bブロック2位)が3位に入った。
それでは、今年の第7回大会に日本代表として出場するチーム河野を紹介しよう。
なお、日本カーリング協会のホームページによると、日本選手権ではリードとして優勝に貢献した荒木絵里選手が都合により参加を断念したため、選考大会である第4回日本ミックスカーリング選手権大会出場時のチーム構成から選手1名を変更したいとの申し出があり、日本代表選考規程に基づき理事会の承認を得てメンバーを変更しているとのこと。
代わりに山口有香選手がリードとして出場することになった。
日本代表・チーム河野のメンバー
🥌河野 幹太郎 (スキップ)
カーリング歴は7年。普段はLOHASに所属していて、スキップを務めている。カーリングを始めたのは、北海道大学のカーリングサークルに入ったのがきっかけ。北海道大学時代には、ワイルドカード枠で2020年の第37回日本選手権に出場。
🥌浦瀧 夏実 (サード)
カーリング歴は8年。普段はHARIBOに所属してプレーしている。カーリングを始めたきっかけは、北海道大学入学時に珍しいスポーツを始めたいと思ったから。2019年の第10回全日本大学選手権で北海道大学のメンバーとして優勝。
🥌笠井 祐太朗 (セカンド)
カーリング歴は7年。普段はツキサップCCでプレー。アルゴグラフィックスカップでは、高松製作所のスキップとして出場した。南富良野高校カーリング部の顧問になったのがカーリングを始めたきっかけ。昨年と今年の北海道選手権3位。
🥌山口 有香 (リード・ヴァイススキップ)
カーリング歴は6年。普段はBRIGHTでプレーしている。もともと観戦が好きで、自分もやってみたいと思ったのがきっかけで始めた。昨年の道央ブロック選手権ではフォルティウスと対戦。積み上げてきた経験をこのチャンスに活かす。
男性2人は会社員、浦瀧選手は診療放射線技師、山口選手は医療事務の仕事をしている。チームの結成は今年2月で、7月の道央ブロック代表決定戦は5戦全勝、同月の北海道ミックスカーリング選手権は6戦全勝で優勝、8月の日本ミックスカーリング選手権は7戦全勝で優勝。パーフェクトな内容で日本代表となった。
大会には34ヵ国が参加
今年の大会には昨年より1ヵ国少ない34ヵ国が参加する。男女の4人制の大会と違い、参加を希望する国は全部出場できる。会場は、スコットランドのアバディーンにある「カール・アバディーン」。ここは、6つのシートを備えている。
このチャンピオンシップは今回で 7 回目となり、第5回(2019年)、第6回(2022年)に続いて同じ会場で開催される。昨年の大会は、カナダが決勝で開催国のスコットランドを7-4で破り、世界チャンピオンに輝いた。3位決定戦ではスイスがスウェーデンを6-4で下して銅メダルを獲得した。
参加国のグループ分け
参加国は4つのグループに分かれる。
【グループA】ベルギー、イングランド、アイルランド、イスラエル、日本、オランダ、スコットランド、スウェーデン、ウェールズ
【グループB】オーストラリア、カナダ、チャイニーズ・タイペイ、フィンランド、ハンガリー、リトアニア、ニュージーランド、ポーランド、スロベニア
【グループC】オーストリア、ブラジル、エストニア、ドイツ、インド、イタリア、スペイン、米国
【グループD】チェコ、香港、ラトビア、ナイジェリア、ノルウェー、スロバキア、スイス、ウクライナ
グループAの対戦国と試合日時
日本のラウンドロビンでの対戦国を、対戦順に日本時間での試合日時とともに紹介する。
S=スキップ、V=ヴァイススキップ。
①スウェーデン🇸🇪 (Session3 15日0時〜 )
4:ヨハン・ニグレン(S)
3 : ジェニー・ワーリン (V)
2:フレドリック・カールセン
1:ファニー・シェーバーグ
②イスラエル🇮🇱 (Session5 15日16時〜 )
4:アレックス・ポクラス(S)
3:エラナ・ソネ(V)
2:アーロン・ホロウィッツ
1:ヘレン・ポクラス
③オランダ🇳🇱 (Session7 16日0時〜 )
4:バート・クロンプ(S)
3 : ニッキー・ウィレムス (V)
2 : ガーベン・パター
1:ダグマー・ディエンダー
④スコットランド🏴 (Session9 16日16時〜 )
4:ジャック・ストラホーン(S)
3 : エイミー・ミッチェル (V)
2:カレブ・ジョンストン
1:カースティ・ギャラッシャー
⑤ベルギー🇧🇪 (Session14 17日20時〜 )
4:ティモ・ヴェライケン(S)
3:ミルテ・マイケルズ(V)
2:ジェローン・スプルイト
1:カロ・ファン・オースターウィック
⑥イングランド🏴 (Session18 18日20時〜 )
4:ベン・ファウラー(V)
3:アンナ・ファウラー(S)
2:スコット・ギブソン
1:アナベル・マーティン
⑦アイルランド🇮🇪 (Session20 19日4時〜 )
4:ブライアン・マシューズ(S)
3:クレア・マコーミック(V)
2:ジェイソン・メドハースト
1:ステファニー・マクドナルド
⑧ウェールズ🏴 (Session24 20日4時〜 )
4:エイドリアン・マイクル(S)
3:ドーン・ワトソン(V)
2:アンドリュー・タナー
1:ジュディス・グレイジャー
最初に対戦するスウェーデンの女子選手、ジェニー・ワーリンとファニー・シェーバーグは、2017年の世界ジュニアチャンピオンであり、ワーリンは2018年にスウェーデン女子チームの補欠選手としてオリンピックチャンピオンにもなっている。
4戦目で当たるスコットランドのサードのエイミー・ミッチェルは、2月にスコットランド女子チームの補欠として世界ジュニアで金メダルを獲得している。
各グループ1位の4ヵ国は、準々決勝に直接進出する。
各グループの2位と3位の国は、10月20日18時からQualification Gamesを行い、プレーオフに進出する残りの4ヵ国を決定する。
準々決勝は21日の2時より行われる。
準々決勝の勝者は21日の17時30分から準決勝で対戦する。決勝と3位決定戦は、21日22時30分から開催される。
※いずれも日本時間、現地との時差は−8時間
【追記】チーム河野が予選突破!!
Group Aを2位でQualification Gamesに進出!
Group Cで3位のイタリアと対戦する。
イタリア🇮🇹 (20日18時〜 )
4:アルベルト・ピンピーニ(V)
3 : バーバラ・ジェンティーレ(S)
2:ステファノ・ペルッカ
1:アリアナ・ロサーノ
ピンピーニ選手は昨年の欧州選手権で銅メダルを獲得したチームレトルナスのリザーブだった。
イタリアを破ってさらに準々決勝へ!!
スペイン🇪🇸 (21日2時〜 )
4:セルヒオ・ベス(S)
3:オイハネ・オタエギ(V)
2:ミケル・ウナヌエ
1:レイレ・オタエギ
スキップのベス選手は、2018年世界ミックス銀メダリスト、2014年世界ミックスダブルス銅メダリスト。
ストリーミングはRecastで行われる。Recastは先月下旬に資金調達失敗で崩壊と伝えられていたが、なんとか立ち直ったようだ。
ただ、以前は20〜30秒程度の広告映像を視聴することでクレジットを貯めて、それを使って視聴することができたが、仕組みが変わって完全に有料視聴の形になったようだ。
広告映像といっても、最近はRecast自身の広告映像ばかりで、収益がどうなっているのか不思議だったが、完全有料化でうまくいくかどうか。
ちなみに、視聴価格は、解説なしの中継の場合は 1 ポンド (100 キャスト クレジット)、解説付きのブロードキャスト レベルの中継の場合は 2 ポンド (200 キャスト クレジット) と世界カーリング連盟の記事に表記されている。
チーム河野を応援しよう!!
札幌カーリング協会のホームページに、「世界ミックスカーリング選手権大会出場『チーム河野』を応援しよう!!」というお知らせが出ている。
「一般の方向け」のほうには出ておらず、会員の方向け」のほうにしか出ていないので気づかない人が多いかもしれない。
「渡航費用等については自己負担で用意する必要があり全額を用意するのが困難な状況です。
チームの遠征費用等についてどうか皆様のご支援をお願いいたします」とお願いが出ている。
他の4人制の日本選手権などと同じように日本カーリング協会のホームページに日本ミックスカーリング選手権の結果が掲載されているのだが、世界ミックスカーリング選手権の出場に関しては協会から援助が出ないようだ。
今年はクラウドファンディングを使って海外遠征の資金を募ったチームがいくつかあったが、日本代表として世界選手権に出るチームから渡航費用の用意が困難という悲鳴をあげさせてはいけない。協会からなんらかの形で援助が出るように仕組みを改めてほしい。
そして、スコットランドのお土産や選手によるオンアイス指導などの返礼品も用意されているので、多くの方のご協力をお願いしたい。
詳しくは上記のリンク先をご覧ください。
チーム河野は国内では1敗もしていない強さをスコットランドでも発揮できれば、かなりいい戦いができるはず。
Recastを視聴しながら、あるいは𝕏(旧Twitter)などのSNSを通じて、熱い声援を送りたい。
ファイト! チーム河野!!
World Mixed Curling Championship 2023 - World Curling Federation
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#WMxCC2023
地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。