男女各3チームが来年の世界選手権代表を懸けて激突!
放映中止問題も含め話題の北京五輪最終予選がオランダで続いており、11日からは男女4人制の試合が始まるが、国内では9日から12日までの日程で(9日は公式練習)、アドヴィックス常呂カーリングホールにて2022世界カーリング選手権日本代表選考会が始まる。
大会概要や出場チームなどを紹介する。
🥌五輪最終予選出場チームを除いての選考会
日本カーリング協会はかねてより五輪最終予選出場チーム以外から2022年世界選手権の日本代表を選出する方針を示しており、選考会には男子のコンサドーレ、女子のロコ・ソラーレは出場しない(その意味もあって、最終予選と同時期に開催するのだろう)。
会場は北見市常呂のアドヴィックス常呂カーリングホールだが、無観客開催のため一般客の観戦は不可。その代わり、後述するYouTube配信が行われる予定だ。
選考会には男女各3チームが参加し、まずは2回総当たりの予選を行い、上位2チームが決定戦に進む。決定戦はベストオブ5~3勝先取決定方式で、予選の2試合を含めた5試合の結果で先に3勝したチームが代表に決定する。例えば、AとBの2チームが決定戦に進出したとして、Aが予選でBに2連勝していた場合、リーチがかかった状態で決定戦に臨むこととなり、1勝すれば勝利が確定する。
それでは、出場チームを紹介しよう。
🥌世界選手権、さらに2026年五輪への第一歩
◎男子
☆常呂ジュニア
4:前田 拓海
3:上川 憂竜
2:前田 拓紀
1:中原 亜星
先月の日本ジュニア選手権優勝チーム。予選は5勝2敗で4位だったが、決勝トーナメントで予選1〜3位を叩きのめし、見事優勝を遂げた。今年2月の日本選手権では、準決勝でTM Karuizawaに勝ち、決勝でコンサドーレに敗れたものの準優勝。
スキップの前田拓海選手(19)「僕たちはジュニアの大会は経験してきていますが、(日本代表決定戦・選考会というような)大会の経験はない。日本代表になるためにはまだまだ作戦面や技術面の経験が足りない。今大会、TM KaruizawaさんやSC軽井沢さんから学んでいきながら3日間で成長しきって優勝したい」
☆TM Karuizawa
4:両角 友佑
3:岩井 真幸
2:宿谷 涼太郎
1:両角 公佑
2月の日本選手権では、ラウンドロビンでは1点差勝ちしていた常呂ジュニアに敗れ3位に終わった。11月のPACC(パシフィック・アジア選手権)に日本代表として出場、決勝で韓国に敗れたが準優勝という成績を収めた。
スキップの両角友佑選手(36)「PACCに行かせていただいて、久しぶりに世界と戦う経験をして、世界に出て戦うのは楽しいなというのを体験してきたばかり。もう一度世界の舞台に立てるように1試合ずつ頑張りたい」
☆SC軽井沢クラブ
4:栁澤 李空
3:山口 剛史
2:小泉 聡
1:金井 大成
R:西室 雄二
2月の日本選手権ではラウンドロビンで3位だったが、プレーオフでTM Karuizawaに敗れて4位に終わった。その後大野福公選手がチームを離れ、栁澤選手がフォーススキップ、山口選手がサードへとポジションをチェンジしている。
スキップの柳澤李空選手(20)「今年はメンバーが入れ替わり、ポジションも入れ替わりと色々ありました。トレーナーさんについていただいて、トレーニングの指導してもらい新しいことにも取り組んできました。今大会は優勝を目指しますが、目の前の一戦一戦に集中して頑張っていきたい」
◎女子
★Team Yoshimura
4:吉村 紗也香
3:小野寺 佳歩
2:近江谷 杏菜
1:船山 弓枝
北海道銀行フォルティウスとして出場した2月の日本選手権では、プレーオフでロコ・ソラーレに敗れたものの、準決勝で中部電力を下し、決勝で再度対戦したロコ・ソラーレに競り勝って2度目の優勝を飾った。先月のPACCでも優勝した。
スキップの吉村紗也香選手(29)「良いスタートを切りたいという気持ち。PACCで最後まで粘り強く戦えたので、その粘り強さという強みを生かし最後まで戦い抜きたいです。今は楽しみな気持ちとワクワクな気持ちがあります。3日間チームと一丸となって戦っていきたい。もちろん優勝を目指して頑張りたい」
★中部電力
4:北澤 育恵
3:中嶋 星奈
2:鈴木 みのり
1:石郷岡 葉純
R:清水 絵美
2月の日本選手権ではラウンドロビンで3位となり、プレーオフで富士急に勝ったが準決勝で北海道銀行に屈して3位となった。松村千秋選手がミックスダブルスの北京五輪最終予選に出場しているため、チームオーダーを変えて臨む。
スキップの北澤育恵選手(25)「一番先輩の松村(千秋)選手がいないので、4人での経験がないのでちょっと経験値で劣るところではある。その部分もしっかりコミュニケーションを取って、カバーして一戦一戦みんなで頑張りたい」
★富士急
4:小穴 桃里
3:小谷 優奈
2:石垣 真央
1:小谷 有理沙
R:苫米地 美智子
2月の日本選手権はラウンドロビンで4位。プレーオフで中部電力に敗れて大会の順位も4位で終わった。10〜11月にカナダに遠征してマスターズにも初出場を果たした。海外で腕を磨いた成果をここで発揮したい。
スキップの小穴桃里選手(26)「次の五輪に向けた最初のシーズンになる。みんなの中で出たのが“プリンスジョージ(で開催される)世界選手権に行きたいね”というのがみんなの気持ちだった。今季ここをターゲットにしてきたので一投一投丁寧に試合をしていきたい」
🥌選考会のスケジュール
10日以降の選考会のスケジュールは下表の通り。
女子がBシート、男子がDシートで行う。
左側のチームが赤色のストーン、右側のチームが黄色のストーンを使用する。
🥌選考会はYouTubeで生配信される
選考会の模様は常呂カーリング倶楽部のチャンネルで生配信が予定されている。
競技1のリンクはこちら。
2022 WCC代表選考会 競技1男子
TM karuizawa VS SC軽井沢クラブ
https://youtu.be/P2JSKLbAc3o
2022 WCC代表選考会 競技1女子 TeamYoshimura VS 富士急
https://youtu.be/RSj8ZXC31EE
🥌選考会の見どころ
10日、11日と2日続けて同じ相手と1試合ずつ戦うかなり珍しいスケジュール。決定戦に進んだ場合、予選の結果も対戦成績に含まれるので、とにかくすべて勝つ気持ちで戦う必要がある。
男子はジュニア日本一になったばかりの常呂ジュニアに勢いがあるが、スキップの前田拓海選手が言うようにこういう舞台は経験不足。PACCで準優勝のTM Karuizawa、山口選手がスイーパーに回ったSC軽井沢クラブとどう戦うか注目。
女子は日本選手権優勝、PACCでも優勝を遂げたTeam Yoshimuraが有力とみられるが、五輪出場は叶わなかった松村選手を再び世界の舞台へ連れて行きたいという気持ちが強い中部電力、苫米地選手が助っ人で加わり結束力がさらに高まる富士急がどこまで迫るか楽しみだ。
残念ながら会場では楽しめないが、YouTubeを通じて声援を送りたい。
地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。