冬の札幌を彩る熱戦に注目! 北海道カーリング選手権大会
今年で43回目を数える北海道カーリング選手権大会兼アルバータ杯カーリング大会が、12月5日(火)から10日(日)までの日程で、どうぎんカーリングスタジアムで開催中(競技は6日・水より)。
昨年の常呂での大会は無観客開催だったが、今年は有観客での開催となる。YouTubeの配信もあるが、来年1〜2月に、同じ会場で開催される第41回日本カーリング選手権大会の出場権を懸けた戦いをぜひ現地で堪能していただきたい。
この大会は、アルバータ杯でもある。北海道とカナダ・アルバータ州のカーリング交流は、姉妹提携を結んだ1980年に、スポーツ交流の一環として来道したアルバータ州のコーチが、道民に対して講習会を開いたことでスタート。
1981年には、カナダから元世界チャンピオンが招かれ、指導者講習会を開催。以後、全道各地で講習会が開催された。この講習会をきっかけに、道内各地域にカーリング協会が次々と設立され、1982年には「第1回北海道カーリング選手権大会兼アルバータ杯カーリング大会」が開催されるなど、カーリングは一気に北海道内に普及した。
交流はスポーツのみならず、北海道とアルバータ州の高校生がペアを組み、約2か月間互いにパートナーの家でホームステイをしながら、パートナーの学校で授業や学校行事等に参加する高校生交換留学促進事業は今年も実施されている。
大会の概要
出場は男女各8チーム。男子の出場チームをブロックで分けるとオホーツク3、道央2、道南・道北・道東各1。女子は道央4、オホーツク2、道北・道東各1となっている。
予選は8エンド制で、プレーオフは10エンド制。プレーオフはページシステムを採用している。
昨年は道央ブロックが大会途中にコロナ禍の影響で打ち切りになって関係者の協議により前年や前々年の成績をもとに代表を決定したり、フォルティウスの複数の選手が道央ブロック選手権終了後にコロナ感染が判明し、大会の規定により北海道選手権の出場が見送られることになってしまったりなど、アクシデントがあったが、今年はそういったことがなかったのはなによりだった。
◆主催
一般社団法人北海道カーリング協会
◆主管
一般社団法人札幌カーリング協会
◆後援
公益社団法人日本カーリング協会、北海道、公益財団法人北海道スポーツ協会、カナダ大使館、アルバータ州政府在日事務所、北海道カナダ協会、札幌市、札幌市教育委員会、一般財団法人札幌市スポーツ協会
◆協賛
ホクレン農業協同組合連合会、北海道文化放送
◆協力
道央ブロックカーリング協議会
それでは、今年の大会に出場する男女各8チームを紹介しよう。
男子は昨年3位の高松製作所など8チーム
🥌道南ブロック
☆チーム平取(平取)
4:高野 圭太
3:藤島 勝弘
2:戸城 葵
1:石井 純太
🥌道央ブロック
☆札幌国際大学(札幌)
4:小林 駿太
3:阿部 悠希
2:佐々木 彩斗
1:工藤 大輝
A:大野 勇樹
コーチ:荻原 功暉
コーチ:土居 誉享
☆高松製作所(札幌)
4:笠井 祐太朗
3:高松 賢司
2:平野 崇範
1;竹田 直将
A:芥川 佳祐
コーチ:平野 有峰香
コーチ:横田 達也
🥌オホーツクブロック
☆LOCOSOLARE(北見)
4:前田 拓海
3:中原 亜星
2:前田 拓紀
1:上川 憂竜
A:小野寺 亮二
コーチ:小野寺 亮二
コーチ:青木 伸生
☆北見工業大学(北見)
4:本田 裕之
3:山村 竜
2:小穴 一詠
1:水内 隼也
A:木下 遼一郎
☆常呂ジュニア(北見)
4:中原 太亜
3:道谷 陽太
2:竹村 璃玖
1:木村 優太
A:澤向 裕希
コーチ:澤向 裕希
🥌道北ブロック
☆名寄市役所(名寄)
4:滝ヶ平 裕矢
3:吉川 和希
2:清水野 栞也
1:佐々木 偉月
A:小川 達也
🥌道東ブロック
☆帯広協会(帯広)
4:大野 福公
3:藤井 雅之
2:松田 俊哉
1:長崎 柊史
A:長澤 秀高
コーチ:橋本 孝広
昨年優勝の北見協会(KiT CURLING CLUB)、コンサドーレが不在なだけに、昨年第3位の高松製作所は当然優勝候補となる。メンバーは交替選手の芥川選手以外は昨年と同じ4人、今年こそ頂点へと腕を撫す。
男子でチーム名がLOCOSOLAREは間違い? と思ってしまうが、公式戦のため、チーム名はLOCODRAGOではなく法人名を使用するとのこと。9月にカナダの大会で優勝するなど着実に力をつけている。
札幌国際大学は、小林・佐々木・大野の3選手が先週の全日本大学対抗選手権に続いてプレーする。好内容で準優勝した勢いを継続できれば優勝争いに加わってくるだろう。
昨年の大会ではプレーオフで高松製作所と戦いエキストラエンドで敗れて第4位だった名寄市役所は、昨年と全く同じ5選手が出場。持ち前の堅実なプレーで、昨年より上の順位を狙う。
北見工業大学も、昨年の大会に出たメンバーから先週の全日本大学対抗選手権に出た山田選手を除いた4人が再び出場。大学対抗はDSCの差でプレーオフ進出を逃したが、同じ轍は踏みたくない。
帯広協会は、昨年チーム帯広として出場した大野・藤井・長崎選手に昨年はコーチだった松田選手が加わった。昨年は5位とあと一歩及ばず予選敗退。今年はまずは予選の壁の突破を図る。
常呂ジュニアは、2月の全国高等学校カーリング選手権大会で北見選抜として優勝した選手たち。一般の男子チームとどれくらい戦えるかは未知数だが、いつもの大胆さを出せれば侮れない。
平取協会からの出場は久しぶりとなるチーム平取。平取協会は今年結成40年を迎えただけに、節目で爪痕を残したい。第7回大会で優勝を遂げた先輩たちに少しでも近づきたいところだ。
女子は昨年優勝の北海道銀行など8チーム
🥌道央ブロック
★北海道銀行(札幌)
4:田畑 百葉
3:仁平 美来
2:山本 冴
1:中島 未琴
A:伊藤 彩未
コーチ:佐藤 浩
コーチ:嶋村 久美子
★札幌国際大学(札幌)
4:三浦 由唯菜
3:松永 愛唯
2:佐久間 優名
1:池田 葉南
A:高橋 佑奈
コーチ:土居 誉享
コーチ:荻原 功暉
★札幌協会(札幌)
4:敦賀 心羽子
3:髙松 杏都
2:原 瑞希
1:川村 莉央
A:浦瀧 夏実
コーチ:笠井 祐太朗
コーチ:南 郁慧
★チーム札幌(札幌)
4:秋元 亜月
3:岩瀬 萌々香
2:本間 未保
1:工藤 千陽
A:石川 千佳
コーチ:石川 正樹
🥌オホーツクブロック
★常呂ジュニア(北見)
4:木村 葉月
3:前田 祐佳
2:近藤 風香
1:横山 このか
A:丸銭 咲月
コーチ:小林 博文
コーチ:吉田 富美江
★MINAMI(北見)
4:南 真由
3:小川 香奈
2:齋藤 瑞季
1:野本 萌絵
A:石山 奈津子
コーチ:竹島 一美
🥌道北ブロック
★チーム稚内(稚内)
4:川村 みゆき
3:松本 ちひろ
2:金石 ひなの
1:丸山 莉夢
コーチ:古川 征寛
🥌道東ブロック
★帯広畜産大学(帯広)
4:川村 和香羽
3:田中 萌々子
2:金高 陶子
1:長谷部 偲乃
昨年の優勝チームである北海道銀行が連覇を目指す。昨年は見事な全勝優勝だったが、日本選手権ではLOCOSOLAREや中部電力に勝ちながらも5勝3敗で5位にとどまり予選敗退。今年は先月のNHK杯では男子の部に出て優勝など安定感十分、ここを勝って再び日本選手権に出たい。
札幌協会は普段のチーム名はcrown。昨年も同名のチームが出場して第3位に入ったが、川村・浦瀧選手以外は入れ替わっている。敦賀選手はミックスダブルスでも活躍するなど、着実に力をつけている。
先週の全日本大学対抗選手権大会で優勝した札幌国際大学は、山木選手に代わり池田選手が出場する以外は同じ顔ぶれ。接戦に強く好調だった状態を維持すればここも上位争いできよう。
MINAMIは、普段のチーム名はSTRAHL。8月の北海道カーリングツアーでは2大会で第4位、11月のNHK杯で優勝。齋藤選手のご主人の実家が農家で、アドヴィックスカップで差し入れられた甘いトマトは他のチームにも好評だった。
昨年の大会にも出場したチーム札幌は、普段のチーム名はFreiheit。今大会はMINAMIの交替選手の石山選手に代わり岩瀬選手が加わっている。秋元選手は北海道大学時代の2013年に第30回日本選手権に出場しており、久々の檜舞台を目指す。
チーム稚内のスキップの川村選手は、4月に開催された世界シニア選手権で銅メダルを獲得した日本代表のスキップ。松本選手とは2005年の第22回日本選手権に出場するなど、長年のチームメイトだ。
帯広畜産大学は、先週の全日本大学対抗選手権大会では決勝で惜しくも1点差で敗れて準優勝。今大会のメンバーは交替選手無しの4人。札幌国際大学へのリベンジも兼ねて大会に臨む。
常呂ジュニアは、普段のチーム名はInfini。オホーツクブロック選手権ではSTRAHLに5-3で勝つなど5戦全勝で優勝。チーム結成から8年経つが、スキップの木村選手は高校2年生。伸び盛りの若いチームが再び旋風を巻き起こす。
大会スケジュール
12月5日(火)に、公式練習と開会式が行われた。
ラウンドロビンは12月6日(水)よりスタート。8日(金)までの3日間は、①9時②12時20分③15時40分④19時をそれぞれスタート時間として1日に4競技が行われる。
9日(土)は9時から女子のラウンドロビン最終ゲーム、12時20分から男子のラウンドロビン最終ゲームとなる。そして17時より男女のプレーオフ(1位✕2位、3位✕4位)。決勝トーナメントはページシステムが採用されている。
最終日の10.日(日)は9時30分から男女準決勝(敗れたチームが3位)、14時から男女決勝を行う。その後、17時05分頃から閉会式と表彰式が行われる。
観戦される方へ
今大会は、冒頭に触れたように有観客での開催で、試合会場のどうぎんカーリングスタジアムでの観戦が可能だ。
第1試合の入場開始時間は試合開始の20分前となっている。また、観戦される方は上履きをご持参いただきたいとのことだ。
また、大会期間中の駐車場のご利用は出来ないので公共交通機関をご利用くださいとのこと。
◆地下鉄東豊線「月寒中央駅」3番出口 徒歩5分
北海道銀行リラーズの選手たちのいい表情が映える、駅構内のどうぎんカーリングスタジアムの広告もぜひチェックを。
YouTube配信あり
大会の模様は、北海道カーリング協会のYouTubeチャンネルで全試合が配信される。
第41回日本選手権の出場権を懸けた道産子の熱い戦いに、会場で、あるいはYouTubeやSNSを通じて声援を送りたい。
北海道カーリング協会の𝕏(旧Twitter)
地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。