送り方で未来が変わる!? 〜 情報伝達手法の差異が情報受容に与える影響についての実証的研究
青山学院大学 経営学部 服部ゼミ 3年生:
安藤 沙空・今西 麻織・田中 悠登・富岡 亮太・茂木 海泰
概要
LINEなどのコミュニケーションツールを用いてメッセージを送る際に、同じ内容のメッセージであっても、下の図のように「分割」して送ることもできれば、「一括」で送ることもできます。
本研究は、メッセージを「分割」スタイルで送ることと、「一括」スタイルで送ることには、受信者の情報受容やメッセージの認識にどのような違いがあるのかを調査するサーベイ実験を行いました。具体的には、大学生 329名を無作為に、全く同じ内容のメッセージが「分割」で送られたものを見るグループと、「一括」で送られたものを見るグループに分け、その情報に対する印象や情報伝達度などを比較しました。また、送信メッセージのタイプとして、謝罪のメール、誘いのメール、感謝を伝えるメール、の3つの実験を行いました。
実験結果から、
謝罪を伝える際は、「一括メッセージ」が効果的である。特に、自身を衝動的であると感じている受信者は、一括メッセージを分割メッセージよりも「よく考えられて送られたものだ」と感じ、また、普段メッセージの返信が遅いと自己認識している受信者は、一括メッセージから謝罪の気持ち(申し訳なさ)を強く感じる
誘いの際は、受信者が女性の場合には、一括メッセージでの送信が効果的であり、受信者が男性の場合には、分割メッセージでの送信が効果的である
感謝を伝える際は、一括メッセージと分割メッセージには有意な違いはみられない
ことが明らかになりました。
これらの研究結果は、私たちの日常生活において、相手に伝わりやすい効果的なメッセージを送るための知恵を与えてくれるだけでなく、SNSを用いた企業の広告戦略など、様々な用途での応用が考えられます。
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