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トンボをつけてデザインする?しない?

こんにちは、ハットツールデザインの女性デザイナーの松田ゆう子です。

私は2014年からデザイナー向けに週1回『差がつくデザインの技』というデザイナー向けにデザインのノウハウやマインド、クライアント対応など役立つメールマガジンを『無料』配信しています。よければ読者登録をお願いします。

さて、今回は
『トンボをつけてデザインする?しない?』
という内容をお届けします。

まず初歩的なことで、何を今更と思う
読者の方もいると思います…

その一方で、こういうことは
今さら聞けない…
みんなはどうしているのだろう?
と、いつも迷うという方も多いはず。

私もデザインを添削していて
トンボをつけてデザインが送られてくる
こともあったりして、
「トンボを付けたままデザインを作っているのかな?」
と思うこともあります。

念のために説明すると
「トンボ」とは、デザイン用語でして
「トリムマーク」のことです。
印刷したときに紙を断ち切る位置を
指定している目印になります。

断裁の目印なのでデザインの制作には
関係ありません。

ということもあり、
トンボをつけてデザインするかどうかですが
ずばり「つけません」。

そもそも、デザインを作る際に邪魔になりますし、
余計なものは無い方がデザインを考えやすいですよね。

さらに、トンボをつけたままでデザイン案を
クライアントに提案するのもNGです。

たとえデザイナーの私でもトンボがついている
デザイン案は、トンボが邪魔をして
デザインそのものを集中して見辛く感じます。

なので、デザインの素人であるクライアントなら
なおさらでしょう。
さらにトンボの意味も理解してない方も多いので
デザインの一部と思われる可能性もあります。
そのような混乱をまねく原因にもなるので
トンボは付けずに提案しましょう。

今回はトンボを付けずにデザインを提案するという、
一見当たり前のことをお話ししてきましたが、
実はこれは相手への「気配り」の一環だと考えています。

デザインに没頭していると、
つい自分の作業環境やルールに固執しがちですが、
クライアントに提案する際は、
余計な情報が逆に混乱を招く可能性があることを
忘れてはなりません。

トンボは印刷用の必須マークではありますが、
クライアントの前では、むしろ不要なノイズとして
映ることもあります。

皆さんもぜひ、日々のデザイン業務でこの
「細やかな気遣い」を大切にしていただき、
クライアントとのコミュニケーションを
より円滑にしていってくださいね。


松田ゆう子の週間日記

【2025年2月9日〜2月16日】

先日、デザインを作っていると、
どことなく作っているデザインが、
20年も前に勤めていた会社の同僚、
Oくんが作ったデザインと
似た雰囲気だったので
ふとOくんのことを思い出し、
名前を検索してみました。

すると、ある小さなブログがヒットしました。

そのブログの8年前の記事に
Oくんのことが綴られており、
彼は40歳という若さで亡くなった
とのことでした。

私より少し年下のOくんは、
私が唯一「デザインが上手い!!」と
感じた男性デザイナーでした。

勤めていた当時、彼は20代後半、
私は30代に差し掛かっていたころ、

彼が手掛けた映画のビジュアルデザインは
とてもかっこよく、作り込みも見事。

中でも特に印象深いのは、私が朝出社すると、
壁一面に映画の宣伝トラック用のデザイン案が貼られており、
その出来栄えに思わず「うわっ!」と声がでるほど
圧倒されたことです。

私は初めて人の作るデザインを見て
心の底からワクワクしたのを今でも覚えています。

その映画のデザインを見ると、
20代の尖った勢いと情熱が伝わって、
今見てもほんとよくできているし、かっこいいんです。

そのほどのデザインを作るのですから、
当時から、Oくんは昼夜逆転の生活を送り、
朝の8時ごろ帰宅し夕方5時に出社するほど
デザインに没頭していました。

デザイナーなら昼夜逆転や運動不足、
食生活などは不摂生はなりがちですが
それにしても若い…。
それほど全身全霊でデザインに
向き合っていたのだろうなと思います。

亡くなってから8年が経ち、
今更ながら訃報を知ることとなりましたが、
健康に気をつけて楽しく真面目にかっこいいデザインを
追求していかねばと、改めて心に誓いました。


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