
【セイバーメトリクス】OPSとGPAの違いについて語る
今回は最近野球を語るうえで必要不可欠となってきてきているOPSについて語ろうと思います。
そこで、OPSの改良版とされていてる指標、僕が好んでいるGPAも出していきたいと思います。
OPSとは
OPSは、野球を客観的に見るために作られた、"セイバーメトリクス"の一つです。
OPSの目的は、打席あたりの総合的な打撃貢献度を判断するためです。
次のような計算式で求められます。
出塁率+長打率
出塁率と長打率の和によって簡単に求めることができ、しかも得点との相関関係が非常に強いことからセイバーメトリクスでは重用される指標である。 *1
最近は日本のテレビ中継でも見ることが多くなってきたのではないでしょうか。
メジャーリーグでは現在では打者成績の公式記録に採用されています。
また、MLB中継では見ないほうが少ないと思います。
OPSを用いることによるメリット
比較的簡単に求められる点
得点との相関関係が非常に高い点
OPSは2つの値を足すだけで求めることができ、非常に簡単です。例えば、投手版OPSともいえる、"FIP"は13つの数が必要となります。その中で2つというのは非常に魅力的です。
また、
試合あたり平均得点との相関の強さを表す決定係数は打率が0.68であるのに対してOPSは0.92となっており、チームの得点の多さのおよそ9割以上をOPSの高低で説明できることとなる
つまり、OPSを見れば大体のチーム得点が推定できるということですね。
OPSのデメリット
出塁率と長打率の価値が一緒なので、長打を打っている選手の評価が高くなる
盗塁が評価に反映されない
盗塁が評価に反映されないのは、打撃だけの指標と考え、走力の指標、Spdなどを含めて考えればある程度は解決します。ただ、1つ目は大問題です。実際、出塁率は長打率の1.8倍の価値があるとされています。それにも関わらず、ただ、足してしまうのでは信頼のおける値とは言えないと思います。
それを解決したのが、GPAです。
GPAとは
GPAは、OPSの改良版として作られた打撃指標のことです。
セイバーメトリクスによると出塁率は約80%分長打率よりも価値があるにもかかわらず、OPSは出塁率と長打率に同じ価値を置いていることから、GPAは出塁率の価値を高めた指標となっている。 また、OPSは打率とは大きく違う数字が出るため多くの野球ファンにとってその数値が価値があるものなのか分かり辛いことから/4することで打率と近い数値が出るようになっている。
つまり、出塁率に重きを置いたOPSみたいな感じですね。
GPAの計算式は、
GPA = (出塁率×1.8+長打率)/4です。
分かりやすく÷4されているのもGOODポイントです。
GPAを用いることによるメリット
OPSより信頼性の高い指標といえる
打率に近い値が出るので判りやすい
GPAのデメリット
OPSの特徴である、チーム得点との相関性が高い、というのが計算式が変わるので失われてしまいます。
OPS,GPAのトップ5(2022年9月9日時点)
最後に先ほど解説した2つの指標のランキングを見ていきましょう。
OPSランキング
1.村上宗隆 1.229
2.牧秀悟 .879
3.佐野恵太 .874
4.丸佳浩 .869
5.大山悠輔 .857
GPAランキング
1.村上宗隆 .401
2.佐野恵太 .292
3.丸佳浩 .292
4.牧秀悟 .290
5.大山悠輔 .287
村上選手が異次元でした…。
特に2位と1割以上引き離しています…。恐ろしい。
まとめ
OPSは非常に簡単に求められて、チーム得点との相関関係が非常に高い
GPAはOPSよりさらに客観的に打者の貢献度を表すことができる。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
*1:(wikipediaより)