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トム・ロッキャー「複雑な感情が混じったあの1日」を語る

ウェンブリーでの「複雑な感情の1日」について初めて語ったトム・ロッキャー。5日間の入院生活に対応してくれた医療スタッフ、ファン、ロブ・エドワーズ監督、そしてチームメイトへの感謝を表した。

ウェールズ代表のセンターバックは、チャンピオンシップのプレーオフ決勝、コベントリー・シティ戦開始早々の8分に倒れ、担架で運ばれた後、ロンドンのクリーブランド・クリニックに運ばれ、先週水曜日に心臓の手術を受けた。

昨日、手術と数日間に渡る検査の結果が報告され、彼はlutontown.co.ukのインタビューに答えた。
「心房細動があり、心臓上部が本来あるべき速さより4倍速く鼓動していたんだ。なぜそうなったのか、理由はよくわからないが、手術をして治したので、もう起こらないはず」

パートナーのテイラーと休暇を過ごす前に、28歳の彼はこう付け加えた。「医師の指示は、『心拍数を上げずに2週間休めば、もう大丈夫』。ということだった。だから、2週間の休暇をどこかで過ごして、おいしいものを食べて、落ち着く時間にあてるよ。僕にとっては達成したことへの実感があんまり沸いていないんだ、実際ピッチにはいなかったし、ベガスにも行ってない。今は距離を置いてそのことが実感できるようにしたい。良い時間になると思う」

ピッチ上で短時間意識を失ったものの、その後の午後の事はを正確に思い出すことができた。

「複雑な気分の一日だった。クレイジーだった。でも、ウェンブリーで選手たちの先頭で入場できたことは、とても誇らしく、自分にとっても家族にとっても、とても光栄なことで名誉だった」

「ルートンの選手たちが仕事をやり遂げ、昇格という目標を達成できたことに、本当に感謝している。そのおかげで、その後の5日間の入院生活がとても楽になった。もし負けていたら、その5日間は恐ろしいことになっていたと思う。彼らのおかげでスムーズに過ごすことができた」

今回の状況について、彼はこう説明した:「奇妙な出来事だった。後ろ向きで走っていたら、頭がボーッとしてきて、そのまま足がもつれてしまった。そこから、クリス・フィリップス(理学療法士)が僕の上から『ロックス、お前はピッチから出るんだ』と言っていたのを覚えている」

「僕は『いや、大丈夫だ』と言ったんだけど、彼は『だめだ。状況は深刻なんだ、君は倒れたんだ』と言われた。そして、自分が床に倒れていることに気づき、これは事の重大さに気づいたよ。目が覚めた瞬間は大丈夫だと思っていたのに、一瞬にして『ああ、これで僕の試合は終わってしまうんだ』と思い、仲間を失望させたような気持ちになってしまった。かなり感情的になってしまいピッチでは涙が出てきたよ」

「ドクターは自分の仕事をしなければならないので、彼らに大きな拍手を送りたい。彼らは素晴らしい人物だし、ずっとそうだった。僕のためにしてくれたことには、感謝してもしきれない」

「僕よりも、見ていた人たちのほうが、衝撃だったかもしれない。僕自身は危険は感じなかったし、見た目ほど悪くはなかったんだ」

涙を流し、テイラーや両親と再会した後、ロックスはジョーダン・クラークの先制点を祝う余裕さえあった。

「僕はスタジアムの下にあるウェンブリーの医務室にいたんだけど、そこで涙が止まらなかった。「歓声も何も聞こえなかったけど、誰かが『ジョーダン・クラーク、1-0と伝えてくれ!』と叫んだのが聞こえたんだ。それで、僕は大喜びして、祝福と笑顔を止めることができなかった」

「そして、クリス・クラーク(事務方)が降りてきて、僕の携帯電話を取ってきてくれたので、スカイ・ゴーにつないで救急車の中で見続けた。病院に着いたんだけど、親父が写真を撮って、僕が無事であることをみんなに知らせるために投稿してくれることになった」

エドワーズ監督は、試合中のキャプテンの状況を聞かされ、とても動揺していたが、スティーブ・ロッキャーの(トムの無事の)ツイートが拡散され、涙ぐんでいた。まさにSkyのライブTVインタビューの時だった。

「ロブのインタビューを見ていたんだけど、僕の母親が『彼はなんて素敵な人なんだろう』と泣いていたよ。僕は『そうだよ、彼は本当に素晴らしいんだ、どんなに純粋な人間であるかもわかるだろう』と伝えた。彼は単に素晴らしい監督というだけでなく、常に家族を第一に考えるという気持ちがつたわってくるんだ。ルートン・タウンは今、家族なんだ。映像をみたけど本当に感動した」

この日の自分の写真は試合前のものしかないと冗談を言いながら、チームメイトが背番号4のシャツを掲げて祝福してくれた。

「今までで一番格好良かったよね!(笑) 長い間、大変な思いをしてやってきた、このような楽しい時間を堪能するのは当然さ。1シーズン50数試合も戦ってきたのに、この大一番ですべてが終わり、自分はその一翼を担えず、そのあとの祝賀会も楽しめない。だから、正直なところ、見ていて辛かったよ。だけど、みんなが仕事をやり遂げたことを本当に嬉しく思っている」

ウェンブリーで自分の名前を唱え、2日後にはルートンの街とセント・ジョージ・スクエアに2万人が並んで街の中心で祝ったサポーターについて、ロッキャーは次のように語っている。

「病院のベッドからBBCのニュースでパレードを見たが、本当に感動的だった。ファンと選手との間に特別な絆が生まれ、それが今シーズンの僕らの力になっているんだ。サポーターは私たちが求めた時、力を貸してくれる12番目のプレーヤーだ」

「ソーシャルメディアに投稿されたメッセージを読んで、入院中もずっと元気に過ごせていたし、みんなに感謝しているよ」

さらに、ロッキャーにとって特別な瞬間があった。退院した先週の木曜日に、車を取りにブラシェ(練習場)に戻ったときのことだ。

「ウェンブリーの日に乗っていた車がまだ練習場にあったので、取りに行ったら、ビッグミックの車が置いてあった。中に入ってのぞいてみたら、2階で採用会議をしていたんだ。そこで彼に会って、特別な瞬間を共有することができた」

「心臓のことが話題になり、状況を知っている人が、手術をしたと言うと、みんな最悪の事態を想像するんだ。でも、僕から「大丈夫」と答えたし、、「だいぶ元気な僕にあえて、安心した」と言ってくれた」

「心臓の全機能をチェックし、可能な限りのすべてのスキャンや検査でダブルチェックを受けたけど、すべてポジティブな結果だった」

「今回僕は原因不明の体験と検査を経験した。もしあなたが急速な不整脈、胸の痛み、めまい、息切れなどに悩んだら、医師の診断を受け、検査を受けることをすすめる」

参照元:LutonTown FC Official Website
Luton Town Football Club All rights reserved.

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