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松浦弥太郎さんが好きな理由を語る

松浦弥太郎さんの大ファンです。

大学2年生の秋、中間の課題に追われているときに、カフェに籠って勉強していて、そこのカフェに置かれていた本が「センス入門」でした。デザインの実用書かな?と思い手をとり、読み始めると、想像とだいぶ違う内容でした。

すぐ、魅了されました。

家に帰って、すぐネットで注文し、その後大学3年生時のイギリス留学にも、大学卒業後の島留学にも持っていきました。常に、横にこの本が欲しかったんです。

今も持ってます

他の本も結構読みました。センス入門、今日もていねいに。、あたらしいあたりまえ、など。

私のつたない文章では松浦弥太郎さんのすばらしさは伝わらないので、黙って本買って読んでほしいのですが(過激派)、少しだけ語らせてください。

1.考え方がすき

松浦さんにとってセンスとは、「服を選ぶ」センスだとか、「デザイン」のセンスだとか、そういう絶対的な良し悪しがあるまるものでもなく、もっと広義の「どう選ぶか」である…と、私は解釈してます。

たとえば、「昨日、僕は、服のセンスのいいひとに会いました」、こういう場合、そのひとがじっさいには何を着ていたか、それが思い出せない人こそセンスのいい人です。

松浦弥太郎「センス入門」

自分よがりではなく、相手のために、周りの環境のためにどう選択するか。目から鱗でした。

で、松浦さんはどんな選択をするのでしょうか。一言で表せないのですが、足元にあるもの、生活にあるものを尊重していたり、基本やスタンダードというものを大事にされている、と感じます。(詳しくは、今日もていねいに。)

私の大好きな雑誌のBRUTUSが松浦弥太郎さんのインタビュー動画を出していたのですが、そこで得意料理について聞かれた松浦さんは、「目玉焼き」、と答えられています。

黄身が崩れないように、黄身が真ん中にくるように

BRUTUS企画、一問一答の後半。Youtubeに載ってたと思うのですが見つからない…

普段の私には到底できない、でも本当に真似したい考え方をされてらっしゃいます。

2.文体が好き

決して押しつけがましくない、あくまでも「僕はこう思います」のスタンスを貫かれています。読者と著者のパワーバランスを自覚して、意識的にちゃんと対等に話しかけにきてくれている感じがします。

だからこそ、読んでいて「これもできてない、あれもできてない」とならずに、明日からこうやってみよう、ああやってみよう、というような前向きな気持ちになれるんだと思います。

また、複数の著書を通して、メッセージが一貫しており、混乱なく読めます。

おわりに

実は、今日体調を崩しており暇なため「自分の好きなものを振り返ってみよう」と思い書いていたのですが、ちょっとは伝わったでしょうか…

最後に、私が今年の一月に経験した素敵な話を。

祖母の家がある広島から東京に帰るときの話です。年始で駅前のパン屋が空いていなかったため、待合室で座ろうと思いました。ひとりの方が二人掛けの席に座っており、少し申し訳なかったけど、「もう片方の席、座っていいですか」と聞き、そのまま少しお話ししました。

あまり覚えていないですが、確か、一人で広島から呉の方まででてきてて、今から在来線で帰るんです、とおっしゃってたきがします。

お孫さんもいるとおっしゃってて、私の方がずいぶん年下なのに、敬語を使われているところが素敵だなと思いながら話していました。

別れ際、「あなたにこの本をあげます」といって差し出された本が、松浦弥太郎さんの「今日も、ていねいに。」でした。

すごくうれしかったです。「あ、私もそれ持っているんです。松浦弥太郎さん大好きで!」と返し、結局受け取りませんでしたが、そのあと、少しだけ「松浦弥太郎さんいいですよね~!」と語り合うことができました。
偶然ご縁があった人が、自分の好きなエッセイストさんの本を持っていて感動しました。

松浦弥太郎さんの本は私にとってのスタンダードであり、バイブルです。これからもずっと横においていようと思います。今は、とてつもなく未熟で余裕のない私ですが、いつか松浦弥太郎さんのような素敵な大人になれますように。


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