私の発達障がい児育児①妊娠中〜出産
出産は予定日の次の日、30時間の陣痛を経て生まれてきた。
妊娠中は、それはそれはひどいつわりと戦い、原因不明の「頭痛」に毎日涙し、
薬も飲めない状況から、髪の毛を引っ張って、氷枕をして耐えた。
皆さんも経験があるかもしれないが、頭痛がひどいと、吐いてしまう。
それが「つわり」が原因なのかわからなかったので、とりあえず産婦人科に行ったら、「うちの症状ではないから、神経内科に行ってください」と言われたので、
速やかに神経内科に行った。
病気でもない感じ、病名も告げられぬまま、薬が出された。
妊娠中でも「大丈夫」と言われて出された、
悪名高い「デパス」、そして、今は生産中止になっている「セデス」。
1日1回まで、と言う条件付きで、薬を出されたが、
飲んでもダメな日もあって、結局妊娠6ヶ月の時に仕事を退職した。
今でも思っている。
この薬が、発達障がいを生んだのではないか?と。
初めにも書いたように、陣痛時間がとても長かった。
切腹も覚悟、なんなら早く出してほしいとも訴えたが、
「がんばれ」と言われた。
臨月には妊婦は上を向いて寝れない。
お腹が張るのだ。
だから、右か左を向いて寝ていたのだが、
病院に入り、赤ちゃんの心音のモニターをつけると、横を向いて寝ていたら、
心音が聞こえなくなる、と言われた。
今更上を向くのか?
と思いながら、悶えて右に左に動きたいのを我慢して、仰向けになった。
今でも覚えている。
娘の父親が、「ちゃんと深呼吸して、上を向かないとダメじゃないか!」
と、陣痛室で私に怒ったことを。
「だったらお前が産んでみろ!」と正直思った。
毎月のお月のものも、妊娠、出産だって、全部女性が担当。
男性にできないから女性の役割になっているはずなのに、
ここ一番、苦しいのは産む方。
この言い方はないな、と、閉口した。
結局、30時間超えた。
促進剤も2回打った。
私は痛みに弱いから、とても痛がった。
でも、赤ちゃんは降りようとしなかった。
意識があったかどうか、あまり覚えていないが、
30時間過ぎた頃に、「分娩室に移動しましょう」と言われた。
「え、歩いていくの?」
すぐ隣の部屋とはいえ、もう、フラフラである。
すぐに生まれそうな気配もない・・・
分娩台に登ったら、「力んでてね」と、無責任な看護師に言われた。
そうこうしている間に、物見遊山の看護師が集まってきて、人の分娩を15人くらいで見ようとしている。
バカな娘の父親は、動画を私の足元から回していた。
本当にバカだ。
助産師さんに、
「パパは向こうに行ってね」
と言われて、初めて分娩作業が始まった。
力んでも力んでも降りてこない。
結果、看護師二人が、私のおなかを椅子の上に乗ってぐいぐい押し始めた。
だいぶん押されて、赤ちゃんが降りてき始めたようで、
「もう赤ちゃんも苦しいだろうから、吸引しますね」とDr.
自分の位置からは見えなかったが、吸引分娩の赤ちゃんの頭はエイリアンのようになるのは何かの本で見たことがある。
「寝返り打ったら治るから、大丈夫!」と、
私の心配の気配を感じたスタッフが話してくれて、少し安心した。
Drのことは本当に信頼していた。
実家から近い、と言うこともあったが、この先生に取り上げてほしい、と言う希望もあって、でも、この病院には2名のDrがいるから、どちらに取り上げてもらうかは決められない、と言われていた。
運が良く、そのDrに取り上げてもらえた。
でも・・・
吸引は、脳をダイレクトに刺激する。
特に赤ちゃんの頭は柔らかい。
その時、なんらかのダメージを与えてしまったのか?
薬のこと、吸引分娩のこと、そして、妊娠時の不調、
障がいを生み出したのは私じゃないか!
そう、攻める日も、後々やってくる。
その出産から、12年ほど後に。
夕方、3364gの元気な赤ちゃんが生まれた。
その日は土曜日で、病院の晩御飯は「ステーキ定食」だった。
私は病院に入る前に、実家で晩御飯を食べて以来、何も食べていない。
そんな中、
運ばれてきたステーキ定食を、
娘の父親が食べている。
デザートのアイスクリームだけ、横になっている私の口に運んだ。
今思えば、この人が一番「黒」じゃないか?
100%じゃないにしても、遺伝の要素は否めないのが発達障がい。
この空気の読めなさ、自分のことだけ考えている行動の仕方、
源泉はここだったのかもしれない・・・
と、悔やむ日も、12年後に訪れる。
私は妊娠出産に、体質が合わないことを実感したので、子供は一人である。
そのかけがえのない子供が、「発達障がい」と診断されるまでの道のりを、次回の投稿にしようと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
妊娠出産はこの世の奇跡で、素晴らしいことです。
ネガティブに捉えずに、
こんな人もいるんだな、と思っていただけたら幸いです。
byちわ
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