銭湯ノート第4回:楽しみはいくつもあった方がいい (福井県大野市 東湯 ※営業)
はるばる行ったぜ北陸へ
北陸新幹線が春には敦賀まで延長する。その影響で無くなりそうな越美北線に、1月の3連休で18きっぷを使い行くことにした。
岡山県は上郡駅から姫路、敦賀を経て起点の福井駅へと向かう。車窓の風景は滋賀県北部に入ると雪景色となっていた。18きっぷシーズンだからか、福井駅からの車内は席が埋まっていた。福井駅から2時間ほどで終点の九頭竜湖駅に着いた。
目的は達した、あとは帰るのみ。そういえば途中の大野に銭湯があったなと途中下車することにした。帰りの電車は2時間後とのこと。
駅から出て、雪を踏みしめながら20分ほど歩く。東湯にたどり着いた。煙突から煙が上がっている。健在で何よりだ。
昨年の夏に立ち寄ったが、冬にも来てみたいと前々から思っていた。東湯さんは無料でタオルと石けんを貸してくれる。風呂は気持ち熱いくらい。高い天井がうっすらと見えるくらい湯気に浴場は満ちていた。
近くの銭湯をハシゴしたいがそれも野暮だろうと、ぎりぎりの時刻まで東湯を楽しんだ。その間にやってきたのは常連さんが8人ばかり。帰りも雪道を歩いたが、体はほかほかに温まっていた。薪で焚いているのだろうか。
人口3万人の越前大野市には3軒の銭湯がある。人口70万人の岡山市と同じくらいだからすごいものだ。東湯への往復でいくつか廃業した銭湯施設を見かけたので、以前はさらにあったろう。空き家が目につく町なみでも銭湯は頑張っている。
帰りの電車に乗る。車窓の荒島岳はかっこよかったし登ってみるか、ついでに雲海の越前大野城を写真におさめたい、などと考えていた。まだ東湯以外の2軒には訪れていない。また行ってみるか。