理不尽なクレームは「傾聴」と「共感」で乗り切ろう
こんにちは。ハツ太です。
ハウスメーカーでクレーム対応をしていると、理不尽なクレームを結構いただくことが多いです。
やはり、「一生の一度の買い物」なんて言われているくらい高価なものになるので、些細なことでも気になってしまうのでしょう。僕は自宅を所有していないですが、その気持ちは非常に分かります。
中には、明らかに引き渡し後についたキズや不具合を瑕疵(=ミス)であるという主張をして、修補や交換を求められることが多々あります。
お客さん本人が勘違いで言ってきているのならまだいいのですが、明らかに分かっていて言ってくるお客さんも多くいます。そういったお客さんは厄介で、自分の目的である修補・交換の条件を引き出すまで徹底的に粘ってくるという感覚です。
世の中の小さい工務店なんかは、対応するのが面倒なので、さっさと要求を呑んでしまうことが多いように思われます。
それも一種の解決方法ですが、一度それを許してしまうと、ことあるごとに色々な要求をするようになってしまいます。
一番良い解決方法は、保証書通りであるため対応できない旨を伝えてバッサリと切り捨ててしまうということです。
ですが、僕の経験からいうと、「○○して!」という要求に対して、「保証書にある通り、免責事項になります」とバッサリ切り捨てると、逆にお客さんの怒りを更に炎上させてしまうことが多いです。僕がクレーム対応部署に配属になった際、トーク術が未熟だったため、このような対応になることが多かったです。それで炎上させてしまい、自分では対応できなくなり、上司にケツを拭いてもらうということがありました。
では、バッサリ切り捨てて炎上してしまわないためには、どうすればよいでしょうか?
それは、「傾聴」と「共感」が大事なのです。
お客さんの話も聞かず、「保証書にある通り、免責事項になります」の一辺倒だと、お客さんも納得せず、さらなる理不尽なクレームにつながります。まずは、お客さんの要望や、なぜそのような要望を言ってきているのか理由を聞き出しましょう。そのためにも「傾聴」する姿勢が大事なのです。お客さんにたくさん喋らせることによって、お客さんは気が付いていない話の矛盾点などが出てくることがあります。矛盾点が見つかったら、「先ほどこう仰っていましたよね?」とそこを突くのです。そうすると、お客さんも何も言えなくなってしまいます。
もう一つ大事なことは、「共感」です。通常のクレームでもめちゃくちゃ大事なことなのですが、理不尽なクレーム対応でも大事です。明らかに理不尽なクレームだとしても、「お客さんの気持ちはわかっているんだよ」という雰囲気を出してあげるだけで、お客さんの姿勢は柔らかくなります。会話の中で、「お客様の気持ちは私もよくわかります」というだけでも全然違うので、非常に有効です。僕の経験値で申し訳ないのですが、年配のお客さんになるほど、この作戦は有効だったような気がします。お客さんも理不尽なクレームであることは承知で連絡してきていますから、そっけない対応をされるんだろうと考えているはず。なのに共感されると、お客さんの方が意外に思って一歩引いてしまうのです。
また、それほど件数は少ないと思いますが、こちら側から見て、「お客さんがウソの不具合で理不尽なクレームを言ってきている」と思っていたら、実は本当だったというパターンもありました。これは、なかなか聞かない珍しい不具合の場合が多く、「まさかそんなワケなかろう」と思いながら対応し、結局お客さんの怒りも静まり、一度は解決したと思っていた。ですが、数週間後にまた同じお客さんから連絡があり、前回と同様のクレームがあったため、現地へ行ってよくよく調べてみると、本当に不具合だったということもありました。その時は完全に私の落ち度だったので、上司共々菓子折を持ってお詫びに行きましたが…
というように、理不尽なクレームというのは誰も熱心に対応したくないというのが本音だと思います。なので、楽して一辺倒な対応になってしまうことが多いのです。しかし、お客さんもそれで手を引いてくれるということはないといっていいでしょう。相手は要求を達成するまで手を引いてくれませんから。
ですから、「傾聴」して相手の話から解決の糸口を見つけ出し、「共感」することでお客さんに寄り添っているんだよというオーラを出すことで、お客さんとも話がしやすくなりますので、できていなかったと思う方はぜひ実践してみてください。
ついでに理不尽なクレームとはちょっと違いますが、ぶっちゃけ個人的に、感情的なお客さんの方が対応は簡単です。なだめればいいだけですから。めんどくさいのは、理詰めで色々「データを出せ!」と言ってくる方です。データくらいは出せるので対応はできるのですが、ああだこうだとデータに対して指摘してくる人がいます。そういうお客さんのクレームは長期化しやすいので、ちょっと骨が折れます。
ちなみに私の近況ですが、お仕事バリバリ募集中でございます。
クレーム対応術とか東京の街歩きについてなど、お仕事あったらくださーい(切実)