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やいのやいの
おそらく接触不良だとは思うが、キーボードが「y」を押すと「o」が出力されるという症状を呈したので、急な出費を覚悟した。
さいわい、いちど電源を落としエアダスターで溝の掃除をするだけで元に戻ったので、それは免れたのだが、仮に治らなければ「やいのやいの」は「おいのおいの」、「ややもすると」は「おおもすると」で、「やつがれ」は「おつがれ」になるところだった。ヤバかった。
学生時代の友人に矢野という人物がいたが、幸か不幸か自分には小野という知り合いがいないので、彼には今後小野になってもらうしかないと思っていた。
音声学的にみると「や」は、母音が「あ」なので、「お」を代用しても元の単語の持つイメージは壊れないようにも思えるが、子音の「y」が「い」に近いので、「や」にはコンパクトなイメージやシャープなイメージがある。
「鋭い(小さい)」と「鈍い(大きい)」みたいなパラメータで、ひらがな50音のチャートをつくっても、「や」は、だいぶ「鋭い」側にいそうな気がする。
なので、「お」を「や」の代用品とせよというのは、たとえるなら、カッターナイフがふさわしい場面で斧や鉈を使うよう強いられたり、シャープペンシルがふさわしい場面でマッキーペンを使うよう強いられたりするような、非常に不都合で理不尽なことなのだろうと思った。
ところで、さきほど「鋭い」に関連して、「鋭利」の対義語を調べたところ、それは「愚鈍」ということらしかった。
そのため、わたしはふと「この世で最も愚鈍なひらがな」という、非常に不名誉なランキングを少し考えてみたのだが、もうすでに「ぐ」と「ど」と「ん」がランキング上位にきそうだったので(濁音を許すのであれば)、それいじょう考えるのをやめた。
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