疲れた時にはコルトレーンを聴く
いつだったか、「疲れた時にはコルトレーンを聴きます」とプロフィールに書いていた人を見たことがある。
は?疲れた時にコルトレーン???もっと疲れるだろ!!!ジャズ何にもわかってねーな!!!!と思った記憶があるのですが、今皮肉にもその気持ちが分かる気がします。
どうしようもなく自分が疲れ切ってしまった時、何を血迷ったか「a love supreme」を流しながら帰ったことがあります。すると今くよくよ悩んでいる事やこうした方が良かったんじゃないかと思っていたことが全てどうでも良くなったのです。
自分は自分のために生きている。
思えば、アメリカにいた時も同じような衝撃を受けました。
「あなたはどうしたいの?」
「あなたのやりたいことは?」
と、しきりに聞かれた気がします。
親であっても友達であっても恋人であっても結局は他人。本当に大切なのは自分自身なんだとコルトレーンのサックスを聴くと奮い立ったのです。
私は良い意味でも悪い意味でも色々なことに影響されやすいなぁと自分でも思いますが、要するに単純な人間です。
人の気持ちや音楽に人一倍敏感なれる代わりに敏感になりすぎるあまり自分が疲れ切ってしまう。
「本音を言ったら嫌われてしまうんじゃないか」
「言い返されたらどうしよう」
「いつもみたいに泣いてしまったら」
なんて思うことも少なくありません。
そうなんです、私実はこんな人間なんです。
でも、こんな性格の私でもピアノを弾いてる時は必ず正直になれる。
「スイングしてればそれで良いじゃないか」
「自分の歌を歌えば良いじゃないか」
「わからなくなったら他の人の音を聴けば良いじゃないか」
自分でもとても不思議です。
少し前までは「こんなこと小さなことしか出来ない自分」にコンプレックスを感じていましたが、今はそれでいいじゃないかと思えるようになりました。
結局音楽をやっていても大切なのは自分自身。
人と一緒に音楽をやっていても強い自分が無いと流されるだけ。
コルトレーンのように強い意志を持って音楽を作り、自分自身の弱いところや強いところを認めて愛せるようになりたいものです。
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