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「休業手当」「傷病手当金」-緊急事態宣言!この事態をどう乗り越えていくの?❶

待ってました!本日「雇用調整助成金」の「申請書類の大幅な簡素化」が発表されました。
https://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000620643.pdf?fbclid=IwAR0AzCf4lNrIq7Z65BU1LD3XN7khd097TV731NfCva-RnUOeMiTHuxNKRcE
2020年4月10日現在 厚生労働省は「雇用調整助成金」上乗せの特例措置を講じています。


【臨時休業】が並ぶ浅草の街。

これまで「緊急事態宣言が出るとどうなってしまうの?」を取り上げてきましたが ここからは「緊急事態宣言!誰も経験したことのないこの緊急事態をどう乗り越えていくの?」を綴っていきます。

緊急事態宣言!この事態をどう乗り越えていくの?【企業編】

-企業そしてハタラク人を支える情報はないかと毎日考えている行政書士 矢尾板のコロナ備忘録note❸-


従業員が休む場合の給与支払等 企業の主な対応3パターン
新型コロナウイルスの感染の拡散防止対策として 疑わしい症状があった場合には自宅での療養や待機を促す企業も続々と増えてきています。
その場合 従業員への給与支払等はどうなるのでしょうか。
①休業手当 - 使用者が平均賃金の100分の60以上を支払う。
②傷病手当金 -  健康保険加入者は標準報酬月額の3分の2を受給できる。
③雇用調整助成金 ☚ 2020年4月10日現在-雇用調整助成金 上乗せの特例措置が出ている。


①休業手当
労働基準法第26条では「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には」使用者は休業期間中の【休業手当(平均賃金の100分の60以上)】を支払わなければならないとされています。
今回の新型コロナウイルスの対応策別に考えられるパターンをケース別にまとめると下図のようになります。

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一般的に不可抗力(天災事変など極めて狭い範囲)以外の場合は 休業手当の支払義務が発生することが分かります。
但し 国でも休業を推奨しており また従業員ご自身も生命に関わる緊急事態の為 個別の諸事情を総合的に勘案する必要があり 労使でしっかりと協議して決定することが重要になってきます。


②傷病手当金の特例
新型コロナウイルスは 感染症法における「指定感染症」に指定され 強制入院等の措置を取ることができ 健康保険加入者が・新型コロナウイルス感染した場合に【傷病手当金】を受給できます。企業は休業手当の支払義務がありません。
□受給要件
・被用者保険に加入していること(協会けんぽ等)
・業務外のケガや病気のため仕事に就くことができないこと
・連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
□給付額 : 標準報酬日額の3分の2
■特例!支給対象者等
(対象になり得る方)
・新型コロナウイルス感染者
・検査の結果「新型コロナウイルス陽性」と判定された者
・発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っており(又は自宅療養を行っていた期間)療養のため労務に服することができない場合 ※原則「医師の診断書」が必要です。
(対象にならない方)※あくまで原則
・会社で新型コロナウイルス感染者が発生したこと等により 会社全体が休業し 労務を行っていない期間(➥休業手当)
・本人に自覚症状がないが 家族が感染し濃厚接触者になった者


3.2020年4月10日現在「雇用調整助成金」上乗せの特例措置 ➥続く➥【企業編】緊急事態宣言!この事態をどう乗り越えていくの?❷


番外編?有給休暇の推奨!
有給休暇は、会社の休業手当の支払義務の有無に関わらず、本人が希望すれば、有給休暇を利用することができます。有給休暇は会社が一方的に取得させることは出来ませんが、本人が保有する年次有給休暇(賃金の100%)の使用を積極的に推奨することは可能です。

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