ラジオで流してもらった台湾ミュージック8曲(2020年)
台湾カルチャーの書籍を出版すると、有難いことに、ラジオにお呼ばれすることが多くなる。ただ、いつも困るのがこのお願い。
「お好きな台湾の曲を、選曲してもらえますか?」
ものすごく難しい。もちろん、その番組やコーナーに合った曲を選定するようにはしているけど、私がラジオで話すことは「台湾ミュージックではなく、台湾カルチャー」がほとんど。台湾カルチャーの話につながる曲にするのか、私たちがプロデュースしているイベントの出演アーティストの曲にするのか、ただただ今年の流行歌にするのか、ものすごく悩む。そもそも、いつもは邦楽や洋楽を聴いている日本のリスナーに、今、届けるべき台湾ミュージックなんて、私には分かるわけもなく。
で、いつも選ぶのは、9m88(ジョウエムバーバー)。困った時の、9m88。歌は上手いし、オシャレでかわいいし、竹内まりやの『Plastic Love』のカヴァーの件(くだり)はまだまだ鉄板ネタだし、TAIWAN PLUS 2019にも出演してくれたし。
あとは、阿爆(ABAO / アーバオ)。2020年の金曲奨(Golden Melody Awards)で3冠だし、台湾原住民の話にもつなげられるし、TAIWAN PLUS 2018にも出演してくれたし。パイワン族版の『俺ら東京さ行ぐだ』こと『izuwa 有』は中毒性があって好きすぎる。
最近は、「阿爆と9m88以外で、他にありますか?」と返されることも多いので、持修(Chih Siou / チー・ショウ)とYELLOW、茄子蛋(EggPlantEgg /エッグプラントエッグ)、李英宏 aka DJ Didilong、宇宙人(Cosmos People)を選ぶことも多かった。もうこの辺になってくると、ジャンルも年代もバラバラ。ラジオの向こうで誰かひとりにでもディグられたら良いな、くらいの気持ちで。
去年(2020年)は、日本のラジオ番組と台湾ミュージックの相性の良さを再再再発見できた。しかも、台湾ミュージックを台湾カルチャーのコンテクストで伝えるとけっこうしっくりくる。今年は、そういう配信でもやってみようかなと思ったり、思わなかったり。
写真提供:中華文化總會(TAIWAN PLUS)
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