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地域CL2022決勝ラウンド1日目レポート

 全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(以下地域CL)決勝ラウンド1日目が23日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われた。

 沖縄SVとブリオベッカ浦安の第1試合はスコアレスドロー、栃木シティFCとFC刈谷の第2試合は栃木シティが2-0で勝利した。

 この結果、栃木シティが初日を単独首位で終えることになった。2日目の試合は明後日25日に行われる。


沖縄SV 0-0 ブリオベッカ浦安

寸評:元日本代表戦士が率いるチーム同士、注目の対決。立ち上がりから攻めあぐねる両チームだが、徐々にセットプレーからチャンスを作り始める。33分、浦安はCKからこぼれ球を押し込みネットを揺らすも、その前に反則がありノーゴール。その後も無得点のまま、ハーフタイムを迎えた。

 後半は立ち上がりから浦安が攻勢を強める。たまらず沖縄SVは高原がピッチに姿を現すが、浦安の流れは変わらない。しかし、5-4-1でブロックを築く沖縄ディフェンスは最後まで集中力を切らさない戦いぶり。結局スコアレスのまま試合終了のホイッスルが鳴り響いた。


ブリオベッカ浦安・都並敏史監督

「流石チャンピオンズリーグ2次ラウンドまで来ると、対戦相手の皆さんも守備が堅く、攻撃も鋭く、難しいゲームだったなと思います。後半は我々のリズムがある程度長い時間取れていたんですけど、そこで決め切れる力があればモノにできた可能性があったゲームだったかなと思います。ちょっと残念な気持ちもありますが、開幕戦負けないことは非常に大事なので、良しとしなければいけないと思っております」

Q.攻撃陣の交代の意図について

「1次ラウンドの時から我々のチームのスタイルとして、地上戦で行く攻撃と、頭の上を飛んでくようなボールを使う空中戦みたいな形を混ぜながら戦っています。前半は相手が5-4-1となる形の中でもスペースが作れるかなと思ったんですけども、中々そこを崩しきれないというところで交代の意図があって。スペースを作るためですね。スペースを作るために人を変えて、その後選手の特性を生かそうという狙いで変えました」

Q.今後の改善点は?

「我々ベンチが改善できることと、急には上手くいかないところがあります。ある程度良い形でペナルティーエリアの前のスペースまで持ち込んだ時にパスミスが多すぎたりとか。引っ掛かることが多すぎたり。これは我々が急に改善できることじゃないので。選手に改善してくださいという風に思ってます。しっかり疲れをとってもらって、次のゲームにもう少し集中して戦って良いプレーをしてもらえればなと思ってます。攻撃の足りない部分、これから改善していかなきゃいけない部分は選手たちにしっかり伝えていきたいと思います」

Q.安定して保持できたことについては?

「後半ある程度中盤前に行きながらサイドに散らして、ペナルティエリアの角あたりまでボール持っていく形までは行けました。そこは非常に良かったと思うんですけど、反面そこで全体が迫り上がってリスクマネジメントのケアとかが少し危険な雰囲気も見せていた。そういうところ、両方バランスとって上手くやれるように選手たちに伝えていきたいと思います」

Q.勝ち点1をどう見てるか?

「僕はディフェンスにうるさいタイプの監督なので、まず失点しないで終えれたことは次に繋がる形だと思ってます。土台から守備のところはある程度上がったなという風に思ってます。ただ、結構チャンスあったので、決めてくれりゃ勝てたぞという正直な気持ちありますから。そこに関しては選手たちに精度だ、と。クロスとキックは違うんだよと今言ってました。クロスのキックの選択とかが間違ってたりする。また練習しなきゃいけないんだなと。1つ1つ埋めていかなきゃいけないという思いはありました」

Q.雨の影響は?

「中盤の頭飛び越すようなボールを増やせれば、そこはある程度勝つ可能性もあったり。中盤、岡根選手のところでバトルを作ることは想像できてた。ただ先にそれやるよりは、相手のDFライン5枚いたとしても、しっかりと人間が連動しながらパスを繋いでいく、崩していくという形は今までも出していたので充分できるだろうと想定していた。しかし、ピッチが濡れてることで自分たちのパスが長く伸びてしまうという感覚が選手たちにあった。DFラインが(身長)高いから、それを上越していくとキーパーの方まで行っちゃうという感覚で。段々裏を狙う動きがなくなっていったんですね。そこに影響があったなと思います。試合前の思ったより影響あったな、と。下がり気味のライン、高い山がある、ピッチ濡れてる。その3つが重なって崩せる感じがなくなってきたという思いがあって、高いボール作戦に入っていったという感じです」


沖縄SV・高原直泰監督

「初戦少し硬さあった中で、引き分けは最低限の結果だと思います。次の試合に向けて、また準備したいと思います」

Q.初めての決勝ラウンドですが何か変えたところは?

「変えたところは何もないです。1次リーグだろうが決勝リーグだろうが、各地域を勝ち抜いてきたチームと対戦してるということに全く変わりはない。特に決勝リーグだからといって、何かやり方を変えたとかは何もないです」

Q.2年前に地域CLで浦安とは対戦してますが?

「2年前の話なので。自分たちのチームも違えば、対戦相手も2年前と同じではない。1次リーグの浦安の試合を見て、今日の試合に向けて準備してきました」

Q.戦術的な手応えは?

「できれば最終的な形で、もう少し前から積極的にできれば良かったんですけど。結構相手がポジションチェンジ多くて、ピッチ内の選手がそれによって自分のポジション、受け渡しという部分、少しスムーズにできなかった。中途半端に食いついていくよりは、割り切って消したほうが良かったかな、と。前半は相手が少し焦れて縦に入ってきたボールをかっさらって、そこからショートカウンターを食らわしたかったんですけど、浦安さんの切り替え、戻りが早かったですし、うちの推進力、追い越していく動きが遅かった。相手の早さとうちの遅さで攻撃できるチャンスを失ってた。後半に入るところでチャンスがあればもっと積極的に追い越していく動き、前に持っていくところを出せれば良かった。もう1つ繋げれば、もう1ついなせれば、シュートまで持っていけるチャンスをもっと作れたかなというシーンが結構あった。そのもう1つのところが中々上手くできなかった。絵に描いたような展開はあったんですけど、もっと自分たちで引き出してやれれば、もっとチャンスは作れたんじゃないかな。それは次の試合に向けての課題として取り組みたいです」


栃木シティ 2-0 FC刈谷

寸評:1次ラウンド初戦で対戦したカードの再戦となったこの試合。立ち上がりからインテンシティ高く攻める栃木シティは12分、加藤のゴールで幸先良く先制する。その後も攻め立てる栃木シティに対し、刈谷も運動量で応戦。終盤にFKから絶好機を迎えるもネットを揺らすことはできなかった。

 後半に入っても、互いに持ち味を失わない。栃木シティは追加点を狙い圧力を強めていく。すると73分、こぼれ球をチョヨンチョルが押し込み貴重な追加点をあげる。堅牢な守備陣は刈谷の反撃を封じ込み、試合終了。栃木シティが大きな白星を手に入れた。


FC刈谷・村田一弘監督

「2点目はともかくとして、1点目の失点がすごく残念でした。入りが全てを物語ってると思います。我々のやりたいことがスタートからやれなかったことが今日の敗因です。我々は一番下のチームだと思ってるので、チャレンジだけとみんな思ってた。それなのに怖がっちゃったというのがスタートでした。トレーニングの中では引け目も感じてなかったんですけど、ここに来た瞬間にそうなっちゃったのかなと思います」

Q.1失点目について

「失点の局面だね言うと僕らの考えとは違って。入りのところでプレッシャーかけないといけないところに、自由にさせた。それでクロスや折り返しがあったと理解してる。失点の局面も改善の余地はあると思いますが、その前の段階の流れ、入りというのが、アグレッシブに相手を自由にさせないというのができなかったというのが全てです」

Q.相手からの対策について

「個人に対する対策はあったと思います。うちの右サイドの選手だったり。それをわかった上でどうしようというのもやってきたんですけど、中々上手くいかなかった。その子に3枚来ればサイドチェンジすればチャンスになるとか。頭では理解してても、もらう角度やタイミングが合わなかったっていうのが攻撃の回数が少なかった結果かなと思います」

Q.次戦に向けて

「若いチームなので切り替えは早いと思います。トレーニングは他のチームより精一杯やってきたつもりです。自信を持たせることしかないと同時に、入りが精一杯やれてなかった。うちのコンセプトとして、アグレッシブに、精一杯、ひたむきにやるということがある。それから外れてることを再認識させて、2戦目に向けたいと思います」


栃木シティ・今矢直城監督

「エネルギッシュに入れた前半良かったと思いますし、その中でまず1点取れたことは選手にとっても良かったと思います。予選ラウンドのところで内容が良かったにもかかわらず、中々前半のところで点が取れなかった。そこは大きな励みになったのかなと思います。90分間通して我々のサッカー、自分たちのサッカーというところは見せれた部分が多いと思います。まだまだな部分はありますけども、相手の強い攻撃に対してしっかり対応できたというのは多かった。その中で刈谷さんが狙ったスペースもあったと思います。そういうところで危ないシーンも何回かありましたけど、よく凌いで無失点に抑えてくれた。チーム全員で1年間やってきたことが90分間できた。2-0でしたけど、願わくば3点目4点目取りたかったところですけど。まずは良いパフォーマンスしてくれた選手たちを褒めたいです」

Q.今大会2度目の対戦でしたが?

「狙いたいスペースはありました。それは1次ラウンドと、前半終わった後にも選手たちに伝えました。そこはあまり変わってなかったなというところで攻めていこうと。特に意識したことはないですね。自分たちのフットボールができるかできないかというところが大きく関わってくると思っていた。開始早々からエネルギッシュにできたところが非常に良かった。大きな舞台ですから、どうしても緊張する選手が出てくる中では、あまりそれは見られなかったところがポジティブなところでした」

Q.非常に躍動してるように見えましたが?

「そう思ってもらえると嬉しいですし、我々自身も躍動してるように見えました。1年間自分たちがやってきたトレーニング、強度の成果だと思います。メンバー外の選手たちが練習の強度のサポートをしてくれてる。開幕戦の時のスタメンと今日のスタメン違いますから。誰が出ても自分たちのサッカーはやり続けてきたし、そこは選手たちも自信は、間違いなく1月の始動のタイミングより信念は増してると思います。それが躍動感に繋がってると思います」

Q.ファンサポーターの応援について

「残念ながら声出しはできませんが、あれだけ多くのサポーターが来てくれた。(ファンサポーターの皆さんは)時間とお金を使ってここまで来てくれてるわけですから。彼らに恩返ししたい、感動を与えたい、そういうサッカーをしようといったところで1年間準備してきた。非常にいつも通り心強い応援でした」

Q.次戦以降に向けてメッセージを

「我々は自分たちのこと、プラス自分たちのフットボールにフォーカスしていきたいと思います。躍動する選手を見て応援してほしいですし、皆さんに感動を与えられるような、エンブレム自身に誇りを持ってもらえるようなチームにしていきたいと思います。引き続き応援してもらえたらと思います」


栃木シティ・チョヨンチョル選手

「予選で勝負つけれなかったので、刈谷さんと。初戦だし必ず勝つという強い気持ちでみんなで良い準備して、立ち上がりから強い気持ちで入りました」

Q.刈谷対策は?

「相手に合わすより自分たちのサッカーをやるっていうコメントが前から監督からあったので。特に相手に合わすという感じよりは、どれだけ自分たちのサッカーができるかという話をしていました」

Q.ご自身の得点の場面について

「前半からクロスやこぼれ球にずっと反応してて。90分の中1回はこぼれてくるだろうという、自分の中の自信があった。味方がシュートして相手に当たって自分のところにこぼれてきて、最後しっかり決めれて。運も良かったです」

Q.今日の試合を100点満点で採点するとしたら?

「2点も取れたし、失点も0だったので、ほぼ100点に近い試合だったんじゃないかなと。チームが目指してるビルドアップから前につけるサッカーもできたし、それが1年間ずっとやり続けて、こういう大事な勝負の時も選手たちがブレずにやってる姿が良いと思います」

Q.久しぶりに熊谷でプレーしましたが?

「大宮時代に天皇杯やリーグ戦で何試合かやりました。良いスタジアムだし、雰囲気も良いし芝もすごい良い。着いた瞬間、すごい懐かしいなという気持ちでやりました」

Q.ファンサポーターの応援は?

「すごい栃木側のスタンドの方に沢山サポーターの皆さんが来てくれて。選手たちのすごい力になった。本当に皆さん毎年惜しいところで悔しい思いしてるというのも聞いて。今年こそ昇格して、(自分も)良いプレーしたいという強い気持ちでやってる。今日勝ったので、次も良い準備して勝って、サポーターの皆さんに良いプレゼントをしたいです」

Q.次戦以降の意気込みを

「毎試合勝つという強い気持ちでやりたい。次勝てば良いところが見えてくる。また明日しっかり休んで、次も勝って、自分も結果残せるよう良い準備したいです」

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