[要約]おとしどころの見つけ方 世界一やさしい交渉学入門
交渉学という学問をわかりやすく書いている本である。私が重要だと感じた部分を書き出してみようと思う
1章
交渉では、人物に対する感情よりも、解決すべき問題に注目する
問題の背後にある本音(利害)を探り、建前ではなく本質的な話し合いをして、お互いの利害を探り、おとしどころを探す
交渉にかかる取引費用(交渉のストレスや時間)と交渉しなかったときの機会費用(徐々に増えていく利益や時間の損失)を比較する 基本的には早めに交渉する
交渉した後の人間関係の気まずさは、理想的な気まずさであり、仕事上では「ワーキング・リレーションシップ」が保てていればよい
2章
BATNA(バトナ)とは、代替案である。交渉の前にこのBATNA(バトナ)を準備しておく。つまり、どこまで自分が交渉上で譲れるかという基準を決めるということである。交渉の解決案は1つしかないわけではなく、相手と自分の利害を満たせる条件を目的として、幅広い視野で解決を目指す。相手にBATNA(バトナ)があるので、それを見通して、こちらも条件を提示する。条件が中長期的に妥当か、不確実性でないか、柔軟であるかも考える
3章
複数人の意見をまとめるには、誰でも同意できる総論賛成を提示して、共通の認識を作る。ネガティブな意見がある場合は、リフレーミングというテクニックを利用して、ポジティブに言い換える。関係者が多い場合はプロセスマップを作成し、話し合いの進め方の見取り図を作成する
4章
毎日は交渉の連続である。プライベートでも相手の立場を考えて、お互いの利害を満たせるような条件を考える
5章
引っ越し業者を頼むときは一社のみではなく、複数の会社に頼む。別の会社の見積もりを価格を聞かれても、具体的な金額を話してはいけない。もしはなしてしまえば、その会社は少し低い金額を提示してくる
6章
交渉の目的は勝利ではなく合意。ベストではなくベターを目指す
感想
交渉と聞くと面倒で大変そうであるが、社会人であればどうしても避けて通れない。仕事内容が営業でなくても、会社と給料等の待遇の交渉ができなければ、自分が使われてしまう。そうならない為に、相手がいい顔をしなくても、交渉はすべきである
私は使われるのが嫌なので、普段からおかしいと思ったことはおかしいと伝えている。会社だけでなく、どういう人間関係でも基本的にこの考え方は揺るがない。なのである意味、交渉自体が怖いということないが、テクニックというのをこの本から学べた