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不整脈から入院治療した話(後編)

いよいよカテーテルアブレーション治療開始!

入院3日目は朝食無しで、いよいよ治療開始です。付き添いで来てくれた主人と治療直前にもう一度医師からお話を聞きます。
手術室に入って、大体2時間~3時間くらいで終わりますとのこと。頑張りましょうね!ということで、ベッドごとガラガラと手術室に運ばれました。

※今回は手術室の中でのやりとりなので、医療系のお話が苦手な方はこの先はあまり読まない方が良いかもしれません。

手術室に入る前に長時間の手術ということで、トイレに行けないので袋(尿バッグ)をつけてもらいました。色々な方のブログでも言われていますが、つけるとき非常に痛いです…。この後、出産諸々でつけることが何回かあったのですが毎回痛いので、これだけは覚悟して挑んでいます…。

手術室の手術台に仰向けで乗せてもらい、心臓を中心に心電図の機械を貼り付けていきます。更に長時間動けない状態になるので、手足を楽に置けるように、クッション的なものをまわりに置いてもらいました。

自分の脈拍が手術室に流れる

心電図からの心臓の音が、手術室内に響く位に大きく流れてました。
リズムはやはり一定ではなく、2回早足で鳴ったり、ちょっと間が遅くなったり、素人な自分が聞いても不安しか起こらないような不定期なリズムでした。

治療というだけあって何か大きく切るということではないのですが、足の付根からカテーテルを入れるとのことで、麻酔をして(これは痛かった)
確認後に身体の中をカテーテルが移動していきます。

ばっちり目が覚めている状態での治療なので、なんというか…こう…心臓ってここにあるんだーといいますか、

全部感覚があるんですよね…!

これが、ドラマの手術とか注射シーンで目をそらしてしまう位、医療系の物が苦手な私にとっては、ちょっと感覚的に厳しかったです。

60度で焼かれる

アブレーション自体は、温度を50~60度にあげてその部分を焼くということなのですが、これが、思ったより痛苦しい感じでした。息が詰まるというか、息はできているんだけど苦しくなる?感じです。念の為伝えましたが、やっぱり同じ感じだったので、これは我慢の範囲なのかな?と思います。

時間の感覚は全然無いのですが、何回(何か所)か焼いた後に、部屋に流れていた脈拍が正常(正しいリズム)にもどったので、これで終わりかな?と思ったのですが、どうやら急に不整脈だった状態から正常な脈拍に戻っただけのようでした。

不整脈をあぶりだす

私の症状は常に不整脈が続く状態でもないので、正常に戻られると場所が特定できないのです。

そうなると強制的に不整脈を起こすための薬が点滴から投入されました。負荷をかけるのです。これがちょっときつかったです。1日目の造影CTの時のような、体中が熱くなって、口の中が薬の味がする感じでした。

薬投与→不整脈発生→その場所を焼く→正常に戻る→薬投与…
これを何回か繰り返しました。

途中、気持ち悪くなるというか、脱水症状?があり、もちろん起き上がれないので、口の中に氷を入れてもらって水分を取って治療は続行します。

最終的に(多分)10回ちょっと焼いたと思うんですが、脈が正常になり、何十分か様子を見て、不整脈が発生しないのを確認。

これで手術完了です!
室内がお疲れ様モードになり、気分がやっと落ち着きました。


※余談ですが、焼くときにオペレーターさんみたいな方が、準備OK!開始します!○○度、○○度!○○秒!!終了します!見たいな感じで、なんか大きなロボットが動き出すんじゃないか?って位な緊迫感が楽しかったです。

絶対安静な2時間

手術が終わり傷がくっつくまで、2時間程絶対安静に成りました。足の付根の部分に、固定のギブスのようなもの(団子というらしい)を、頑丈なテープでがっちりテーピングされます。

家族曰く、顔真っ白で出てきたから大丈夫かしらと心配になったわーっ!と言っていましたが、手術は2時間どころか6時間に及ぶ長丁場になっていました。それは脱水症状もでますよね。先生はその間ずっと対応してくださっていたので、本当に感謝です。

足の付根の部分を動かさないでいるのは、意外と難しいもので咳き込んでも笑っても動いちゃうんですよね…。1時間位したら、飲み物状のご飯だったらOKだっということで、口の中におにぎりやらプリンやらを入れてもらって食べました。(当時は糖尿病ではなかったです。念のため)

その1時間後に先生到着で、傷のふさがりを見てテーピングを外してもらいました。ちなみに、このテーピング、かなり強力で、剥がすのが物凄く痛かったです。

回復も順調ということで、ホルター心電図計と点滴をしてもらって、トイレなんかは自分で行ければ自分で、介助が必要なら読んでくださいとのことで、やっとちょっと自由になりましたが、想像以上に疲れてしまい、その日はそのまま寝てしまいました。

晴れて退院!

朝食も問題なく食べて検診も済み、ガラガラと点滴を移動させながら、トイレにも行けました。今日退院との事だったので、お昼前に先生にもう一度傷の部分を見てもらって、OKを出してもらい、お昼過ぎに晴れて退院となりました。

傷自体は、本当に小さいのですが、それよりなにより、強力テーピングを剥がした後の皮下出血が物凄くてですね…。それか開いた傷の皮下出血も一緒なのか…。痛みはさほどないのですが、本当に色にびっくりしました。

その後の経過

退院→土曜日、翌日の日曜はゆっくり休んで、翌々日の月曜は、車で運転で普通に仕事に出勤しました。
どうしても傷付近は違和感があるので、重い荷物を持たないようにとか、ぶつけないようにしながらでしたが、会社の方にも協力と理解を頂いて、すんなりと復帰できました。

傷口より、皮下出血の方が治りに時間がかかったかと思いますが、その後の心電図も正常になり、立ちくらみや動悸はかなり減ったので、私にとっては今回の治療は受けてよかったです。

最初に治療の話を聞いたときには、かなり不安がありましたが、今後の生活を考えると、受けて良かったと思いますし、この機会に色々自分の健康状態を知れてとても勉強になりました。

最初にも書きましたが、これから治療を受ける方は、どんな治療なのか?痛いの?仕事への復帰は?と色々と不安になる部分があると思います。
私自身もそうだったので、この記録が少しでも何かの役に立てればと思います。

フリーランスでイラスト制作を中心に生きる、無類の鳥&ゲーム好きです。2児の母親でもあります。真面目な内容は文章で、面白い内容は漫画とイラストでお届けしていきます。