たくさんの断片
日々起こったことを書くのは苦手だ。なぜなら日々特に起こってないから。今は風邪を引いていて今週は友だちのうちで映画会をやる予定だったのだけど、たぶんなくなる。具体的に言うと明日になって風邪が治っていないといけない。望み薄だ。風邪、おれを導いてくれてありがとう、引導を渡すよ。
おれは連絡魔なので返信が早い。いいことだと思って生きてきたけど、連絡が早くてもいいことってあんまなかったような気がする。あと通話が大好きで友だちとよく通話する。こっちはけっこういいことある。でも通話をかけるときのどっちがどっちにかけるんだい?のタイミングがいまだにつかめない。よく同時にかけて失敗する。かけたかけないは相撲で決めろ。
いしいひさいちの『花の雨が降る ROCA エピソード集』を買って読んだ。この漫画は『ROCA』の補遺的な漫画で、『ROCA』は大変な傑作なのでみんな読んだほうがいい。『花の雨が降る』は本編では描き切れなかった小さなエピソードがいくつもあり、本編を補うかたちで話が進んでいくのだが最後には度肝を抜かれた。あとがきにファド(という音楽を志しているのがロカちゃん)の名盤を一枚挙げていたので聴いてみたらすごくよかった。初ファド大当たり。
本があんまり読めていない。読む気にならなくてだらだらとXを見てしまう。これはよくない。年始にハマった浦安鉄筋家族熱は5周読んだら落ち着いてしまった。でも『詩歌探偵フラヌール』は読んだ。とても面白かったので二周目をおかわりしたい。メリとジュンがかわいすぎてもう一冊出してほしい。シリーズ化希望。
たくさんの的の原稿を書いた。あんまり言うと読んでくださる方にバイアスがかかるので言わないけど、4か月間同じ小説を繰り返し摂取して生まれた小説です。精読とはとても言えないけれど、ひとつの小説に向き合うのはいいことだと思った。
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こちらがたくさんの的ol.13の表紙です。おなしさんが描いてくれました。木漏れ日が素敵ですね、謎の生き物もリラックスしている。テーマは「穴」です。毎回わたしはテーマ決めの際にうんうん、そうだね、じゃあこれでいきましょうと肯定しているけど、いつも書く段階になってあっちの方が書きやすかったと後悔している。そんなことはどうでもよくて、たくさんの的ol.13は2月23日(日曜日)から1週間限定で発刊されます。セブンイレブンのネットプリントかpixivのboothで販売いたします。福西想人さんの華麗な編集、組版や二国思想先生の美しく鋭利な詩、おなし先生のキュートでチルな漫画が手軽に読めるのはたくさんの的だけですよ!買った買った!買った買わないは相撲で決めろ。