意味ネットワーク
意味ネットワークとは世の中の概念(事物)とそれらの間の関係をネットワーク(ラベル付き有向グラフ)によって表現する知識表現である。
ラベル付き有向グラフ
矢印の部分に関係(ラベル)を入れれば良い。
(1)is-a 関係
鳩→鳥類(is-a)
鳩 is-a 鳥類(鳩は鳥類である)
(2)has-a 関係
鳩→羽(has-a)
鳩 has-a 羽(鳩は羽を持っている)
(3)属性
鳩→灰色(color)
鳩の色は灰色。
(4)subclass-of
鳩→鳥類(subclass-of)
鳩 subclass-of 鳥類(鳥類は鳩を包含する)
(4)instance-of
鳩A→鳩(instance-of)
鳩A instance-of 鳩(鳩Aは鳩の実体である)
*上下関係のみで構成されたネットワークは「概念階層構造」を表し、下位の概念は上位の概念の性質を継承する。
意味ネットワークによる推論
(1)直接照合における推論
意味ネットワークのノードとリンクを辿り、必要な情報を推論する。
例:鳩の色は?
→鳩のノードから出ている「color」リンクの先のノードを参照
(2)推移律を用いた推論
例:鳩は鳥類?
→鳩からis-a関係を辿り、鳥類にたどり着けばYes
(3)継承を用いた推論
例:鳩は羽を持つか?
→鳩より上位の概念である「鳥類」のhas-a関係のリンクに「羽」があれ
ばYes
(4)関節照合による推論
意味ネットワークによってルールを記述しておき、意味ネットワーク上でルールベースの推論を行う。
例:IF AがBにCを贈与する
THEN BはCを持っている