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A判定を裏切り、D判定を覆した本試験の現実〜答練は安心材料に足るか〜
今でも、論文式試験の開示偏差値と順位を見るとゾワゾワする。
得点源の柱に掲げた会計学、その科目別順位は1200番代。
よく受かったよなオレ、正直今だからそう思う。トホホ・・。
とは言っても、練習の答練や模擬試験の成績が芳しくなかったわけではない。
特に短答式試験前なんて、順位一桁を取ったこともあるしA判定が多かった。
この世をば 我がよとぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば
令和の藤原道長すやき、と言わんばかりの天狗だった。
現実的な話、誰しも苦手科目はあると思う。
令和の藤原道長でも短答式試験前の監査論は、いつも50点。
論文式試験は、企業法が大体いつもC判定。
一方で得意な科目もある。
短答式試験では、財務会計論と管理会計論が8割、順位は一桁であることが多かった。
論文式試験でも会計学はA判定。殊に第5問で一桁順位をとることもあった。
そして迎えた本試験。
短答式試験、ひたすら苦しんだ監査論で95点。
論文式試験、ひたすら天狗だった会計学で偏差47(ボーダーラインは52)。
同じく論文式試験、ひたすら無だった企業法で偏差62。
今日はこの乖離について、ひたすら言い訳をかましつつも、考え抜いたつもりのすやき的考察で、言い訳を説き伏せてしまおう。
その前に。答練を受けない人は絶対に受からない話。
僕は今から話すことについて、「予備校の答練が当てにならない」ことは論じない。なぜなら僕自身が、答練至上主義だったから。
絶対に答練はオンタイムで受けるし、答練の前夜は緊張して睡眠が浅くなるほど、答練で良い点を狙うことが大事だと思って過ごしてきた。
まず話したいことは、一部の合格者には「答練は一度も受けなかった人がいること」だ。ほんの数%の合格者が該当する。
一番最初に言いたいのは、絶対に答練は受けた方がいいということ。
当たり前の理由をここで議論しすぎると、つまらないコンテンツになるのでこの辺にしておく。
何回も試験を受けて失敗する人ほど、
「答練は使い回しだから、同じ問題ばっかで意味ない」
「模擬試験だけ受ければ大丈夫だよ」
「答練と本試験は違うから指標にならない」
っていう。もう聞きすぎて耳にタコができたわ。
多浪の受験生には、試験を知った気になって初年度の受験生に偉そうにアドバイスする人がいる。
100%無視しよう。
それか、真っ向から、”違う”と言ってバトルしよう。
僕はバトルして、先輩から口を聞いてもらえなくなったけど。
ただ、その多浪君のいうこと、全部が全部間違ってはいない。
使いまわしてる問題もあるだろうし、明らかに試験形態と異なる、トレンドを無視した問題も出題される。
大事なのはそこじゃなくて、
答練は、自分の相対的立ち位置をリアルタイムで更新するためにある
これだ。
答練を受けずに試験に突っ込むのは、現地民族のガイドと方位磁石を持たずに、夜のサハラ砂漠をさまようのと同じだ。
長くなりすぎちゃった。次に進もう。
若干異なる、答練の本質と本試験のリアル
最初の話に少し戻る。
僕は、答練至上主義だったから、答練の点数が全てだと思って、答練でいかにして高い順位と点数をとるかに、一人で熱狂していた。
結果として試験には滑り込みで合格したんだけど、答練の結果と本試験の結果は、なんでここまで異なったのだろうか。
それは、本試験が本質的に求めるチカラが、答練とは若干違うことにあるんじゃないか。
正直な話、さっきの多浪君の話じゃないけれど、答練で出そうな論点を事前に暗記して吐き出せば、答練でA判定が待ってることが多いのは事実。
本試験では必ず、”暗記してりゃできる論点”は出題される。
上位合格を目指すなら、その暗記論点で取りこぼさずに一言一句、テキストと全く同じことを記述すべきだろう。論ずれさえしなければ満点解答を狙えるから。
ただ本試験が答練と決定的に違うのは、
見たことのない初見の問題の比重が、答練よりも相対的に多い
ことだろう。
その時、知っている既存の知識を援用して未知の問題にアプローチを仕掛けるのだが、この体験は、答練ではなかなか経験できないのだ。
答練はどうしても、知識の吐き出しに終始しがち。
つまり、知識という道具を引き出しから取り出すことはするものの、その道具の使い方までは最後まで知ることがないのだ。
アウトプットの顔をしているように見えて、実はインプットであるのが答練の実像だ。
本試験の緊張を最小限まで抑えておく方法は存在する
試験前ギリギリになって、急に弱気になった、最後まで答練を受け続けなかた多浪君「よく聞け、この試験はな、簡単じゃねえんだ。オレは理不尽に毎年落ちてる、今回も不安は拭きれねえ」
そりゃお前、勉強リスタートしたの3ヶ月前だしな、、
不安なのはみんな同じ。
僕なんか、模試の前ですら不安で睡眠障害に陥ったほどだ。合格発表日前夜なんて、寝れたもんじゃない。
不安なのは、答練の成績が芳しくない、落ちたら彼女に振られる、落ちたらもう一年、、みんな何かしら抱えている。
僕は、落ちた時に周りに呆れられる表情をもう一度見なきゃいけないのかと思うと、死にたくなった。
偉そうに四桁合格者が言うなと思ったらスルーしてほしいんだけど、僕から言えることは一つ。
必ず答練を受けて、自分の立ち位置を知っておくこと
だ。
そして、答練で出題された初見の問題、これが本試験の雰囲気だということを認識することだ。そうすれば本番のリアルがイメージしやすくなる。
本試験では見たことのない問題が必ず出題される。僕らが不安に思う、試験中の事件というと、この初見に対応できず頭が真っ白になることだ。
この未、知の問題に挑むために知識という道具の使い方を考えるのが、本当の意味で答練を受ける意義だ。
僕がこのことに気づいたのは、本試験が終わってからだった。
得意の会計学の答練では、テキストの貼り付けで点数を稼ぎ、第5問の企業結合会計や連結会計では、本試験ほどに見慣れない論点が出てこなかったから楽にA判定をとっていた。
そのことで気が緩み、本試験中、
頭が回転しなくなってしまっていた。
要するに舐めていたのだ。結果、論ずれを連発。
当日に38.5度の熱があったことで、出来が悪かった理由にするなら、本当の意味でそれは言い訳だろう。
逆に言えば、普段の点数が悪かった科目たち。
こちらも見慣れない論点、解答が何通りも考えられる論点が出た。
そこで、
「あの時の答練はこういうアプローチだったな。今回もあのアプローチの援用じゃね?」
と、頭がフル回転。
結果、爆発的なブーストをかけることになった。
短答式試験にも論文式試験にも、共通するメッセージがあると思う。
それは、
暗記したものをしまっておくんじゃなくて、バンバン使ってくださいよ
ということだ。
監査法人は、暗記バカが欲しいのか、考えられる人間が欲しいのか。
論ずるまででもない。
しかし、僕を含めて、受験生の期間というのは、目の前の答練や成績に目が行ってしまい、一番大事なことを忘れてしまうのだ。
毎度のことながら僕の記事は拙く、しょぼいものだが、
僕が真実だと思っていることについて、今日は幾ばくかの熱を持って、訴えかけた、ということにしよう。
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