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SNSにおける「選択と集中」

経営学の用語に「選択と集中」という言葉がある。

選択と集中は、企業の競争戦略上、得意とする、あるいは、得意としたい事業分野を絞り込み、そこに経営資源を集中することを指します。

野村総合研究所(NRI)

経営において、選択と集中により、経営効率化が進むというわけである。

これは何も経営だけの特別なものでもなく、何事においても言える。例えば、家族で掃除をしていて、一人一人が分担して別の部屋を掃除するんじゃなく、みんなで同じ部屋を一斉に掃除することで却って早く掃除が終わることなんかにも言える。
もちろん、選択と集中はあくまで理論なので、そうしていれば必ず効率化するわけではないということに注意していただきたい。

最近思うのは、選択と集中は個人のSNSの使い方にも言えるのではないかということである。
SNSは専ら自分の発信したいことを発信することが一義としてあると思う。ただそれが受信してほしい人に受信されるかというのは別問題である。
これを効率的に進めていくのに選択と集中が必要である。
○○好きな人たち向けに、○○に関する投稿をしたとして、もし自分のタイムラインに、「今日のお昼何食べよう」だの「ねむい」だの、関係ない投稿が多かったら、せっかくした○○に関する投稿が埋もれてしまい、○○好きな人たちに届くことがなくなってしまう。○○好きな人たちは、自分のことを知りたいのではなく、○○についてが知りたいのである。

僕はSNSを、自分が発信したいことを発信しているだけのツールとして活用しているので、悲しいことにインプレッションは伸びない。
なぜなら、人は多面的であり、「○○が好き」というアイデンティティ一点で生きているのではなく、Aが好きでBも好き、そしてCも好きといった多様なパーツで構成されているし、日々考えていることもコロコロ変わる。
そうであるから、僕のありのままを曝け出し、それを反芻するためにSNSを利用している。
それでは当然受信者が望むものを受け取ることはできない。

もし、「俺のありのままを受け取れ!」とSNSで発信したいならば、アイデンティティごとにアカウントを作り、それぞれ別の内容を投稿することが一番効率的だろう。

僕のNOTEでは、このように自分の思考をまとめて投稿しているにすぎないので、一貫性というものが感じられない。なので、バズる可能性は極めて低い。しかし、それでも読んでくださる人がいるというところに、「選択と集中」とはかけ離れた良さがあると信じている。

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