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the pillows -何かを照らしたんだストロボのように-

今年は、レッチリ、結束バンドと、今までB'zのライブにしか行って来なかった僕が、B'z以外のライブにしか行かなかった初めての年となった。そしてその年の最後に相応しいthe pillowsのライブに参戦した。

the pillowsと僕の出会いは約15年前に遡る。同級生が当時ハマっていて、持ってるCDを全部貸してくれたので、iPodに取り込んで通学の時間に聴き込んでいた。あまりそれまでバンドというものを知らなかった僕にとってはサウンドが新鮮で、日常的に聴くアーティストに名を連ねた。

ペニーレーン24というハコは案外演者と観客の距離が近く、間近でthe pillowsを観ることができた。

「Funny bunnyなんかやんねえぞ!」と高らかに宣言する山中さわお。どうやらマイナー曲で固めたライブらしい。だが僕にはそれは関係ない。ずっと通しで聴いてきたから、メジャー曲だろうがマイナー曲だろうが僕には等価だった。そのおかげでほとんどの曲は曲名までは出ないものの聴いたことのある曲ばかりで、心地よい興奮に終始包まれた。

生の山中さわおは、映像で観たときよりも老けていたし、サングラスのイメージが強かったから別人のようにも感じたが、雰囲気や精神性は僕の知ってる山中さわおで、あいかわらず「イタいおっさん」を体現していた。

当のthe pillowsは35周年ということで、35年もイタいおっさんを続けているという継続性がカッコよく映った。売れたかと言われれば微妙な35年のキャリアだがそれでも多くのフォロワーを抱え、ずっと同じ音楽スタイルを続けてきた。愛を語ったり、人生を諭したりだってする。これからもthe pillowsは僕の中でストロボのように輝き続けるのだろう。

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