壊れたのは俺か?下駄箱か?
どうも、ハチミツ太郎です。名前からして「甘いもの大好き」なことはバレバレかもしれないけど、今回はその「甘い話」じゃなくて、会社でやらかした苦い経験を語らせてくれ。
その日も、特に何があったわけじゃない。普通に出勤して、普通に仕事をしていたんだけど、昼休みが終わった頃にやらかした。そう、下駄箱事件の始まりだ。
昼休み、デスクに戻る前にちょっと疲れてたから、会社の下駄箱に寄りかかってみたんだ。まあ、ほんの少し体重をかけただけ。大したことない、そう思ってた。ところが、次の瞬間――
バキバキバキッ!
うん、予想外だよね。あれ、何が起きたんだ?と一瞬思ったけど、見ればわかる。下駄箱の一部が派手に壊れたんだ。しかも、ちょっとやそっとじゃない。ガッツリと。
「マジかよ……」
もう、焦りが半端ない。これ、下駄箱直すのにいくらかかるんだ?弁償?それとも首?頭の中をぐるぐるといろんな考えが巡る。
だけど、こういう時って冷静になれないもんだよね。とっさに、俺は土下座して、でっかい声で謝ってたんだ。
「本当にすみません!申し訳ございません!」
デカい声で謝るのはいいんだけど、どうもタイミングが悪かった。というのも、たまたま取引先の偉い人が来ていたらしい。それを知らずに、俺は全力で頭を下げて謝罪中。しかも、俺の声が大きすぎて、周りの先輩方が心配して寄ってきたんだ。
「おい、太郎、大丈夫か?取引先と何かやらかしたのか?」
そう、みんな俺が大事な取引先とのトラブルでも起こしたんじゃないかと勘違いして、心配してくれてる。さらに、俺が土下座してるもんだから、その雰囲気は最高潮に。もう、会社全体が緊迫ムードだ。
でもさ、実際はただの下駄箱が壊れただけ。俺が下駄箱に寄りかかって、壊しただけなんだよ。
「いや、違います。下駄箱を…壊してしまいました…」
そう言った途端に、ピリついてた空気が一気に緩んで、周りのみんなが爆笑。
「おい、下駄箱かよ!お前、どんだけ疲れてんだよ!」
「さすがハチミツ太郎、力強いなぁ~」
「次は机か?食いすぎたんじゃないか?」
もう、みんな俺のことをいじるいじる。笑いが止まらない様子。俺もさ、何だかんだで笑っちゃって、その場は大団円だった。
でもさ、後々になって考えると、やっぱりちょっと怖いんだよね。下駄箱壊して大笑いで済んだけど、次は何を壊すんだろうって。先輩からも「次は机か?食いすぎるとまたやるぞ!」って笑われながら言われたけど、案外マジな話かもしれない。
俺、甘いもの好きだからさ、ついつい食べ過ぎるんだよね。特にハチミツなんかは、一気にボトル半分くらいイケる。っていうのは、さすがに、言いすぎかな。でも、まあ、いつも持ち歩いているし、直飲みもする。だから、「ハチミツ太郎」なんて名前も使ってるんだけど、食べ過ぎたらやっぱり力がつきすぎるのかな。
まぁ、そんな感じで今も無事に働いてるんだけど、あの日の下駄箱事件は、会社での伝説になってるみたいだ。「お前、また壊すなよ」とか「次はどこだ?」って未だに言われる。
でもさ、実は俺、密かに思ってるんだ。下駄箱、あれ多分もともと脆かったんじゃないかって。俺のせいじゃなくて、下駄箱が壊れやすかったんだよ。きっとそうだ、そういうことにしておこう。ミステリアスにね。