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【訪問リハビリあるある】完璧主義な利用者さんに対するリハビリの進め方!

訪問リハビリでは、生活の様々な動作で困難が生じた利用者さんに対してリハビリを提供していきます。

そのリハビリでは、困難になった生活動作へ挑戦することが大事な取り組みになります。

しかし、利用者さんの中には、高い目標を持ってしまう、利用者さん自身が考えた体力や筋力、体調などの準備をすべて整えようとする、自分に厳しい評価をしてしまうなど、完璧主義な方がいます。

完璧主義な利用者さんに対するリハビリでは、セラピストの考えや提案に共感してもらえず、何となく利用者さんの言うとおりにリハビリが進めてしまい、困った経験はないでしょうか?

今回は、完璧主義な利用者さんに対するリハビリの進め方について紹介します!!

完璧主義な利用者さんの特徴を捉えることができれば、利用者さんの言いなりのリハビリから脱却できると思います!


完璧主義になってしまう理由

訪問リハビリの利用者さんが完璧主義者になってしまう理由は、ずばり”不安”になります。

不安が強いと、感情を司る偏桃体が過活動となり、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌してしまい、判断力が低下するため、自分への評価が厳しくなったり、高すぎる目標を設定してしまいます。

また、不安が強い利用者さんは、細かいことが気になってしまい、様々なことに軽く手をつけては止めることを繰り返すため、計画的、もしくは他人に合わせた行動が取れなくなります。

完璧主義=努力家、真面目と捉えることができますが、不安で挑戦することを先延ばしにしているとも捉えられます。

努力の方向を間違えないためにも、セラピストと利用者さんでリハビリを協同していくことが望ましいと思います。


完璧主義な利用者さんの特徴

完璧主義な利用者さんは不安が強いと考えられます。

それでは、なぜ、不安が強くなるのでしょうか?

不安が強くなる理由=完璧主義な利用者さんの特徴になります。

以下で3つ紹介します。

1.本音を語れない

完璧主義な利用者さんは、身近な人に対しても自分自身の本音=心配事、弱音、懸念などを語れない傾向があります。

人間は、本音を話さないで建前だけで生きているとストレスが溜まります。

上項で述べたように、ストレスが溜まることで脳の判断力が落ちると完璧主義になってしまいます。

2.不活発な生活

完璧主義な利用者さんは、家でダラダラと過ごしている時間が長い傾向があります。

不活発な生活を送っているだけでも、人間はストレスが溜まってしまいます。

例えば、休日に活動的に過ごす場合と家でゴロゴロと過ごした場合、活動的に過ごした場合の方が疲れが取れ、翌週の仕事のやる気も高くなるという研究があります。

訪問リハビリの利用者さんの多くは、65歳以上で仕事を終え、自宅で過ごされている時間が長い方が多いです。

それに加えて、体調や障害により、生活に困難が生じたとなると、不活発な生活に拍車がかかり、今まで以上の強いストレスを受けている可能性が考えられます。


3.不良姿勢

完璧主義な利用者さんは、前かがみ、反り腰などの不良姿勢である傾向があります。

不良姿勢になると、自信がなくなることで不安が高まると言われています。

不良姿勢は立っている時間に比べ、座っている時間が長くなることが大きな要因として考えられます。


完璧主義な利用者さんに対するリハビリの進め方

完璧主義な利用者さんに対するリハビリの進め方は、上記の3つの特徴に対してアプローチしていくことになります。

まずは、傾聴のテクニックを使い、利用者さんの本音を聞いていきましょう。

傾聴のテクニックについては以下を参照してください。

次に、利用者さんが適度に疲れる程度の運動、姿勢改善のためのリハビリを行い、利用者さんに対して優しい言葉をかけていきます。

この優しい言葉=褒め言葉では、「さすがですね」、「やればできますね」、「すごいですね」のような極端かつ、利用者さんの能力について声かけするのではなく、「立ち座り〇〇回、安定してできていました。ご苦労様です。」のように利用者さんをセラピスト視点で高く評価しているポイントを声かけすることをおススメします!


まとめ

今回は、完璧主義な利用者さんに対するリハビリの進め方について紹介しました。

完璧主義な利用者さんは、セラピストの考えや提案に共感してくれない利用者さんと決めつけてしまい、利用者さんの言った通り、利用者さんペースでリハビリを進めてしまうと目標達成が遠のいてしまいます。

完璧主義な利用者さんは、実は‘不安‘が強くて挑戦できなくなっている利用者さんになります。

不安になる理由=完璧主義な利用者さんの特徴は、1.本音を語れない 2.不活発な生活 3.不良姿勢の3つが考えられます。

セラピストは利用者さんの話を傾聴し、リハビリの時間だけでも活動的に運動したり、姿勢改善のリハビリに取り組んでもらい、少しずつ不安が軽減できるようにしてみましょう。

不安が軽減する=ストレスが発散されると、自分自身への適正な判断が可能になり、リハビリで様々な困難に挑戦できると思います!

是非、試してみてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それでは、また来週~


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