【効果的な訪問リハビリ】デイサービス利用を拒否する利用者さんとの関わり方のポイント!
介護保険を利用した居宅サービスには、通所系と訪問系があります。
通所系とは、食事や入浴など日常生活の世話、リハビリ(運動)、他者交流を行うデイサービスやデイケアがあります。
通所系サービスの強みは、機械での入浴ケアやマシーントレーニングができること、他者交流が図れることになります。
訪問系とは、自宅に看護師やヘルパー、セラピストが訪問し、日常生活の世話や医療ケア、リハビリ(運動)を行う訪問看護、訪問介護、訪問リハビリがあります。
訪問系サービスの強みは、利用者さんのペース、自宅環境に合わせたケアやリハビリができることになります。
私は、上記のサービスの1つである”訪問リハビリ”の仕事をしていますが、利用者さんの中には、デイサービスなどの通所系サービスを拒否し、しぶしぶ訪問リハビリを受けている方がいます。
このデイサービスを拒否する利用者さんを担当した際に、「プライドが高くて怖い人なのかな。。。」「他人と関わりたくない人なのかな。。。」などと関わりに不安を感じたことはありませんか?
今回は、デイサービス利用を拒否する利用者さんとの関わり方のポイントについて紹介します!
デイサービス利用を拒否する利用者さんのタイプ
デイサービス利用を拒否する利用者さんのタイプは、下記の2つに分けられます。
上記のタイプ①の後天性で拒否する利用者さんであれば、以下の記事に紹介しているように、主体的にリハビリを進める関わりが有効になると思います!
しかし、タイプ②の先天性で拒否する利用者さんの場合には、上記のような主体的なリハビリを進めようとしても、会話が弾まず、リハビリが上手くいかない可能性があります。
そこで、先天性で拒否する利用者さんの特徴について、以下に紹介します。
デイサービス利用を拒否する利用者さんの特徴(先天性)
デイサービス利用を拒否する利用者さんの中には、先天的に集団活動や大勢の人と関わることが苦手な方がいます。
このような利用者さんには以下のような特徴があると考えられます。
上記のような特徴を利用者さんやその家族から聴取できた場合には、利用者さんから意見を求めれば求めるほどプレッシャーとなり、うまくリハビリが進められないことがあります。
特徴を考慮した関わり方について以下で紹介します!
デイサービス利用を拒否する利用者さんの関わり方のポイント
先天的に集団活動や大勢の人と関わることが苦手な利用者さんは、セラピストと親しく会話できるようになるまで、やや時間がかかる傾向があります。
利用者さんのリアクションが薄くてもセラピストは自暴自棄ならず、以下のポイントを押さえて関わってみましょう!
先天的に集団活動や大勢の人と関わることが苦手な利用者さんは、”失敗を気にしすぎてしまう”、”行動に移すまでに時間がかかる”、”行動を始めても終えるのに時間がかかる”などの短所に見える部分があります。
しかし、この短所は、素晴らしい長所にもなります。
例えば、”家族に心配されないように、提案されたリハビリを積極的に取り組む”、”リハビリで習った運動や体の使い方などの再現性が高い”、”自主的にリハビリ以外の時間で運動する傾向がある”などがあります。
つまり、セラピストが関わっていない時間により集中して努力できる利用者さんと言えるかもしれません。
そのため、まずは上記のポイントを押さえてリハビリを進め、成功体験での喜びを分かち合い、徐々に親しく会話できるようになったら、利用者さん主体でリハビリを進められるように関わりを変えていきましょう!
まとめ
今回は、デイサービス利用を拒否する利用者さんとの関わり方のポイントについて紹介しました。
デイサービス利用を拒否する利用者さんは、「身体的・精神的な不調から外出や他者との関わりに自信がなくなっているタイプ=後天性」、「介護保険サービス利用前より他者との関りが苦手なタイプ=先天性」の2つのタイプがいます。
後天性タイプの場合は、利用者さん主体でのリハビリを進めることが有効になりますが、先天性タイプの場合は、利用者さん主体でリハビリを進めようとしてもうまくいかないと思います。
その理由は、大きく2つあります。
そこで、リハビリで関わる時には、セラピスト主導でリハビリの道筋を決め、運動のメリットとデメリットを丁寧に説明しながらリハビリを進めていくことをおススメします。
また、リハビリで行う運動や課題は、成功体験を感じられる難易度に設定しておくことも有効になります。
是非、試してみてください!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。