【効果的な訪問リハビリ】先延ばしする利用者さんが挑戦しやすいマインドになる運動!
訪問リハビリの利用者さんの中には、上記のように困難である生活動作や歩行が見守り~軽介助でできるタイミングになっても、その挑戦を先延ばしにしてしまう方がいます。
毎回、毎回、「〇〇やってみませんか?」のように誘うことに気まずさを感じているセラピストが多いのではないでしょうか?
また、このような利用者さんとのリハビリでは、自宅でできる運動療法の限界を感じ、悶々としてしまうと思います。
以前の記事で、挑戦を先延ばしにしてしまう利用者さん=完璧主義と捉えて対応するポイントについて紹介しました。
今回は、先延ばしする利用者さんが挑戦しやすいマインドになるために効果的な運動について、紹介します!
先延ばしする利用者さんの課題
先延ばしする利用者さんは、現状を受け入れ、小さな挑戦を繰り返していくことが大事になります。
例えば、歩行距離の延長を図りたい利用者さんであれば、屋外歩行に挑戦することが望ましいですが、小さな挑戦として自宅の庭に出る、マンションの外廊下を歩くなどが考えられます。
しかし、この小さな挑戦すら断られてしまうことが多いと思います。
先延ばしする利用者さんの課題は、何かを始める時のエネルギー、やるべきことへの集中=意志力が極端に低くなっていることになります。
そのため、先延ばしする利用者さんが挑戦しやすいマインドになるために効果的な運動とは、意志力を高める運動となります。
意志力を高める運動
意志力を司るのは、脳の前頭葉にある前頭前野が中心であり、本能を抑制する力や前頭葉の体力=意志力とも言われています。
そのため、意志力を高める運動では、前頭前野に刺激を与えてあげることがポイントになります。
ポイントは、2つあります!
①リズム運動
②マンネリ化させない
①リズム運動
リズム運動とは、セラピストと一緒に声を出しながら行ったり、音楽に合わせて行う体操、筋力トレーニングのような利用者さんが自動で行う運動を指します。
ハンドリングでの関節運動、感覚に注意しながら行う荷重練習、手順に注意しながら行う動作練習などは含まれません。
リズム運動では、セロトニンが増える効果により、直接的に前頭前野の働きを高めることができます。
また、抑うつや不安などのネガティブな気分が改善するため、挑戦しやすいマインドになるとも考えらます。
抑うつや不安などは、慢性痛との関連も報告されているので、リズム運動は鎮痛効果も期待できます。
②マンネリ化させない
前頭前野に刺激を与えるためには、リズム運動が効果的ですが、毎回、毎回、同じ運動を行ってしまうと、活性化の度合いが低くなってしまいます。
そこで、運動をマンネリ化させないことが大事になります。
このマンネリ化させないためには、回数、負荷、時間を変化させる必要があります。
例えば、左右交互に前方ステッピングを100回行う場合。
はじめの内は、利用者さんのペースで100回行ってもらい、セラピストは100回終えるまでの時間を計測しておきます。
そして、100回のステッピングに慣れてきたら、時間制限を設けて行います。
この時間は、利用者さんのペースよりも遅いパターン、速いパターンでやることをおススメします。
更に慣れてきたら、台の上にステッピングする、ステップ長の大きくするなど負荷を増やしてみたり、回数を増やすなどの工夫をしていくことで、ドンドン意志力が高まります。
私の経験では、やや疲れる程度のリズム運動ができるようになった利用者さんは、挑戦を先延ばしすることはありません(笑)。
まとめ
今回は、先延ばしする利用者さんが挑戦しやすいマインドになるために効果的な運動について、紹介しました。
先延ばしする利用者さんは、前頭葉の体力が落ちてしまい、何かを始める時のエネルギー、やるべきことへの集中=意志力が極端に低くなっていると考えられます。
そこで、前頭葉を鍛える運動として効果的なのは、「リズム運動」になります。
このリズム運動では、利用者さん自身が体を動かし、マンネリ化させないために運動の回数や時間、負荷をセラピストが調整していきましょう!
やや疲れる程度のリズム運動をこなせるようになった利用者さんは、先延ばしすることなく、やるべきことに挑戦、集中できるようになると思います!
是非、やってみてください!!!
最後まで、読んで頂き、ありがとうございました。
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