建物は単純、らしい
5/10 日記
わたしは、建築の仕事をしている
「建物は、単純ですよ」って超ベテランおじいちゃん上司の方に言われた
GWに、ヘザウィック・スタジオ展を鑑賞したばかりのわたしにとっては、安心感ありすぎる言葉だった
建築学生を経験して、今まで、『すごすぎる建築』の数々を見た
そのたびに思うことは、わたしは何の為に建築をしているのか…ということ
ヘザウィックのベッセルや、種の聖殿も、わたしが学生の頃課題で制作したベーグル屋さんやハンドメイドアクセサリーとカフェを一緒に経営している施設も、同じ建築であることが、ありえないくらい違う建築だから
比較をすることが野暮なのは分かっているけど、
わたしが努力してヘザウィックになれるとかなれないとか、
比較しても意味がないとかそういう話ではなくて、
わたしは、『すごすぎる建築』を知ったり見たりすると、こんなものがあるのか!すごい!って感動しても、それ以上に、いつも絶望に近いものも感じてしまう
でも、まあ、冷静に考えたら、私がやっていることは基礎で、ヘザウィックがやっていることが応用なんだ 基礎がなっていない奴がいきなり大技をかませないしな
だけど、そうだとしたら、わたしは一生基礎人生で、応用に発展することなく死んでいくと思う
だから、結局絶望してしまうルートだ
ちなみに、ヘザウィック・スタジオ展は本当にすごかった
鑑賞直後のわたしの感想は「建築、できないことないじゃん」だった
高度なグラフィックゲームの世界かと思った
とにかく、すごかった
冒頭に戻って、明日は、ベテランおじいちゃん上司のお手伝いで現場に行く
聞いた話によると、現場は古い建物で、既に作業は進んでいるらしい
わたしは、墨出しという作業のお手伝いをしにいく
建物は単純だから、天井や壁がどう建っているのか、よく見てみたらいい、と言われた
単純だと思っていいならば、気が楽だなーと思った おわり