がんとのお別れが寂しい
day-4
あんなに憎くて仕方なかったがん細胞。
いざ別れの時が近づいてくると、なぜか寂しくて仕方なくなる不思議。
がんサバイバーになって6年目。
がんの自分がいつの間にか当たり前になっていた。
同年代の人よりも苦労して、辛い治療を乗り越えて、病気と共に生きてきたこの6年が突然愛おしくてたまらなくなった。
あんなにがんを憎んだのになんでかなぁ。
どうして自分がこんな目にあわなきゃいけないんだろうって散々思って生きてきたのに。
現在進行形で抗がん剤治療を受けて私の骨髄をボロボロにしてるのに、念願のがんと無縁の生活に近づいているのに、なんでこんなに寂しいのかなぁ。
今の気持ちを残しておきたくてパソコンを引っ張り出して記事を書いてるけど、ずーっと号泣してる自分に引く。
がんサバイバーとして生きてきた自分が、心底愛おしくてたまらないよおー。
がんになってよかった。
がんにならなかったら感じることが出来なかった感情とか見えなかった景色とか、そういうものを経験できてよかった。
奇跡的に自然妊娠で子供も授かることができたし、私の身体はよく頑張ったよ。
身体だけじゃない、全部頑張ったよ。
たくさん辛いことを乗り越えてきたよ。
離婚して鬱になったときも、頑張って耐えてくれてありがとう。
抗がん剤にも逆境にも負けずに頑張ってきた自分の細胞が愛おしくて泣けるのかもしれない。
幸いなことに、まだ前処置で苦しい副作用は出てなくて、私の身体は頑張ってるなあーって実感しています。
そして、大嫌いだった両親にも感謝してます。
私のために、子供のために、一生懸命頑張ってくれてありがとう。
さみしいよーーー
29年間一緒に生きてきた私の細胞が全部生まれ変わるのがさみしいよーーー。
自分のことがあんなに嫌いだったのに。
嫌いな自分とさよならしたくて、何もかも生まれ変わりたくて移植を決心したのに。
嫌いな自分さえ、苦しかった辛かった過去さえ、今は愛おしいです。
がんになって、こんな感情を抱いたのは初めてです。
がんには心から感謝してます。
世間知らずの私にたくさんの学びを与えてくれてありがとう。
がんのおかげで、私も誰かのためになる仕事がしたいと思えるようになった。
人のためになることをしたいと思える人生を与えてくれてありがとう。
がんのおかげで、私の生きる理由が見つかりました。
早く元気になって、私のことを支えてくれた人たちに恩返しがしたいです。
そのために出来ることを日々コツコツとやっていこうとさらに強く思いました。
こう思わせてくれたのも私のがん細胞ちゃんだから、やっぱりさようならするのは寂しいね!
さよならするけどね!!!