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ばとんぱす。-松島晋也さん-

校庭で鬼ごっこをしていたら
教室から友達がたくさん出てきて、
いつのまにかすごい大人数の鬼ごっこが始まった。

図書室でお気に入りの本を読んでいたら
「何の本読んでるの?」と尋ねられ、
一緒にそのシリーズ作品を追うように読み始めた。

「楽しそう」な人の周りには「楽しくなりたい」人が集まる。
そして新しい「楽しそう」が生まれ、またそこに人が集まる。
そうやって少しづつ、でも確かにちゃんと繋がりが拡がっていく。

【楽しそうな人で溢れる社会をつくる】

私たちはこんなビジョンを掲げているけど、
ここ鹿児島には今でも「楽しそうな人」がいっぱい居て。
そんな人たちのことをもっともっと知りたい、知って欲しい。

でも私だけ話を聞くのはもったいないから
みなさんにも「楽しそう」のおすそわけ。

今回は出水繋がり。新屋さんから繋がれたバトンです。

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松島晋也さん

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PROFILE

鹿児島県出水市出身。
出水自動車教習所の専務取締役でインストラクターも務める。
毎年1回開催される『DRIVE SUNDAY』の主催者。


HISTORY

出水高校卒業後、地元を出て建築の勉強を始める。
大学在学中にインテリアや都市計画について学ぶ。
福岡のデザイン事務所でオフィスの設計を手掛ける。
30歳で家業を継ぐために出水に戻る。


プロローグ

_どうしてデザインのお仕事を?

高校の時からなりたいものは建築家と決めていたんだそう。幼いころから部屋の模様替えが好きで「小学生DIY」をよくしていたとか。昔見たテレビ番組の「一番でっかいキャンパスに絵をかけるのは建築家だ。」という言葉が胸にずどんと刺さったのがきっかけと教えてくれた。

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(△これまで手掛けた作品を紹介してくださいました。松島さんのデザインスタジオのサイトはこちら。)

_『DRIVE SUNDAY』を始めたきっかけは?

数ある自動車学校の中でも何か面白いことを始めたいと思って周囲に相談したんだそう。人生で一度しか来ない、免許を取ったらもう来る機会のない自動車学校にまた来れる、また18歳未満の子どもでも遊びに来れるような場所になることを目指しているんだそう。

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(△『DRIVE SUNDAY』のチラシがこちら。)


以下、

聞き手:おうみ(お)

話し手:松島さん(ま)

とする。



Q1_楽しいと思うこと。

お:早速ですが、松島さんにとって一番楽しいと思うことは何ですか?

ま:楽しいなと思うのは、新しく革新的なものと出会うことと、古くて歴史あるものと出会うこと。この二つが楽しいですね。

お:へえ~。正反対のように思えますが?

ま:うん、そうですね。例えば、今回インタビューのお話を面白いなと思って引き受けたのも、これまで接点がなかった人に会うとか、全然違うビジネスと出会える可能性があるのと思ったから。そういうのって楽しいじゃないですか、そう思いません?

お:はい、とても共感です。

ま:あと出水市には武家屋敷があるんですけど、自分の街なのに知らないことっていっぱいあるんですよ。日本人ってそんな人多いんです。でも自分の家のルーツとか街の歴史を知ったら「うちって結構いい家だったんだ。」とか思えて面白いですよね。もっと知りたいって思います。

お:なるほどなるほど。

ま:古い歴史あるものとの出会いなはずなんだけど、自分にとっては新しいというか。

お:そうですね、それは面白い!

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(△すごく気さくにお話ししてくださいました。)


Q2_楽しく生きるためのmyルール。

お:では、松島さんが楽しく生きるためのmyルールとは何ですか?

m:それね、迷ったんだけど、まずは大きな声で喋る、大きな声で笑うということを心がけてます。

お:それはどうしてですか?

ま:覚えてもらうため。次に会うためには覚えててもらわないとね。これは以前勤めていた設計事務所の時に思ったんですけど、何千万ってお金をかけるオフィスの工事を20代の若造に任せるのって結構勇気いると思うんですよ。どうやったら安心感を持ってもらえるかなって考えて。でも絶対ミスは大なり小なりすると思うんですよ。そういう時にしっかり謝って許してもらえる関係性を作るためには、「僕は嘘をつきません。」ってアピールしておきたい。だから大きい声で話したり笑ったりしているのかもしれませんね。

お:やっぱり関係性作りが大切ということですね。勉強になります!

ま:結局何でもそこですもんね。もうひとつ、盛り上げないっていうのもありますね。盛り上がると盛り下がってしまうと思うんですよ。ブームにしたくないんです。

お:うんうん、よくわかる気がします。

ま:文化を作りたいというか。サスティナブル、持続性を大事にしたいんですよ。急がなくていいような気がしてて、スタンダードが少しずつ上がっていくといいなと思うんです。

お:底上げといった感じですか?

ま:うん、そうですね。楽しいというキーワードで言うなら、楽しいことが1日1個ある状態を続けていたら2個に増えてたみたいな。例えば、街に美味しい定食屋さんが増えたとか。それってどこかで誰かが頑張って起業してるってことじゃないですか。すごい努力ですよ。

お:その通りですね。私もそんな風になりたいです!

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(△myルールについて力強く語ってくれました。)


Q3_大切にしていること。

お:松島さんが大切にしていることを教えてください。

ま:家族との時間ですね。息子と娘がいるんですけど、10月にはもうひとり生まれる予定で、今は夜に呑みに行くとかしないです、すごく付き合い悪い人間になってますね(笑)特に娘とかちっちゃい頃しか寄ってこないんですよ、きっと。だから求められるうちは一緒にいて、自分の遊びは子どもたちが離れていってしまってからでもいいかなと思ってます。

お:へぇ~!素敵ですね!

ま:家族との時間から教えられることもあります。子育て世代のことが分かる。デザインの仕事とかでも、求められているものが分かってくる。20代の頃には見えてなかったですね。

お:お仕事にも生かされているんですね。

ま:あとは謙虚でいること。なかなかね、難しいと思うんですよ。表面だけなら簡単なんですけどね。心から謙虚でいる、常に心から学ぶ姿勢でいるのは難しい。でも自分の尊敬する人はみんな謙虚なので、自分もそうありたいなと思います。まあ笑顔でいることも大切ですね。

お:やっぱり笑顔は大切ですか。

ま:若い人達って、お金という対価とは別に「楽しい」という対価を得たい世代だと思うんですよ。生活大事だし、お金が大事だということも分かっているんだけど、それだけじゃつまらないというか。僕もそうなんですよ。人の原動力って結局そこだと思うんです。楽しいと思うことをしているときって徹夜でも辛くないというか。そういう連鎖って笑顔からしか生まれないんじゃないかなって。これまでも自分が楽しいと思っていたら周りに楽しいことが集まってきたし。

お:なるほど。はたおりの目指すものそのものですね!

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(△今回はかのぱいも同行してくれました!)


Q4_夢のこと。

お:では最後に、松島さんの今後の夢は何でしょう。

ま:んー、もっと自動車教習所を人の寄り付きやすい場所にしたいなと思いますね。カフェとか作ってみたいし。きっとみなさん「ただ免許を取る場所」って思ってるじゃないですか、それを変えたいですね。僕は本気で交通事故の死亡者数をゼロにしたいんですよ。ちなみに去年の死亡者数知ってます?

お:知らないですね、想像もつきません…。

ま:そうですよね、知らないじゃないですか。まあ平成30年度の死亡者数は3532人なんですけど。ドクターヘリが飛ぶようになったり、車にブレーキをアシストする機能が付いたり、いろんな分野の人が頑張って3000人にまで減ったんです。最近は高齢者ドライバーの事故も多いし、特に鹿児島は車移動が必須な部分が多いから結構死活問題なんですよね。そこの解決に向けても取り組んでいきたい。死亡者をゼロにするためには免許を取るだけじゃ足らないんですよ。だって教習所で教わったことをしっかりやっている人なんてほとんどいないじゃないですか。

お:ゔっ、耳が痛い、、、

ま:それはどうしてなのか、どうしたら変えられるのか考え続けたいですね。確認の仕方がかっこ悪いのが問題ならかっこいい方法を考えます!

お:それ考えるの楽しそうですね(笑)素敵なお話、ありがとうございました!

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(△教習所のサイトかっこいいので要チェックです!)


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あとがき

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(△出水自動車教習所の玄関先でドライブポーズ。)

自分で競技を作っちゃうのも面白いよ。

建築やデザインの仕事から自動車教習所という全く違う仕事を始めた松島さん。「デザインの仕事もしているインストラクター」は自分が初めてだということに気づき、一番になれたことが嬉しかったという。

楽しいと感じることは人それぞれであるとしても、自分で日々の中から生み出すことをしている人はどのくらいいるでしょうか。与えられるものだけでなく、自分で楽しいことをどんどん引き寄せていく、創り出していく。そんな行動の力強さが松島さんの魅力だなと深く納得できたインタビューでした。


書いたひと:てらだおうみ

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