MAIZURU RED BRICK ハッカソン開催レポート
3月9日〜10日の2日間、第1回「MAIZURU RED BRICK ハッカソン」が開催され、波多野も本イベントを主催する「舞鶴にIT旋風を巻き起こす会」のメンバー&メンターとして参加しましたので、その様子をレポートしたいと思います。
実は過去に舞鶴でハッカソンが開催された事は無いらしく、どうやら今回の「MAIZURU RED BRICK ハッカソン」が記念すべき舞鶴史上初めてのハッカソン。
※ちなみに「ハッカソン」というのは特定のテーマを解決するためにプログラマーやデザイナー等がチームを組んで、2日〜3日程度の短い時間で解決方法を考案してその成果を競うイベントです。
まずは本企画を中心になって進めてくれた作間さん(Coworkation Village MAIZURU管理人にして、最新の舞鶴の魅力を最も知る男)から本イベントの説明と、舞鶴の地域課題についての紹介をいただいてイベントが始まります。
さくらインターネット田中社長から応援演説
そして本編開始の前には、舞鶴に縁のあるインターネットサービス事業者である、さくらインターネットの田中社長からの応援演説が!
今回のハッカソンは舞鶴工業高等専門学校様にご協力いただいて、多くの学生さんに参加頂いた事もあり、お忙しい中、舞鶴高専出身の田中社長にご足労いただいての応援演説が実現しました。
応援演説の前には学生の皆さんと田中社長でちょっとした懇親の機会も。
田中社長が在学中に起業したエピソードに目を輝かせ、次々に質問する姿を見ていると、こちらもなんだかニコニコが止まりません。
もうこれだけでも「やってよかった!」と思うスタッフ達。
でもまだまだこれからが本番です。
アイデア出し
今回のハッカソンは舞鶴高専から学生が11名、一般枠8名の合計19名にご参加いただきました。
アイデア記入用の用紙が配られ、各々が舞鶴を良くするためのアイデアを記入して、それを全員に公開します。
参加者はそのアイデアをチェックして、気に入ったアイデアに「づるいいね舞鶴!」シールをペタッと貼り付け。
より多くの「づるいいね!」が集まった人のアイデアが採用され、そこにメンバーが集まってチームを作り、アイデアを形にしていく、という流れです。
チームビルディングとディスカッション
チームも決まり、アイデアを形にするためのディスカッションがスタートです。各チー厶がそれぞれのやり方でアイデアの具体化を進めていきます。
このチームは付箋を使ってアイデア出し。
こちらのチームは早々にでっかいモニターのあるデスクを確保してディスカッション。便利な設備を押さえるのもチーム戦を有利に進める大切な要素です。
活発な意見を交わしながらグイグイ進んでいくチーム。こちらの皆さんはかなり早い段階から、技術面についての会話もなされている様子。強そう。
学生が唯一ゼロになったチームベテラン。トークの端々から豊富な経験が漂っています。ほとんど今日始めてあった人ばかりなのに、一瞬で馴染んでいるのもすごい。
そこからおおよそ3〜4時間作業を行って1日目は終了。その間に各チームアイデアを磨きあげて成果物と実装方針を定め、ある程度実装も進んできているようです。
ちなみに1日目のランチは「ごはんも食べられる魚屋さん」ことサカナテラスさんのお弁当。さすがはサカナテラスさん、揚げ物、煮物類は全部お魚でお刺し身付き、ご飯は丹後のばら寿司というボリューム満点のお弁当でした。やっぱり舞鶴のハッカソンはこうでなくっちゃな。
状況共有とフィードバック
初日のハッカソンの後は、宿泊会場に場所を移して各チームの状況共有とフィードバック、そして懇親会。
フィードバックでは参加したメンターや学生の皆さんから活発な意見が交わされ、早速フィードバックにどう対応するかについて、作戦会議を行っているチームもいます。どんなものが完成するのか。二日目が楽しみです。
二日目スタート
二日目スタート!昨日のフィードバックを受け、各チーム既に改善の方針をまとめたらしく、活発に構築が進んでいます。
各チームに一人づつメンター的な社会人がいるし、学生さんは次々とアイデアを出しているし「何かあったらいつでもフォローするよ!」の気持ちでスタンバイしていた5人のメンター陣もやることがあまり無く、みんなが活発に意見を出し合いながら作業しているのを見守るばかり。
という事で二日目のお昼は古民家の宿「宰嘉庵(さいかあん)」さんのお弁当。
お弁当のおかずが全部手抜きが無い感じで全部美味しいし、ご飯とだし巻きが旨すぎる気がする。そしてメンターって弁当食ってニコニコしているだけの存在みたいになってる気がする・・・
二日目は朝9:00に集合して、15:00から成果発表というスケジュール。
お昼ご飯を食べてしばらくすると、プレゼン資料を整えるチームが出てきたり、スピーチの練習が始まったり、まだ足りていない部分の作り込みを進めたりと、各チーム成果発表に向けての最後の追い込みが進んできました。
いよいよ発表へ!
成果発表
ということで、二日間にわたったハッカソンも遂に成果発表を迎えることになりました。以下、各チームのアイデアと成果を簡単にご紹介します。
マネコン
商店街を活性化するために、貸店舗と企業、ユーザーをつなぐシステムを作成するアイデアです。ユーザーからアンケートで出店要望を拾い上げ、企業はそのアンケート結果からニーズを把握して、出店を検討します。
面白いのは企業の負担を減らすために、常設店ではなく短期間のスポット出店を想定しているところで、店舗側にはサイネージを配置して、店舗の改装にコストをなるべくかけないようにするという工夫も考えられていました。「モテたい!」「服が欲しい!」というシンプルな欲求を起点とした楽しいプレゼンも好感が持てます。
舞鶴イノベーターポータル
舞鶴にイノベーションを生み出す活動をもっとアピールしたい!という思いで作られた「舞鶴イノベーターポータル」
舞鶴で起こっている大小さまざまなイノベーションを記事として掲載するサイトです。気に入った記事には「ヅルいいね!」がつけられます(笑)
この手の情報サイトは「どうやったら利用者を増やせるか?浸透させられるか?」が課題となりますが、まずは利用者を学生に絞り、自分達が広めやすい限られた範囲から進めるという点も考慮されていたのは非常に良かったです。
高齢者サポート
高齢者サポートチームのアイデアは「らくらく舞鶴」
過疎地の高齢者が街中に行くための交通手段や病院相談等、各種機能を提供するアプリです。
例えば「おでかけ」は、街中に行きたい高齢者と、交通手段をもっているボランティアをアプリで繋げる仕組みで、高齢者が操作しやすいUIを目指して作り込みが行われていました。高齢者がもっと住みやすい街にしたい!という想いの強さが溢れるプレゼンでした。
舞鶴ナカの人
偶然にも社会人のみが集結したチームベテランからは「舞鶴ナカの人」が提案されました。
東と西の交流があまり無いとか、疎遠とか言われがちな舞鶴を公平に(?)仲立ちしてくれるチャットボットです。歓送迎会をどこで開催するかを聞くと、ChatGPTがおすすめを答えてくれます。ネタアプリっぽいですが「東舞鶴気質」と判断された人には西にあるお店を進めるなど、未来志向の要素が入っているところが「さすがはベテラン、隙が無い」という感じです。
結果発表
4チームのプレゼンが終わり、審査結果の発表!
優勝はチーム「マネコン」!!
審査員からは、プレゼンや発表の内容がとにかく楽しそうで、技術が好きな事、これで面白いことをしてやろう!という気持ちがひしひしと伝わってくるところ、プレゼンのわかりやすさ、実際に動くものが出来ているかなどの評価基準に対してのレベルの高さ、フィードバックを受けての課題の絞り込みとブラッシュアップの精度等が評価されての優勝となりました。
優勝チームには、さくらインターネットさんからノベルティグッズ各種と、さくらのクラウドに利用できる2万円分クーポンが贈られました!
おめでとうございます!!
そしてスポンサー賞はチーム「舞鶴ナカの人」が獲得!
舞鶴ナカの人は、東と西の交流が少ない問題をITで解決するという着眼点の面白さと、課題解決に至るロジックの明確さ、プレゼンテーションのわかりやすさ等が審査員に高く評価されました。
一方、他チームが学生を含む多数のメンバーが説明する、チームの楽しさ溢れるプレゼンであったのに対し、ナカの人チームは超場馴れした達人一人のプレゼンだった寂しさもあり惜しくも優勝は逃したものの、見事スポンサー賞を獲得です。
ナカの人チームには舞鶴産のほうじ茶を使った「舞鶴ほうじ茶ったバウム」が贈られます!
総括と今後
ということで、二日間に渡って開催された、記念すべき第1回「MAIZURU RED BRICK ハッカソン」は、各チームのアイデアと熱い想いがぶつかり合う、素晴らしい時間となりました。参加してくださった皆様、本当にありがとうございました!ぜひ次回のハッカソンにも参加いただいて、さらに進化した皆さんのアイデアを見せていただければ嬉しく想います。
運営としては「舞鶴ナカの人」のような、経験豊かなエンジニアの皆さんと、学生が一緒のチームで開発しやすくなるような仕組みを設けるべきだったかな、という反省点もありつつも、第1回としては(主に参加者の皆さんの実力に助けられて)活発で意義のあるハッカソンになったと感じています。
また、実績未知数の今回のハッカソンにスポンサーとしてご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
波多野所属の会社も入っており手前味噌な部分もありますが、以下順不同、敬称略にて改めて御礼申し上げます。
・インフォニック株式会社
・TSPグループ(舞鶴文具株式会社)
・弥栄電設工業株式会社
・株式会社 舞鶴計器
・株式会社コラボスタイル
舞鶴にIT旋風を巻き起こす会は、今回のようなハッカソン企画も含め、今後もITの力で舞鶴を盛り上げる取り組みを行ってまいります。
そして最後に、このイベントを「舞鶴にIT旋風を巻き起こす会」の超キレキレのメンバーの皆さんと一緒に開催できたことは僕にとって最高に幸せなことでした。
また一緒に意義のある、楽しいことをやりましょう!
ありがとうございました。