プロダクトマネージャーになって3年経ったので、改めて自分の役割を言語化する
コラボフローのプロダクトマネージャー(以下PM)になって3年、目の前の事で精一杯だった時期を超え、プロダクトの将来に向けて使える時間が多くなって来た事もあり、ここらで改めてPMとしての自分の役割を言語化しておこうと思います。
PM界隈ではよく言われる事ですが、PMが果たすべき役割に決まった答えはありません。会社の成長ステージや社内リソース、メンバーの得意領域との兼ね合いなど、状況によってPMが担当すべき領域は大きく異なるからです。
この役割の曖昧さと、それに対応する考え方については、以下のTaka Umadaさんの記事にとても分かりやすくまとめられています。
このように定義するのが難しいPMの役割ですが、自社でPMが果たす役割を明確にして、それを状況の変化に合わせて更新し続ける事は、社内メンバーとの認識をひとつにし、プロダクトを迷いなく成長させるためにとても重要です。
そんな訳で、以下に現時点での自分の役割とPMとして重視するポイントをまとめてみました。これは主に自分とコラボスタイル社員のための現状分析ではありますが、PMを始めたばかりの人には参考になる部分もあるかも、という事でnoteに残しておきます。
PMとしてのタイプ
これもTaka Umadaさんの上記記事にあるものですが、McKinsey の『デジタル世界のプロダクトマネージャー』では会社ごとにPMを異なる3つのタイプに分類しています。
ここに当てはめると、現在僕が担っている役割は「Generalist」にあたります。ビジネス志向でも深い技術的志向でもなく、一応両方にアンテナを張りながらプロダクトとユーザーの成功にフォーカスする感じです。
コラボスタイルの場合はPMM的なミッションを持つメンバーが別にいてビジネス寄りの領域をカバーしていますし、開発チームが自律的に動いてテクノロジー領域をカバーしてくれる事からGeneralistが収まりやすく、自分の適性としてもこのポジションがベストと感じます。
以下はそんなGeneralistタイプの役割を持つ僕が、PMとして大事にしているポイントです。
1. 会社とプロダクトの目指す姿を一致させる
個人的に最も重要視しているPMの役割です。プロダクトが解決すべき根本的な課題を明確にし、またプロダクトが会社の理念を体現するために必要な事を、プロダクトの理念として言語化します。
根本課題と会社の理念は、状況の変化に合わせて変わりゆくものですので、PMはその変化をキャッチし、常にその変化をプロダクトの理念に反映し続ける必要があります。
2. プロダクトの強みを言語化する
競合がある中でこのプロダクトが選ばれるのはなぜか?ユーザーはプロダクトのどの部分に、どんな魅力を感じているのかというプロダクトの強みを言語化します。
PMの神、クレディセゾン小野和俊さんもおっしゃる通り、プロダクトを成長させるにあたっては負けてる箇所ばかりに目を取られず、勝てる箇所を作る意識を持つべきなので、プロダクトの強みを言語化し、本当に取り組むべき課題を明確にする事は重要です。
3. 開発の優先度を決定する
プロダクトの課題と要求事項を集め、対応の優先度を各関係者とコミュニケーションを取りつつ決定します。
優先度が明確になれば開発チームが開発に集中しやすくなるため、次に挙げるスループットの最大化にもつながる作業ですが、PMが優先度を決定する目的は、あくまでプロダクトの強みを伸ばしながらプロダクトの理念を最短で実現するためであると言えます。
4. プロダクト価値を生み出すスループットの最大化
再度Taka Umadaさんの記事から言葉をお借りしていますが、開発チームが開発を進める際の障害を取り除き、最高の「スループット」を出せるようにするのも、PMの重要な役割です。
開発のスループットを落とす要因は、単にツールの問題から人的リソース不足、担当外の仕事の割り込みなど多種多様で、またレガシーコード対策やインフラ改善のように、長期のスループットを上げる為に一時的なスループット低下を許容するような施策もあったりします。
これらを全体のバランスを見つつ解決していくのは、かなり難易度の高い仕事ではありますが、逆に言えばこういう複雑に絡まった問題を解いていくのは、まさにPM冥利に尽きる仕事とも言えます。
ただ、この「開発チームの障害を取り除く」事は大事であるものの、細かいところに入りすぎてPMと関係ない仕事を引き受けたりするとPMが果たすべき本来の役割を見失うので注意です(自分としてはこれをやりがち…)
まとめ
以上、現時点でのコラボスタイルのPMの役割と、PMとして大事にしていることのまとめでした。このように僕達は今後のプロダクトの成長に向けて、振り返りも交えながら日々の改善に取り組んでいます。
このプロダクト成長を一緒に支えてくれるエンジニア仲間も募集中ですので、ご興味のある方は@hatanowfまでお気軽にご連絡ください。