見出し画像

旗竿に関する益体もない話① (グラスファイバー)

三か月放置してました。本当にすみません。これからは気持ちを入れ替えて更新(しばらくは過去の原稿のリメイクですが)をしていこうと思います。
そんな「旗や」のオッサンの「改心」の一発目はYOSAKOI・よさこいの旗で使用される旗竿(グラスファイバー竿)のお話です(なお、他の旗士様、識者様、もし内容に間違い等ありましたら補足よろしくです)

長所・弾力がありながら頑丈で耐久性に優れる


グラスファイバー竿とはプラスチック、なかでも「ガラス繊維」を素材とした竿のことです。
特徴は「とにかく頑丈で耐久性に優れおり、かなりの荷重に耐える」ことができます。また別の機会にお話しするカーボン(炭素繊維)ほどではないにしろプラスチック素材ですから比較的軽量であり、旗布の素材(ポンジ・綿)とわずオールマイティーに使えます。むしろ耐久性と重量を考えるのならこれまた別の機会にお話しする金属(アルミ)竿よりも使い勝手が良いかもしれません。
サイズは(細かいところは業者によるが)だいたい直径50mm、重さは2kg前後、最大長6~7m程度、収納時(縮めた時の長さ)1.5~2m程度がライナップされているようです。これ以上の最大長の竿もありますが、あまりに長いものは非常に高価になるか特注になるようです。
皆さんのチームの旗布の大きさが、縦3~4m、横5~6m前後であれば6mサイズのグラスファイバー竿があれば十分使用に耐えるとおもいます。

画像2

※グラスファイバー竿の綿旗を揚げている様子。
硬さの違いにもよりますが綿の荷重をものともせず綺麗にしなっていることがわかります(このしなりがグラスファイバー竿の持ち味でもあります)

画像5

※グラスファイバー竿を上からのぞいたところ。直径50mmだとこんなイメージ(工事現場等で使用される単管パイプとほぼ同じ直径となります)

短所・結構「高価」である

グラスファイバー竿の短所(というか導入のハードル)になるのはその「価格」です。もちろん取扱業者にもよりますが最大長6mサイズのもので約5~6万円、7mクラスになると8万円前後と、押しなべて高価で’同じ長さの金属竿にくらべ下手をすると「数倍から一桁違う」ことも珍しくありません。
単純な値段をみれば財政的に厳しいことが多いであろう立ち上がったばかりの新規チームさんや小規模のチームさん、あるいは複数の旗を揚げるチームさんなどは導入をためらうかもしれません。
とはいえ、確かな業者の確かな竿は価格に見合う耐久性・汎用性があるため、適切な取り扱い、運用、メンテナンスを行えばかなり長持ちします(そもそも適切に使えば破損する可能性はかなりの期間低い)から、破損・劣化等によって頻繁に竿を買い替える(そのたびに金がかかる)より長い目で見た場合十分に経済的で元はとれるとおもいます。
もちろん、
「耐久性・強度に優れるが高価なグラスファイバーを末永く大切に使う」
「耐久性に欠けるが安価な金属(アルミ)竿を短いサイクルで交換して使う」
どのようにするかはそれぞれのチームの考えや懐事情になるのでそれぞれに合った選択をしていただければと思います。

その他覚えておいてほしい事

冒頭あたりで「グラスファイバー竿はオールマイティーに使える」と言いましたが、ここでいうオールマイティーとは前述サイズの大旗を比較的「大きくゆったりと動かす」場合を想定しています。この場合、グラスファイバー竿は旗布の種類を選ばず十分な活用ができます。
ただし比較的小型の大旗(?)をブンブンと激しく振り回し、旗士自体もアクロバティックなパフォーマンスをする場合、直径・重量を考えるとグラスファイバー竿よりさらに直径が細く、軽量なカーボン(炭素繊維)竿の方が向いています(カーボンは思わず笑っちゃうくらい竿が軽いです)。

無題

※こうしたパフォーマンスをするのであればカーボン(炭素繊維)の竿を使うのが良いでしょう

あと、購入の際は「収納時の長さ」というのが結構重要です。
旗士は荷物をどれだけコンパクトにしても「竿の長さ」より小さくはできません。最低でも竿の長さの分だけの体積(かさ)を食います。竿が長ければ車両等への積み込みも車種によってはむずかしくなったり、飛行機などを利用する場合、手荷物預かりで規格外となり余計なお金や時間がかかる、宅配しようにも長すぎて業者によってはそれが困難な場合などが想定されます。言い換えれば運搬や収納時の取り回しが面倒くさくなるわけです。
私は現在2本の竿(収納時の長さ1.5mと1.8m)を所有していますが、近場に行くか遠征に行くか(特に飛行機を使うか)で竿を使い分けています(もちちろん重さやしなり具合といった使用上の違いも含んではいますがここでは割愛)個人的な経験になりますが収納時の長さが150cm程度であればケースを含んでも航空機(ANA・JAL)なら旅行かばんやトランク等と同じの通常の荷物預かりの範囲内ですし、宅配も某ク〇ネコさんなら受け付けてくれます(逆にゆ〇パックでは「取り扱いの範疇外」ということで受け付けてもらえません)
グラスファイバー竿を購入の際はそういった取り回しの部分にも留意が必要です。

画像1

※写真向かって右が収納時180cm、左が150cm。縮めた感じは結構違います。

「お買い得」な竿を見た時は「一呼吸」おいて

ここまでが以前書いた原稿のリメイクでした。ここからは新規のお話・・・というか「私の個人的見解」になりますので最終的には自己責任と自己判断をお願いします。
先ほど、グラスファイバー竿の短所として「高価である」ということと具体的な金額のお話ししました。ただネットは広大で、数ある通販サイトなどをみると時折異常に安い価格、超大幅割引(それこそ半値以下)な竿の情報があったり、他の旗士さんからそれの購入について相談を受けることがあります。
私個人としては
「そうしたサイトからの購入はおすすめしません」
まず
値段設定がおおよそ考えらないくらいに安い(というか安すぎる)」
ということ。
あとそうした宣伝をしている通販サイトというのは聞いたことがないような業者だったり、あきらかに氏素性の怪しい海外サイトの可能性があったりと
「販売業者の信用・信頼性が完全には保証できない」(下手をすると詐欺サイトの可能性もぬぐえない)
からです。
最近も、「7m級のグラスファイバー竿、定価8万円のところ3万円弱」(実に定価の半値以下!)の宣伝をしている通販サイトからの購入で迷っている旗士さんから相談を受けたのですが、「個人的な見解」と断ったうえで前述の理由から「購入非推奨」のお話をしました。
本当に信用できる通販サイトで、なおかつ「超訳ありの掘り出し物」の可能性もゼロではありませんから「絶対」的なことは言えませんが、それでも「出物」や「掘り出し物」を見かけたても、すぐに飛びつくことなく深呼吸してサイトの信用性や製品の品質等をしっかり確認しましょう。
あるいは値段は高くても
「信用できる業者」やサイトから購入する方が、安全かつトータルで見たら安く上がる」
のではないかと思います。グラスファイバー竿は決して安い買い物ではないので、確かなものを確かなところから購入し、手に入れたら末永く使っていただければ、旗もチームもとても幸せになるんじゃないかと思います。

画像3

※こうした「破格値」のサイトが果たして「信用できる業者」かは十分に確認してから購入しましょう。ワンチャン当たりだった場合は超ラッキーです(ちなみにこちらのサイト、画像は某大手の流用で、その大手サイトの値付けは定価でした)

・・・ということでクッソ長く(なったのでとりあえず今回はこの辺でおしまい。次は多分、カーボン竿とか金属竿の話をリメイクします←(とっととやれ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?