深くてせまい技術と、幅がひろいギャラ。

これまでにいろんな仕事をしてきた。本業は写真家だけど映像を撮ることもある。文章を書くこともある。取材をうけたり公演をしたり、ラジオやテレビにでたり、いろんなPR依頼もくる。

ちなみに今日は尾道で特別支援学校の平熱先生と対談をする。明日も尾道でRICOHのイベントで写真の講師をする。

人の役に立つのがうれしいタイプなので、なんでも引き受けてしまう。社会の歯車になって日本のGDPに貢献したい。

いろんな仕事をしてわかったことだけど、どの仕事も内容は違えどやることはだいたい一緒だ。

「やること」というのは「おしっ!やるぞ!!」と不安に向き合って勇気をだして、事前に考える準備と本番で出す技術のことだ。

やることは一緒なのに、こんなに違うのかってぐらいギャラの幅がひろいことも知った。

やることは一緒だからギャラは高けりゃ高いほどありがたいけど、ギャラが低くても手を抜くことはまったくない。そもそも抜き方もわからない。技術は深くせまくなるものだ。

11月のnoteが「仕事」を有料記事のテーマにしているので、26歳のころの自分に向けてギャラのことを書きたい。

まったくお金がなかった26歳の自分のために無料記事で書いてもいいんだけど、まずそもそもタダは良くないのだ。

この記事は300円で販売するけど児童養護施設の子どもたちへ配るクリスマスプレゼント代の足しにします。リクエストを聞いてプレゼントするの。すごく喜ばれるんですよ。


『タダは良くない』と書いたけど、これまでにタダで仕事をたくさんしてしまった。

アシスタントのころにタダでアシをしたこともあったし、駆け出しのフォトグラファーのころもタダで仕事をしてしまった。

アシスタントのころは「ノーギャラだけど経験になるよ、他の仕事に繋がるかもよ」といわれた。

駆け出しのころは「ノーギャラだけど経験になるよ、他の仕事に繋がるかもよ」といわれた。

「ノーギャラだけど経験になるよ、他の仕事に繋がるかもよ」はやりがい搾取の常套句なのだけど、結論からいえば半分本当で半分ウソだ。

こちらが成長を期待するような「経験になる仕事」は世の中にある。めちゃくちゃある。だけどそれは規模が大きな仕事であることがどうしても多い。

大きな仕事は予算がしっかりある。だから最新の機材を使えて、技術の高いスタッフが集まり、お弁当まで美味しくなる。

あたりまえだけど規模がちいさい仕事だって予算はある。だって仕事だもん。だからタダの時点でそもそもおかしいのだ。

「他の仕事に繋がるかもよ」でこちらは「次はちゃんとお金を貰える仕事」を期待するわけだけど、何を勘違いしてるんだアホか。

タダの仕事で繋がる他の仕事はタダの仕事だ。もしくは格安な仕事だ。だって前の仕事をタダでやってるんだ。その繋がりなんだぞ。シンデレラの読みすぎだ。

仕事をしていて他の仕事に繋がることはある。これはめちゃくちゃある。ああこの写真いいなぁ、じゃあウチでも……と依頼してくださるのだ。

だけどそれは、当たり前だけどちゃんとギャラがある仕事なんですよ。むしろギャラが高い仕事ほど他に繋がりやすい。

ギャラが高くても安くてもタダですら「やること」はかわらないけど、撮った写真の使われ方はまったく違う。

ギャラが高い仕事ほどたくさんの人の目につく仕事であることが多いから他に繋がる。

タダの仕事はただの経費削減要員なのだ。つまり誰でもいい。たいした経験にはならんし、もしも次に仕事が繋がるとどんどん生活が成り立たなくなる。

ギャラの高い仕事ほど現場で丁重に扱われ、タダの仕事や極端に安い仕事ほど過酷に扱われやすい。はやく気づけ!26歳のオレ!!

アシスタントがタダなのは相手方に請求したアシスタント代がまるまるフォトグラファーのポケットに入っている可能性がある。

もしくはアシスタント代は請求できないけど自分のギャラは減らしたくない……でもアシはほしい!!というカメラのボディーがワガママボディーのやつだ。ワガママD1x MarkⅢにワガママズームf2.8のレンズをつけてる。

お恥ずかしいことにぼくは駆け出しのころに編集者から詐欺まがいにあったこともある。

撮影代の5万円を当日支払うから領収書を用意してほしいといわれ、当日お金は後日振り込むけど領収書は精算のためにほしいといわれた。

まんまと渡してしまいあとは知らんぷりという手口だ。詐欺まがいはアレとしても、駆け出しにくるタダの仕事は中抜きされてる可能性も考えたほうがいい。経費節減という名の中抜きなんだけど。

「ノーギャラだけど経験になるよ、他の仕事に繋がるかもよ」から得られることは、自分が誰かを奴隷にしない&自分が奴隷にならないという学びだ。

とはいえ、ぼくはいまでもタダで仕事をすることがたまにあります。

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