被災地にいく。
旅行でも留学でも、仕事なのか休日なのかよくわからないワーキングホリデーでもなんでもいいのだけど、海外へ渡航経験のある人のおおくが「一度は海外にいったほうがいいよ。」という。
ぼくもそうおもう。海外にいくと価値観が変わる人もいれば、日本の良さを再確認することもあれば、日本が取り込むべきいいものに気づくこともある。とにかく何かしらの変化があるのだ。
「一度は被災地を見たほうがいいよ。」
これは報道関係者やボランティア、災害の復興に関わる人、なにかしらで被災地を訪れた人がよくいう言葉だ。
ぼくもそうおもう。被災地から学ぶことで、また必ずくる災害の被害を少しでも減らすことができるのだ。海外渡航とおなじように被災地を訪れると何かしらの変化がある。その場に立ってみないとわからないことばかりだ。
台風15号の被害の大きかった千葉県の館山にいってきた。仕事というわけでもなく、体力のないぼくがボランティアができるわけでもない。写真を撮って、現地の人の話を聞いていただけだ。
たまたまぼくのことを知ってくれていた現地の人から体調を心配をされてしまった。「衛生状態が悪くなってるから気をつけてねぇ。」と自分たちが大変な状況にも関わらずぼくのことを心配していた。
被災した自宅にぼくの本があるそうでサイン書いてほしいとお願いされたけど、家が荒れてしまったので本が見つからなかったと肩を落としていた。家族がみんな揃っていたので、写真を撮らせてもらった。落ち着いたらプリントして送ってあげようとおもう、サインよりもいいとおもう。
ぼくみたいな病人が被災地に行くのって足手まといになりがちだ。
災害になれば病人やケガ人、高齢者や子どもなどの弱者がまずは命を落とす。
そういうことも被災地を訪れるたびに実感する、それが現実だ。
電気は復旧しつつある、コンビニは営業を再開しているし、スーパーもマクドナルドもガソリンスタンドもドラッグストアもやってる。
水も食料もブルーシートなどの物資もある。ただ、人手が足りない。
ブルーシートがあっても高齢者がおおい地域なので、屋根に上がって作業ができないのだ。人手を動かすお金も足りない、支援が必要だ。
金谷港から久里浜までフェリーで戻った。たった11kmほどの距離だけど、神奈川側の被害の小ささに驚いた。どこの被災地にいっても感じることだけど、被災格差がある。
災害はいつくるかわからない、自分が被災する側の可能性も、支援する側になる可能性もある。これはうちで実践していることで、世間に広まればいいし、できれば行政が主導してやってくれないかなっておもうんだけど、うちでは非常食を5日分用意している。
乳幼児や持病やアレルギーの有無など、避難所に備蓄される非常食は全員が食べられるわけじゃない。そもそも学校などに備蓄される非常食は、避難してくる全員が余裕をもって食べる量は備蓄されていない、つまり被災直後は飢えるのだ。
そんななか自分たちだけが用意した非常食を食べると、残念ながら村八分がおこる。(今回の千葉じゃないよ。)自衛隊がきて炊き出しの列に並べば「お前たちは食い物あるんだから並ぶな。」といわれることもあり、避難所のストレスや悲しみの矛先が向かい、恨みをかう可能性がある。これも現実だ。
うちが5日分の非常食を用意しているのは、2日分はおすそ分け用のためだ。
非常食を各家庭で備蓄すればいいのだ。避難所で食べるカンパンはあまり美味しいものではないので、できるだけ日常的に食べているお菓子や、レトルトのカレーやラーメンなど。うちでは子どもの好きなグミや、ぼくの好きなワインもガラガラのついたスーツケースにいれている。
消費期限が一年程度のものばかりなので、一年たったら地元のフードバンクに寄付をして買い換えている。大雪などで流通が滞れば買い占めすることも避けられる、体調が悪くて外出できなければ食べればいい。今回のように災害がおきれば各家庭の非常食をまとめて送れる仕組みができればなお良い。
一年間でかかる費用は夫婦と幼児一人で2万円ぐらい。保険と考えれば妥当だし、そもそもフードバンクの支援にもなる。これを国が助成金を出してくれればうれしいんだよね。
時期をずらして各自治体が商品券みたいなものを発行すれば、地域の商店も売り上げがあがる。一年間に10%も消費税を払っているのだから、やっていいとおもうんですよね。
サポートされた資金で新しい経験をして、それをまたみなさまに共有したいと考えています。