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『ギガ』は問題ないと思うんです

情報通信分野で使われる情報量の単位は「バイト」(byte)、そして最小単位「ビット」(bit)です。

でも、実際に行き交うデータは膨大なので、キロバイト(KB)、メガバイト(MB)、ギガバイト(GB)、テラバイト(TB)などがよく使われます。

最近よく使われるのはギガバイト(GB)とテラバイト(TB)でしょうか。

この「ギガバイト」について、テレビCMなどでは「ギガ」と略しています。

「ギガ使い放題」とか聞いたことありますよね。

「ギガが足りない」とか「ギガが減る」という言い方もあって、「ギガ=ギガバイト」です。

img_ギガ

ご存知のように、キロは「千=1,000」、メガはその1,000倍の「百万」、ギガはその千倍の「十億」、テラはその千倍の「兆」を表す接頭語です。

(情報通信分野では、キロバイトが1024バイトを表す場合もあります。)

なので「ギガ」と言うと「十億」を示しているだけで、情報量の単位かどうか分からないわけです。

これについて、毎日新聞の「『ギガが足りない』は受け入れられたか」という2年前(2020年4月)の記事が取り扱っています。

記事によると、「スマートフォンの『ギガが足りない』――このような言い方、どう感じますか?」という質問に対する答えは以下の通り。

・通信容量の不足の意味で使うし、違和感はない 14%
・使わないが意味は分かり、許容できる 28.9%
・意味は分かるが、違和感が強い 52.9%
・意味が分からない 4.2%

記事は「今回のアンケートで『違和感が強い』という人が過半数を占めたことを踏まえれば、出てくる都度に注意喚起し、できる限り使用は控えたい用法だと考えます。」としています。

しかし、よく考えてみると、「数を表す接頭語を単位を示すのに使う」という用法は、極めて日常的に使われています。

1,000倍を示す「キロ」は、重さの単位である「キログラム(kg)」や長さの単位である「キロメートル(km)」の省略形として、100分の1を示す「センチ」は同じく長さの単位である「センチメートル(cm)」の略として、きわめて日常的に口にしています。

「キロ」も「センチ」も単位ではなく接頭語ですが、みんな問題なく使ってますし、「長さ」か「重さ」か前後関係で理解できますよね。

お店で「キロ当たり960円」と言えば「1kgあたり」だと見当がつきますし、マラソンで「残り1キロ」と言えば「残り1km」だと誰でも分かります。

「ギガ」も、情報通信のデータ量であることが明白な状況で使うのは、問題ないと思います。

余談ですが、気圧の単位、「ヘクトパスカル(hPa)」の「ヘクト」は「100倍」を示す接頭語ですね。

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