『年中無休』はお正月も休まないのか?
2023年もお世話になりました。
事情があって年の後半はあまり投稿できませんでしたが、24年もよろしくお願いします。
さて、年末になると見かける「気になる日本語」の1つが「年中無休」。
「お店など、お正月には休むのに『年中無休』というのはおかしい」というSNSなどの投稿を目にします。
「年中無休」=「365日、まったく休まない」という解釈をする人がいるということですね。
しかし、この「年中無休」という言葉。
狭い意味では「毎週日曜日を休んだり、定休日を設けて毎週または毎月決まった日に休んだりすることはない」という意味です。
つまり「定期的な休業日」がないのが「年中無休」です。
近年はデパート(百貨店)など、「定休日」というお休みを設けないところが多いんですが、以前は週の半ばの平日(火曜〜木曜)にお休みするのが普通でした。
しかし、最近は「文字通り」に解釈する人が多いようなので、誤解や混乱を避けようと思ったら、「年中無休」は避けた方がいいのかもしれません。
これと比較していいかどうか分かりませんが、例えば「天地無用」という言葉も、誤解する人が増えているとのこと。
本来は「天を地に用いることなかれ」=つまり「天と地(上と下)を逆にするな」という意味だったのが、「天地の区別はない」=「上下逆さまにしても大丈夫」と考える人が増加しているようです。
言葉は難しいですね。